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封じられた過去 4

「で、それはいつ頃の話なの?」


 マジック・ジャンクに戻ってきた俺とアニマ、そして、使い魔のヴィオ。


 アニマがいつものように地下室の扉に手をかけてから俺に訊ねて来た。


「さぁ……俺が物心就くか付かないか……それくらいの時だった」


「そう。魔宝具は使い方を間違えれば大変なことになる……それくらいは、タイラーも十分わかっているわよね」


「ああ。だが、親父はわかっていなかった……まぁ、親父はどこかヌケてる人だったから、単純に間違えただけかもしれないが……」


 と、見るとアニマは少し悲しそうに俺を見ている。


「なんだよ。お前らしくないな。俺のこと心配してくれているのか?」


「え? ええ……ねぇ、タイラー、アナタが私の下を訪れたのって、もしかして……」


 アニマが次の言葉を言う前に、俺は先を続ける。


「とにかくだ。さっさと俺の家に行こう。どうせ、アニマなら解決できるんだろ?」


「え……それは、状況を見てみないとわからないわね」


「そうか。だったら、さっさと行こうぜ」


「あ、あの……」


 と、俺とアニマが行こうとしている矢先、背後から遠慮がちな声が聞こえて来た。


「何かしら? 子猫ちゃん」


 ヴィオは気まずそうに俺とアニマを見ていた。


「その……私、付いて行った方がいいんですかね? 何のお役にも立てないと思うんですが……」


「ダメだ。お前のせいでこんな展開になったんだ。ちゃんと付いて来い」


 俺がそう言うと少し不満そうに頬をふくらませてから、ヴィオは小さく頷いた。


「じゃあ、行くわよ」


 アニマはそう言うと共に、扉を開けたのだった。

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