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砂漠の星
青年は、砂漠で星を探していた。
高貴な身分だが、誰の助けもない。
愛や情など、何の得にもならない。
世界はそれを、よく知っていた。
罪を着せられ、
辱めにあい、欠損した。それでも彼は、世界を信じていた。
星があれば、生きていけると。
全てを捨てた彼は、数年後。ようやくたどり着いた。
砂が、静かに舞った。
一瞬、時計の針が、歪んだ気がした。
水面には月が浮かび、
濡れた葉が、静かに揺れていた。
いつしか、あたりには霧が立ち込めていた。
その日以来、
彼は、星を探せなくなった。
それでもきっと……、何かを見つけていた。




