表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらゾンビ課。ただいま税金無駄使い中  作者: ぐわじん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/28

ザンビ狩り

少し残虐な表現があります。

モブキャラなので、誰が何を言ったかは重要ではないです。気になさらず。

そして、ちょっと長い申し訳ない。

 スマホがずっと震え続けている。うざい。時計をみるとまだ朝の9時だ、何でこんな早い時間からやり取りしているんだ、俺は今日夜勤だっつうのに。


 仕方なくラインやメールを確認すると、有り得ない情報ばかり。直ぐにテレビをつけて、チャンネルを回すがどれも同じことを伝えている。なんだよこれ、そうだ電話を、タケシに電話をするが通じない、そういえば電話は無理だからラインかメールでと誰か書いてたな。


 ブルブル、直ぐにタケシからの書き込みがあった。今、トオルやハルト、ハルト2、ハルサンら、と共に家まで迎えに行くから家から出るなと。大丈夫なのかよ外に出て、でも俺のためにそんな状況で家まで来てくれるなんてやっぱ持つべきものはダチだよな。


 とりあえずゾンビを狩るらしいから、準備をするようにとのことなので、肌の露出を限りなく抑えた服にして、鉄パイプとヘルメット、包丁とそれを包む布と入れるカバン、危ないからね。バットにトンカチ。

 他には、家にあった飲み物、あとは救急箱、バット2本目、こんなに持てないな。とりあえず出すだけ出しておいて欲しい人に渡すか。


 準備と言われても難しいな。ネットでゾンビ対策として書き込みされているもののなかで、家にあるものを探す。ケーブルなんて何に使うか分からんけど、不要なAVケーブルや電源コードを袋に詰める。ハサミとガムテープと液体漂白剤。は? 漂白剤?


 液体漂白剤を空のペットボトルに少し入れて、水を入れて良く振ってと。マジックで“消”と書いておく。とりあえず10本ほど作ったけど、こんなものか。

 フライパンに、スプレー式の殺虫剤やヘアスプレーとライター。準備をしているとチャイムが鳴ったのであけると、タケシ達だった。


「大丈夫か? 良かった。まあ入れよ」

 ここで情報共有を行う。どうやらゾンビっぽいものが東京を起点に発生したというのは間違いない。先ほど他の県に移動が禁止されたと情報が入ったので、逃げ場が無くなったのも確実だな。で、どうするかだ。


「ゾンビ映画とか今まで見てきたけど、そんな状況から推測するに多分俺たち死ぬだろ。どうやったってなんとかなるとは思えない。

 でだ、どうせ死ぬならゾンビを一匹でも多く倒そうぜって話になったんだけど、マサトもするよな?」


「ああ、それは全然構わないんだけど、ただ俺たちが戦ってなんか役に立つのか?」

 

「立つよ。俺はそう思っている。仮に2分の一の確率で死ぬか、ゾンビかになるとしてだ。何もしないでゾンビなったらただゾンビが増えるだけだ。

 でもさ、仮に死ぬかゾンビになる前にゾンビを一人一匹倒したとするじゃん。そしたら少なくても2分の一の確率でゾンビの絶対数は減ってるんだぜ」

 うん、タケシ何を言っているかよくわからない。理解できてない俺にトオルが再度説明しなおす。


「ゾンビの数を減らせば減らすほど、何とかなりそうって話だよ」


「おお、それなら分かるわ。流石はトオル分かりやすい。じゃあ早速しよう」


「それと今回の化け物はザンビだってさ。死んでも生き返らないんだと」

 正直名前なんてどうでもいいけど、死んでなかったらゾンビじゃないんじゃないの? あっだからザンビなのか。


「ところでマサトこれなんだ? “消”って書いてるやつ」


「なんかネットでみたら、漂白剤を利用した消毒液だって。ゾンビ? ザンビ? を倒した後とかに消毒したらいいんじゃないかって。感染が防げるんじゃないだって」


「マサトすげーじゃん。今までで一番輝いてるぞ。普段は残念なのにな」


「でもさ、ザンビ? ってどこにいるの? というか真正面から戦って勝ち目があるのか?」


「このザンビ目撃情報掲示板で、確認するしかないな。適宜更新しながら場所を確認かな」


「横浜なら人がいっぱい居るから、ザンビもいっぱいいるんじゃないか?」


「まあ、まて。俺たちは自殺するために頑張る訳じゃない。ザンビが千匹同時に襲ってきたら戦えないよな? だとしたら、俺たちは地元に発生したザンビを少しずつ狩るんだ。地元ならどこに何があるか分かるし、はぐれても合流しやすいだろ」


「やヴぇー、前からトオルは頭が良いと思っていたけど、パネーわ。結婚してください」


「ありがとう、だが断る」

 良かった断ってもらって。俺も女が良い。


「でもさ、ザンビを倒したとして、どれくらいザンビが残っているのか、目撃されたザンビがどれだけ討伐されているか分からないんじゃないの?」


「とりあえず、ザンビ討伐掲示板の天王町駅&保土ヶ谷駅周辺ってのを板作ったから、倒したらそこに書き込みしよう」


「ああ、それとザンビを倒したら、賞金が出るらしいぞ。一体10万円だってさ」


「え? マジ? ザンビを倒したら金貰えるの? 10体倒したら100万って事? すげーー」


「いま一番稼いでいる奴が、5体だと。名前が登録されていないから誰がは分からんけど、ランキングには5体がトップだって。コイツは最終的に生き残れば50万稼いでるってことになる。

 でだ、今の討伐数合計が300体だと。意外とみんな頑張ってるな」


「おお、でもさ、誰がそんなに金持ってるの? てかどうやって自分が倒したゾンビだって証明できるんだよ。倒した相手の右耳でもそぎ落とせばいいのか?」


「耳をそぐのは止めておけ、そこから感染するかも知れないぞ。基本報告を信じるしかないんじゃないの? 一応賞金の出資者は日本で一番金持ちの佐々会長だとさ。知らないのか? ざっくり言ったら千個くらいの会社の一番トップだよ」


「ふーん。金持ちのくせにみみっちいな。10万とか。でも人助けの結果、最終的に数十万手に入るってだけか。まあやってみるか」


「おいおい。首都圏にどれくらい人が居ると思ってるんだよ。いや、俺も分からんけど、二~三千万人位いるんじゃないか。仮に全部ザンビになって倒したら二~三兆円だぞ? まあ賞金はどうでもいいや。

 戦う前に、まだまだ準備が必要だよ。今回のザンビ騒動が公になる前に書き込みした情報があって、それは凄く参考になったぞ。

 なんと食事中のザンビは食事に集中しているらしい。なので、戦うなら食事中のザンビが良いってさ。それと出来るだけ近づかないで倒すのが良いらしい」


「食事ってなんだ? 人なのかよ……。でも近づかないで倒す方法なんてあるのか? 弓矢とかないし、あっても当たらないだろ」


「そうだな。俺たちは人数が居るから、投石、石を沢山投げてぶつけるくらいじゃないの?」


「投石程度じゃ死なないだろ。それに遠かったら当たらないぞ。当たって痛かったら怒って食事止めて攻撃に来るんじゃないの?」


「ザンビって痛覚あるの? 痛いのに対して鈍感だったりするじゃんゾンビって」


「今までザンビ狩りをしてきた人の報告では、視覚、聴覚、痛覚は、有るってさ。顔とか殴るとひるむって。一撃で殺せなくても、少しずつでもダメージを蓄積していけば倒せるらしいよ」


「高枝切狭みたいなもので首をチョキンって切れないかな?」


「多分だめだろ。でも長い武器、槍って事だな、槍なら遠くに離れた状態で攻撃出来るんじゃないか」


「槍かあ、棒に包丁括り付ければ何とかなりそうだけど、長い棒あるか?」

 金属バットに包丁をガムテープで巻いてみたけど、全然固定出来ないし、振り回したら自分たちがダメージを受けそうな気がする。とりあえず外しとく。


「近づけさせないなら、さすまたが良いと思うんだけど無いよな」


「何朝っぱらから、いやらしい話してるんだよ」


「ちげーよ。さすまたは道具だよ、棒の先にU字の棒が付いていて、そのU字に相手を挟んで近づけさせないようにするんだ。まあ無いものは仕方ない。なんか長いものでけん制するしかないな」

 これ以上思いつかないので、まずは道具を持って天王町駅に向かう。


 逃げ惑う人々が大勢いた。どこに避難するべきか、右往左往している。環状一号に出て、すれ違う人たちを無視して進むと、道路の真ん中で死体を食っているザンビが居た。


「あれだな。よしフォーメーションAだ」

 俺とタケシ、トオルが後ろから近づく。ハルト、ハルト2、ハルサン、がザンビの前から近づく。ザンビがハルト達を気にして少し警戒しているが、後ろから来ている事は気が付いてない。

 一気に近づいて、バットで後頭部を殴ろうとしたら、足音に気が付いてこちらに振り返った。相手の顔面にバットがさく裂、顔を手で押さえて痛がっている。

 タケシとトオルも来て、バットで上からたたきつける。ちょっと腰が引けてあんまりダメージが通っていない気がするが、とにかく殴り続ける。ザンビは手を頭の上に置いて、縮こまりながらひたすら耐えている。


 3分位殴ってたら、さすがに疲れた。みんなも疲れてきたようだ。


「ちょっと離れよう」

 トオルが声を出す。みんな少し離れたところで、周囲を警戒しつつ、ザンビの様子をみる。腕に関節が一個増えたみたいに変にねじ曲がっているが、まだ生きてはいる。


「これ、どうするよ。なかなか死なないぞ」

 うーん。とりあえずカバンから包丁を取り出す。


「ちょっと、これで切ってみるわ」


「気をつけろよ。自分が怪我しないように。それと出来れば首の血管狙えるならそれで切ってみて」

 ゴーグルを装備し、出来るだけ肌が出ないようにタオルで顔を隠す。ゆっくりと背後から近づき、首の横に包丁の先端がくるようにして、上から下に振り下ろす。首の横がさっくりと切れて、血が噴き出し、直ぐに離れる。

 あまり返り血はかからなかったが、持ってきた消毒液で手袋ごと包丁を洗った。ザンビはしばらくヒクヒクしたがその後は動かなくなった。


「あれ死んだのかな? おい迂闊に近づくなよ、よくあるだろう、死んだと思って近づいたらガブリってパターン。なんで、引き続きバットで殴って確認だ」

 タケシが近づいてバットで殴るが、全然動かない。バットで突っつくが、やっぱり動かない。腕をもってひっくり返してみたが、どうやら死んでいるっぽい。


「これ、一体倒すのにどんだけ労力がかかるんだよ。こりゃ辛いな」


「「きゃあーー」」「にげろーー」「助けてー」

 天王町駅の方から人が走って逃げてくる。どうやらザンビが発生したようだ。走って向かおうとしたら。


「まて、マサト、ここまで来るのを待とう。移動した先に沢山のザンビがいるかも知れないだろう。こっちに向かってくるザンビの数を見て考えよう。それに走ったら余計に体力が掛かるし、基本待ち伏せだ。それにザンビの死体がそこにあるからな」

 車の陰に隠れて待ち伏せする。ザンビ一体が逃げ惑う人を追いかけてこっちに走って来た。そこで、地面に転がっている先ほどのザンビの死体や、人の死体を見つけて貪り始めた。


「よし、フォーメーションAだ」

 先ほどとほぼ同じ事を繰り返し、2体目を倒した。


「おい、また来るぞ隠れろ」

 こりゃーしんどい。でも、一人一体のノルマ、俺たちが死ぬまでに6体は倒したいな。



-----------


『では、今回の話で気が付いた事を話していきましょう』


「あの避難せずに立ち向かうのって、ありなのですか? ザンビが増えそうな気がするんでけど」


「あっあの、今回の人たちはザンビの特徴を調べて、自分たちなりに対策を考えて戦っているので、それは有りだと思います。しかも、一人ではなく多人数で、かつ役割分担をして戦っているので、それも評価が高いと思います」

 おお、さすがは山田さんだ。


『わたしも山田さんと同意見です。多くの人と協力して戦うことで、ザンビに対して優位に立てるケースがあります。また注意を引き付けている間に他の人が戦うのは、知能が引くなっているザンビにはとても有効な手段だと思います』


「なるほど、ではザンビと戦うための武器や必要なものを公開するのも対策候補にしますか? ではメモっておきますね」


「ひっ必要なじゃないものまで、今回用意しているケースはありましたか?」

 お、そこに気が回りますか山田さん。


『そうですね。具体的に必要なものは別途検討するとして、必要じゃないものを用意しているケースもあるでしょう。多分種類によって、今回のザンビなら役立つけど、他のゾンビなら役立たないってケースもあるでしょうね』


「賞金を懸けている人がいましたが、もしかして、会長が生きていたのですか?」

 日笠君、気になったよね、くくく。気になるよね。


『秘密です』


「なんですか、秘密って!」

 日笠君もシナリオに引き込みたいよな。お、山田さんが手をあげてる。


「あっあの、賞金は本当に出るんでしょうか? もしかして誰かのイタズラだったりしませんか? 仮に一体十万円だとして、三千万人で三兆円とか払えるわけがないです。

 仮に本当だとしても、倒していないのに倒したと報告したり、お金に目が眩んで安全な避難場所から出てザンビになるケースも出ると思います」


『実際に賞金が出る出ないはあまり問題ではないと思います。金に目が眩んでザンビ狩りするのはちょっと愚かですが、でもそのような情報を止めることは実質不可能だと思います』


「あれ、となると、フェイクニュース対策と重複しませんか? だって嘘情報で皆が動いたらフェイクニュースですよね?」


『確かに重複する部分もあるかも知れませんが、実際に払ったらフェイクニュースじゃ無くなりますよ? 私は今回の件では、高額な賞金が出されて、それに踊らされて狩に出る人を懸念しています。

 この状況を打破しようと思って、戦ってくれるなら良いのですが、例えば避難している人をザンビだと言って殺してお金を稼ごうとしたり、怪我人なら無差別に殺すとかですね』

 怪我人を無差別に殺すってのは、効率的ではあるけどね。状況によっては有りだな。


「では、賞金に限定した対策という事になりますかね? メモしておきます」


「ザッザンビの目撃情報や討伐情報は、もっと効率良く報告出来たら良いと思います。掲示板の書き込みだと手間が掛ると思います」


『そうですね。ザンビの情報を直ぐに、楽に、皆で、共有できるツールは必要ですね。これも対策に入れましょう』


たまたまハルトって名前の人が多いので、仲間内でかぶってます。深い意味は無いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ