表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

始まり

作者: 都桜ゆう

「え? 今なんて?」


「…あ、ごめん。ちょっとビックリして。まさか、そんな風に思ってもらえてるとは思わなかったから」


「ああ、誤解しないで。実は、ずっと好きだったんだ。でも、言わないでいた方が君が幸せになれると思ったから…。

うん。ずっと君が好きでした」


「え? いつから好きだったかって…?

(苦笑)良かった。気付いてないって事は、君の友人役ちゃんと出来てたんだ。

そうだな、いつからか自覚したのは、移動教室の時かな。

覚えてる? 宿舎の屋上で花火見たの」


「(笑)そう。それ。

あの時、花火そっちのけで星空見てたじゃん?その時の無邪気な顔が可愛くてさ…」


「(笑)君も覚えてるんだ。あの時の事。

あの時さ、体が勝手に動いた。星座講座なんてこじつけ。ただ物理的に君に近付きたくて、肩を抱いたんだ。

ああ、愛おしいな。できたらこのまま、自分の物にしたいなって」


「何? そんな驚いて。(笑)信じられない?だよね。頑張って気付かれないようにしてたから。

それに、今日、卒業式終わったら誰にも会わないで、この先いようと思ったから(苦笑)」


「うん。勿論友達としても会わないつもりだったよ。卒業してからまで、気持ち隠す自信なかったし。かと言って、君に気持ちぶつけることしたくなかったし?

君には幸せになって欲しかったからさ(苦笑)。

多分、この好きはただの好きじゃないから。

ずっと側にいて、手離したくなくて、一生一緒にいたいと思ってるから。

こんな重い気持ち、未来ある君に言うなんて出来ないからね。全部隠して目の前から消えるつもりでいたんだ」


「そうだよ。ずっとこう思ってた。

(笑)友人役の演技、上手かったでしょ?演劇部舐めんなよ(笑)

…で、君はいつから好きだったの?」


「……は? 嘘だろ。マジか。同じ時に好きになってたのかー(苦笑)。なんだ、両想いだったんじゃん(溜息)」


「ホーント、3年間無駄にした気分だな(笑)。

付き合ってたら、生活変わってたかも(笑)」


「……そうだな。過去は笑い話にでもするか。

(間。少し真剣めに)好きになってくれてありがとう。

……とりあえず、さ。今夜できたら星を見に行かないか? あの時からやり直そう。

見える星は違うけど、当初の気持ち思い出せるだろうから。

見ながら、昔話でもしよう」


抱きしめて、キスをする。


「こうして抱きしめられるなんて、思ってなかった。これからはずっと一緒にいような」


ーーーーー


(C),2019 sakura.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ