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魔女の日記 第五巻 3

 セピアの言う通り、俺達は少し離れた高台に移動した。


 相変わらず少し離れた場所では爆炎と爆音が鳴り響いている。


「一体何が起きてんだよ……」


 俺は目の前で起きている現実を理解できないながらも、足を進める。


 そして、高台まで進むと、目の前の一面の光景を見渡すことができた。


「な、なんだこれ……」


 そこにあったのは、焼け野原だった。


 まさに文字とおりの焼け野原である。何も存在せず、ただ炎だけがくすぶっている。


 そして、その焼け野原の中央で大きくそびえ立つ存在が2つ……


「あれは……龍か?」


 2匹の竜が退治している。黒い竜と蒼い竜……黒い竜は見たことの在る竜である。


「あれは……フレイア」


 いつのまにか隣に来ていたフォルリが小さくつぶやく。


「……それじゃあ、もう一匹は?」


「蒼炎龍フノッサ……カルマの使い魔……だった」


「使い魔……だった?」


 と、次の瞬間だった。黒い龍……つまり、フレイアが大きく動き、そのまま蒼い龍に噛み付いたのだ。


 噛み付かれた龍は大きく体勢を崩し、そのまま倒れる。


 倒れた龍に、追い打ちと言わんばかりに、フレイアが黒い炎を吐き出した。


 すると、あっという間に蒼い龍は黒い炎に包まれてしまった。


「でも……アニマとフレイアが倒した」


 フォルリがボソリと呟いたことで「だった」の意味がわかった。


「でも……これで、アニマはカルマに勝ったんだろう?」


「……わからない。近くに行ってみるべき」


 フォルリはそう言うが、正直、どう考えても危険な気がした。


「主よ。行ってみないと何もわからんぞ」


 セピアは全く怖くないのか、むしろ俺を煽ってくる。一方ヴィオは俺と同様に不安そうな顔で、あまり行きたくなさそうであった。


「……わかった。行こう」


 俺としてもここまで来て何もわからないではどうしようもないと思ったので、俺はそのままドラゴンが倒れた辺りに行ってみることにした。

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