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ショートストーリー

作者: だくさん

ドアに貼ってあったポスターを剥がした


ベリベリと、ベリベリと


そこはなにもないように殺風景で


でも、なにもないとは言えなかった


空間がある、空気がある。


それは人肌のように暖かく包んでくれて、人形のように冷く笑っているように見えた


「どうして剥がしたの?」


床に落ちたポスターが僕に語りかけるように広がっていた


しわくちゃに歪んだそれは、僕の心を満たせなかった


ポスターと対照的に、なにも言わない扉が不愉快で、蹴った。


扉は語らない


塗り壁のようにただ立ち、僕を包んでいるようだった


ポスターは語り始める


お前も私のように歪んでいると


お前も誰かに歪められたのかと


「そうだ、僕は歪められたんだ」


――違う


ポスターは笑う


お前は自分で歪んだんだ。勝手に、自分で、思い込みで歪んだんだ。


「やめてくれ」


お前は今言ったことを言ったのか

そうやって我慢して逃げてたんじゃないのか


「逃げてなんか、ない」


それは明らかな嘲笑


――気付いてないだけだよ


僕は不快になってポスターを引き裂いた


引き裂いて引き裂いて引き裂いて引き裂いた


ポスターは紙吹雪のように踊りながら、なお笑う。


僕はその空間が嫌で一歩下がった


紙吹雪はまだ舞い踊る


楽しい楽しいと笑いながら


僕はまた一歩下がる


紙吹雪は床に落ち、真っ白に積もった


僕は一歩下がり、手にライターを持った


雪に火をつけると溶けるように


ポスターは燃えた


僕は燃える雪をただ眺める


空気がある、空間がある


でもここは僕の空間じゃない


壊す


壊す


壊して壊して壊して壊す


燃える哄笑


あとに残ったのは白い雪とただ頭に残響する笑い声だけだった

やっぱり僕に明るい系はまだ無理だったようです。


自己討論ばっかしてないで他人もいれてうまく書けるようにしたいです



感想、批評等ありましたらtwitterかブログにお願いします


Twitter:@dakusanno

ブログ: http://dakuburogu.blog31.fc2.com/

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