表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君と見た夢  作者: ‐縷縷‐
1お兄ちゃん
12/13

3-(2)

「いったいなぁー。何回叩かれればいいんだよ。彼方兄…。」

俺が言い終える前に彼方兄ちゃんは俺の口をふさいだ。

「彼方。俺の名前は彼方だ。そんな長ったらしい名前じゃねー。」

正直意味がわからなかったからポカンとしていると陽輔兄ちゃんが口を開いた。

「んあ?そうだな。俺は彼方の事彼方って呼んでるからお前も彼方って呼べ。

そして彼方は俺の事陽輔って言ってるからお前も陽輔って呼べ。」


それでも意味がわからなくて今度はお姉ちゃんが俺を助けてくれた。

「呼び捨てしろってことよ。」

そういうとポテチをひとつだけつまんだ。

「でもお兄ちゃんじゃん?俺にとって。」

「「でも俺にとってお前は弟じゃなくて親友だ。」

陽輔兄ちゃんと彼方兄ちゃんが声をそろえて言うから4人は小さい部屋で

大声で笑った。

「分かったよ。陽輔。彼方。」

俺は初めて親友とよべる人ができた。しかも年上。何だか楽しそうだ。


「んでさ、話戻っけどチームどうする??」

「俺さ結構いろいろ考えたんだよね。ホワイトソニックかレッドスピン長嶺っていうチーム

の2つ。」

陽輔はチラシを俺等に見せた。

「え?待って俺レッドスピン長嶺知ってる。弱かったんだけど監督が代わって

結構やれるぐらい強くなったんだって。」

俺はレッドスピンの方のチラシを指差してそう言った。


「俺も知ってる。んだっけ、宮内監督かなんかだったと思うけど

長嶺小と長嶺中の人を数名集めてチームのメンバーを全く変えたらしいな。

初心者も数名あつめて何故か初心者とうまい人ばっかとキャッチボールさせて

初心者はうまくなるだろうけど元々うまい人はどうなんだって話だけど。」

彼方はそういって苦笑いした。


「今日もやってるらしいからちょっと見に行くか。」

その時玄関の扉は開いたような音がしてしばらくすると部屋のドアは開いた。

「あら、陽輔、彼方。久しぶりじゃない。どうしたの?」

お母さんが帰って来た。

「あ、お母さん俺等いきたい場所あんだけどレッドスピンのグランドに

つれてってくれない?」

俺はお母さんの前でチラシをひらひらさせながら一生懸命訴えた。

「もしかして雄介ここに入りたいの?」

「ぅん!!!」

「分かったけど入る限り絶対ヤめちゃだけだからね。」

お母さんはそういって不気味な笑みをみせた。

「さ、車出すから皆おいで。」

ブロロロロロロロロロッ車が動きだした。

しばらく乗っているとグランドのライトが見えた。

「ここで、降りて、ちょっと車とめてくるから。」

お母さんの声とともに車のドアが次々に開いた。

「んじゃっ、行くか!!!」

陽輔の声で皆が進みだした。レッドスピンのグランドへ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ