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中古魔宝具販売店「マジック・ジャンク」  作者: 松戸京
魔法使いへの道 水の魔女編
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水魔女と水龍 6

 その後、アニマ曰く、今日は終了ということらしく、俺とフォルリは家に帰ることにした。


「え、えっと……それで……お前はいつ元に戻るんだ?」


 俺がそう訊ねると、キョトンとした様子で、フォルリの隣にいるルサールカは俺のことを見た。


 なぜか知らないが、ルサールカはフォルリが本の中に戻れと言っても言うことを効かなかった。


「私の勝手。今は戻りたくない」


 取り付く島もない感じで、バシッとそういうルサールカ。


 俺は思わずフォルリのことを見てしまう。


「あはは……ルサールカ、気難しい。嫌な時は無理やりしない方が、無難」


 フォルリは苦笑いしながらそういった。こんなちびっ子のくせに正体はあんな巨大な竜なのだ……フォルリの言う通り、あまり怒らせない方がいいのかもしれない。


 そして、俺とフォルリは家に戻った。家にいたセピアは、1人帰ってくる人数が増えていたことに驚いたが、事情を説明すると、納得した。


 夕食が終わってからしばらくして、もう眠ってしまおうとしていたその時だった。


「ちょっと、アナタ」


 ぶしつけにそういったのはルサールカだった。


「え……俺?」


「アナタ以外、いない。話、ある。アナタの部屋、行く」


 そういってルサールカは無理やり俺の手を掴む。


「あ……私も……」


「フォルリは、ダメ」


 と、フォルリが付いていこうとすると、ルサールカはそれを制した。


「え……ルサールカ?」


「この人にしておいた方が良い話、ある。フォルリは先に寝ていて」


 ルサールカがそう言うと、フォルリは少し残念そうしながらも頷いた。


「ほら。部屋、行く」


「あ、ああ……」


 俺はルサールカの強引さに流されてしまい、言われたとおりに部屋に向かうことにしたのだった。

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