第二話 come judgement
「この近辺に…アイツが…」
「はぁ~…まったく…、それで何秒したら終わるんだよー…もうクタクタで…」
「まだ10分程度しか経ってないでしょうが!つかさっきアンタ飛行機で寝てたわよね!?ジャックがあったのに、呑気だな…と思いながら見たら爆睡してた!」
「それがどうしたのサ~…ウチはそういう行動系は苦手なのサ」
「ムグ…一々…」
「ほらほら~…早く行くんでしょ~?」
「…ええ、リー…リー・カルナーデをこの手で葬る!」
その背後の草に隠れ、僕ら三人はその人の様子を窺っていた。
「って、言ってますけど?」
「ひぃ…おかっねぇ…たかが酒屋で…」
「いい、それ以上言うな…アイツに気づかれるぞ」
「…そうだな…」
その時!
「誰!?」
「ヤベ!」
「待て!早まるな…落ちつけ…」
「御前はなんでそんな体制なんだ?」
なぜかアユラは、逆立ちをしていた。
「なぜだろうな?」
「聞き返すな、ロリが」
「ムガーッ!何をこんのクソ爺!!!」
「二人とも喧嘩してないでってば!」
「「してない!」」
「へぇ、あんたたち~」
「ぎくっ…」
…というか、気づけよ二人とも…。
僕らは、とある人から依頼で、都市部の探索を任された。
依頼内容は、ある女を見つけてくれ という物。
リーさんは、その依頼用紙と同時に届けられた写真を見て、絶句していた。
そして、今に至る。
「なるほど、互いにやられたってわけか、残念だったねアンナ」
「るっさいわね!」
「どういう事?」
「…まさか…お前たちのとこの依頼主も…」
「恐らく、ヘシータだろ」
と、アンナと呼ばれている人が先に答える。
腕を組み、右腕だけをはずして人差し指を上にたてながら、ウィンクする。
「…まあ、依頼主の名前…つか、依頼主の親のネーミングセンスを疑う名前だった事は覚えてるぞぉ」
「それだけで十分よ、おそらく私たちは嵌められた」
「なぜそんなことをする必要は?」
「無論…」
「邪魔者排除っていうことじゃないのサ?」
「可能性は否定できない」
そして、僕らは依頼主の真意を確かめるために一度依頼主の自宅へ足を運ぶのであった。
パーソナルメモ
アンナ(闇南)
口調がなぜか男口調になったりする女性。
僕らにどうやら協力的ではないが、敵として認識はされていない模様
カムツ
語尾に サ や ヨ が来る時、それを自主的に強く表現する男性。
僕らにどうやら協力をしてくれる様子を見せるが、まだ疑う必要もあるだろう。
ヘシータ(?)
今回の依頼についての依頼主。
僕らを罠にはめたとみられている
えぇ、特に言う事はないと思っていたのですが…
遅くなって済みませんでした。