第二十四話 crash of memorys
「え…?」
「まあ、久しぶりと言ったところだ…元気してたかな?ソウイくん」
そう言ったのは、紛れもない…父さんだった。
幼いころからお世話になっていた…。
どうして、どうして父さんがこんなところに…?
「父さん!?なんで、こんなところに!?」
僕は、目をギョッとしながらそう言った。
すると父は僕の近くによって…殴りかかった。
僕にではなく、すぐ背後の…敵に。
「油断しすぎだな、ソウイくん…教えたはずだよ、敵に背中を見せないって…」
その時、銃声が鳴る。
父さんのすぐ背後…の敵は、父さんを庇ったかのように倒れる。
実際は、斧を振りかかろうとしていたわけだが…。
僕は、上を見上げる。
そこには、SVDを持ちあげる母の姿がある。
「母さんまで!?」
「貴方も、まだまだそんな事を言える熟練者じゃないくせに」
「ハハハ、母さんには叶わないあぁ~」
笑う二人。
その背後で、一人ドヨ~ンとした空気を僕は漂わせていた。
母は、元護衛特殊部隊に所属していたらしい。
その腕は、一流と謳われた人と同等。
父は、元空手黒帯。
つまりは、達人だ。
今は引退し、サラリーマン。
僕は…僕は…?
まて、待てよ…僕は…本当にこの二人の息子…か?
幼い時の記憶が…脳裏を掠める。
そこにあったのは…大きな体の黒影…。
男性。
僕は、捨てられた…。
捨て子…。
「ソウイ、先に行け。」
「え、でっでも!」
「親の言う事は、有無を言わずにはいと言いなさい。私も援護するわ」
僕は、父に押さ走る。目の前に敵が居れば、母はそれを撃った。
そうして…僕が見えないくなると、射撃を辞めた。
「行ったか…」
「ねえ、あなた」
「どうした?」
「アユラの所へ行きたいわ」
「ああ、ソウイは…我々の子は、娘だけだからな…失う大きさはやはり、娘の方が大きい…。」
二人は、アユラの所へ向かった。
今回は、短くて済みません。