あの子、大物になってるかな?
食品スーパー時代、売り場の棚卸しは部門の垣根を越え、全員参加でした。
指示を受けた場所をカウントし、付箋に数を記入し、貼っておく。
それをあとからどんどんスキャナーで入力していくんですね。
さて、事件は(?)精肉部門に山と積まれた、魚肉ソーセージの前で起きました。
? …付箋が貼ってない?落ちた?
探す、ない。
そこをカウントしてた高校生の男の子。
「あ、そこ、数えてないです」
どうして?
「量が多かったもんで」
いやぁ、きっぱり言われて、爽やかさすら感じましたわ。
カゴを持ってきて、三人がかりで数える。数量二百越えてたな、確か。
先輩が言ったんです。
「あの子、大物になるぞ」
あれからウン年…彼は元気にやってるかな?
たまに思い出します。
ガーガー怒りそうな御局様も何故か無言だったな…そういえば…。
あーゆう風に生きられたら気楽かも?