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黒炎と水流 2

「大技? そんなんあるのかよ?」

「ある……でも、これがダメだと、勝てない」

「そうか……じゃあ、賭けだな」

「そう……タイラー、なんで嬉しそう?」


 俺は思わず笑っていた。


「そりゃあ……俺は賭け事が好きだからさ。面白いぜ……アニマに吠え面かかせてやろうじゃないか」


 すると、魔宝書モードのフォルリの輝きは一層増した。

 俺は本を握りしめ、手を前に出す。


「いつでもいいぜ! フォルリ!」


 俺がそう叫ぶとアニマはキョトンとして俺達を見ていた。おそらく何をしてくるかわかってないのだろう。

 すると、本からなにやらブツブツと呪文が聞こえて来た。どうやら大技らしく呪文の詠唱が必要なようである。


「……なるほど。面倒なことをしようとしているみたいね」


 すると、アニマはまたしても黒い炎を飛ばしてきた。


「タイラー。避けて」

「え!? ちょ……うおっ!?」


 間一髪でなんとか俺は炎を避けることができた。


「な、なんで防御してくれないんだよ!」

「呪文、詠唱時間必要。時間、稼いで」

「ま、マジかよ……うおっ!?」


 どうやら、アニマもそれに気付いたらしく続けて炎の玉を放ってきた。俺は死に物狂いでなんとかそれらの攻撃を避ける。


「ま、まだかよ! フォルリ!」

「もう少し。頑張って」


 言われるままに、俺はひたすら攻撃を避けるが、段々疲れてきてしまった。

 そして、避けるために走っている最中で思いっきりこけてしまったのである。


「あら。タイラー。どうやら、ここまでみたいね」


 アニマが嬉しそうに俺にそう言い放つ。

 絶対絶命……いや、さすがに殺されることはにと思うが。


「タイラー。今!」


 と、フォルリの声が聞こえて来たので、俺は反射的に手を前に出した。

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