第2話 何なの、あの獣たち
登場人物紹介
犬飼 しおり アニマル•コンダクター
犬飼 まき しおりの妹
新城 ささみ 動物園飼育係
鎌崎 なつ 警視庁刑事
バールディア 謎の女性
ガルバン 巨大化した白狼
ビーリーン 巨大化したカラス
*登場する名称は全てフィクションです。
「ねぇ...ガルバン...いないよ...肉食獣。」
『お主、肉食獣の特性を知っておるのか?』
「知らないよ。妹は動物好きだから分かるかもしんないけど、私はあんまり興味ないかな。」
『何でそんな奴がアニマル•コンダクターになれるんじゃ。』
「こっちが聞きたいよ。どうせなら妹のまきの方が良かったんじゃない?」
『お主の妹か...。まあ、動物は好きそうだが、特性は持っていないようじゃな。』
「その特性って、よく分かんないんだけど。」
『ワシも詳しくは分からん。』
「それより、肉食獣のことだけど。」
『奴らは夜行性が多いのじゃ。』
「ふーん、そうなんだ。夜行性とか人でも夜フラフラするのいたりするよ。」
『そんなのどうでもいいわい。奴らが夜動くのは、狩りをするからのぅ。獲物を狙うなら昼より夜じゃよ。』
「ねぇ...ガルバン。あなたは肉食、草食、どっちなの?」
『ワシか...まあ雑食性の肉食といったとこかの。』
「雑食とか...何でも食べちゃうんだ...。」
『おいおい、食べるのは果物とかじゃよ。何でも食べるのはニンゲンじゃないのか?』
「そっか、そうだよね。ん?さっきガルバン肉食って言ったよね。」
『そうじゃが、それがどうした。』
「肉食ボスさんのトコに行かなくていいのかなぁ...。」
『お主らよく言うじゃろ、一匹狼とか。ワシも一人が気楽でいいんじゃよ。』
「でもさ、でもさ、狼の群れとか言うじゃん。群れ群れしないの?」
『いいじゃろが、ワシの勝手じゃろ。お主、余計な事ばかり言わんで、混乱を何とかする事を考えるんじゃ。』
「そうなんだけどさ、何で私一人でしなきゃなんないのかな。」
『そんなこと、ワシが知る訳ないじゃろ。お主がタクトを持っているからやるんじゃよ。』
「これ、ガルバンにあげるよ。」
『ちょっと待て、ワシが使える訳なかろう。お主がやるしかないんじゃよ。』
「しゃーない、ガルバンが言うからやるよ。まきの事もやってくれたしね。」
『大体、ワシがお主に協力せねばならん理由は無いんじゃぞ。まあ、気まぐれってやつじゃな。』
「ガルバンって面白いね。」
『そっ、そうかの...。面白いか...。悪くないのう。さて、奴ら肉食の動向でも探るかのう。』
「ねぇ...ガルバン...。あれ...サイだよね...。」
『サイじゃな。』
「あのさ、サイって火を踏み消すんだよね。サイだけに火サイって...。」
『どうでもよいわ、サイが火を消すなどデマじゃな。実際消したトコなど見た事ないわ。』
「何だ...つまんないね。動物の事色々言うけど、実際は違ったりするんだね。」
『ニンゲンが知らぬ生態も数多くあるんじゃよ。』
「それより元に戻さなきゃ。このタクトで...って大人しくならないよ?」
『お主、アニマル•コンダクターなのに知らんのか。』
「だって...なったばっかりなんだもん...。」
『まあ、仕方ないかのぅ。動物にもそれぞれの波長があるんじゃよ。お主の波長と動物の波長が合えば、タクトの力で操作出来るのじゃ。』
「今までは、みんな出来ていたけど。」
『あの時は皆混乱しておったからな。同調しやすかったのじゃ。今は時間が経っておるから落ち着きを取り戻しておる。あのサイも暴れたりとかしとらんじゃろ。』
「何か、庭の芝生とか...食べてない?」
『まあ、草食じゃからのう。よいか、しおり。動物と波長を合わせるのじゃ。お主なら、そのやり方は分かる。』
「動物...波長...タクト...、そうか!」
しおりはタクトをサイに向け振る。
サイは一瞬じっとした。
「今よ。」
タクトを下に向け回す。サイは元のサイズになった。
『やったのう、しおり。分かったようじゃな。』
「うん、出来たよガルバン。」
「あのさ...ガルバン...。」
『なんじゃ、どうかしたか。』
「肉食獣にも...波長合うかな...。」
『ワシも肉食なんじゃがのう。それにトラを戻したではないか。』
「そうなんだけどさ、何か肉食獣って怖い感じなんだよね。」
『お主らニンゲンも牛の肉を食うじゃろ。あれは肉食じゃないのか。』
「まあ、そうだけどさ。」
『嫌な予感がするのう。』
「どしたん、ガルバン。」
『お主、腹が減ったらどうする。』
「そりゃご飯にするよ。」
『動物園なら飼育員が食事を出す。じゃが、今は奴らに食事を出す者はおらん。』
「だから?」
『ならば狩りで獲物を取るしかあるまい。』
「そうだねぇ...ってまさか...。」
『そうじゃ、巨大化した肉食獣の獲物は...ニンゲンじゃよ。奴らは夜行性じゃから、今夜あたりから大変じゃぞ。』
「どうしよう、ガルバン。」
『お主しか、この混乱を収めることは出来んのじゃ。やるしかないのう。』
「ううっ...わたし...わたし...。」
『よいかしおり、奴ら肉食獣とて万能では無い。必ず抑えるチャンスはある。見極めるのじゃ、そしてアニマル•コンダクターとして最後までやり遂げるのじゃ。』
「分かったよガルバン。私にどこまで出来るか分からない。でも、みんなを守りたい。アニマル•コンダクターとして頑張る!」
第3話 予告
遂に街は暗くなり始める。街中から聞こえる悲鳴。早く肉食獣を何とかしないと。
次回 「肉食獣との対峙」
しおり&ガルバンの活躍、次回よりいよいよ本格化か?!
ではまた。




