表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中古魔宝具販売店「マジック・ジャンク」  作者: 松戸京
魔法使いへの道 雷の魔女編
167/251

雷魔女と風竜 5

 フィヨルギュンと名乗ったメイドはそれから少し歩いて、トリンデの近くに立った。


 使い魔……ということは、このメイドがドラゴンということになる。


 しかし、ルサールカとは違い、ずいぶんと大人びた感じ……というか大人だ。


 それにトリンデとは全く違うタイプの女だ……使い魔は別に主人と似た姿になるというわけではないのだろうか。


「さて……君の名前は?」


「え? あ、ああ。ジョセフ・タイラーだ」


 俺がそんなことを考えていると、不意にトリンデが話しかけてきた。


「タイラー……なるほど。君は魔法使いだとアニマに聞いたが……本当かい?」


「いや、魔法使いと言っても、アニマやフォルリみたいに魔法は使えないぜ。今までだってアニアの店所手伝いをしたり、フォルリを使って魔法を出してみただけだ」


 俺がありのままを言うと、1人で勝手にトリンデは頷いていた。


「……なるほど。つまり、アニマとフォルリからは絶大な信頼を得ているというわけだね」


 俺は思わずアニマとフォルリを見てしまう。フォルリは恥ずかしそうに顔を反らし、アニマは不気味に俺に微笑んだ。


「……しかし、残念ながら私は君のことを信頼していない。会ったばかりだからね」


「まぁ、そりゃあそうだろうな」


 俺がそう返事すると、トリンデはニッコリと微笑んだ。


「そう。だから、私が君を認定する条件はただ1つ。君が私が信頼するに足る人間かどうか、ということだ」


 そう言うと、トリンデは立ち上がり、俺に手のひらを差し出してきた。


 その中には小さな丸い物体があった。


「……これは?」


「今からこれで、君が信頼に足る人間かどうか、テストさせてもらうのさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ