17 空
前話と少し間が空いてしまってすいません。
バサッ!バサッ!
ダイヤの背中に乗り救出班であるスグル、アン、バン、エレナは空を飛んでいる。
「空からだと早く着けるからいいな!」
スグルは初めてのドラゴンの背中での飛行に興奮気味だ。
「スグル落ちないでよ~」
アンが意地悪そうに言った。
雲の上すれすれを飛んでいるのであまり高さを感じない。
飛び降りれば柔らかいクッションに飛び乗れそうな感覚なのである。
「見えてきましたよ!」
エレナが雲の上にまで突き出した塔を指さして言った。
「なんじゃありゃ!」
スグルはあまりの高さに驚いた。
「なんだスグル子供みたいだな」
バンが言った。
「あれはエンペラー最高建造物ガルガンディアだ!あの建物だけはこの異世界に初めから建っていたらしい」
プププ!
エレナのリングがなった。
「はい、エレナよ。何かあった?」
「こちら救出班。予想通りエンペラーは魔界の者に制圧されているようです」
「・・・・・・そう」
「目立った着陸は避けたほうが賢明だと思う」
「了解。ありがと、また何かあったら連絡して」
「オッケー」
プツ!
「エンペラーは制圧されているわ、やりたくなかったけど着陸方法はこれしかないわ」
「は?なんだよ」
スグルはエレナの顔色が悪いのが気になった。
「・・・・・・飛び降りる」
エレナの顔色が悪い原因が一瞬でわかった。
「え、やだよ」
「おいスグル~怖いのか?」
「いや、怖いとかそういう問題じゃないでしょ!死ぬよ?救出の前に死ぬよ?」
「アンの能力があるから心配すんなよ」
「あ!そっか!」
そう言いながらアンの方を向いた。
ブツブツブツブツブツブツ・・・・・・。
何か言っている。
「無理無理無理無理無理無理無理・・・・・・」
全然安心できねー、とスグルは思った。
「はは、まっ何とかなるっしょっ!」
と言いながらスグルの背中を蹴った。
「わーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
落ちた。
「よし!いくぞ!」
バンは残りの二人も突き落とし最後に飛び降りた。
「わーーーーーーーー・・・・・・」
高すぎるところから落ちているため慣れてきた。
スグルは目を開ける。
横にバンがいた。
まだ、半分くらいしか落ちていない。
「アンのおかげだ」
「ありがとアン」
「・・・・・・」
突き落とされてちょっと不機嫌のようだ。
「綺麗ですね」
エレナが呟いた。
水平線が見え、夕日が沈んでいくところだった。
それが、ガルガンディアにいい感じに光を当てている。
「全部片付いたらみんなで見たいな」
「そうね、私はスグルと二人っきりでも見たいけど」
「今、なんていった?風の音でなんも聞こえなかった」
エレナは小さく微笑んだ。
「なんでもないですわ」
「お、もうちょいで着陸だ」
バンが言った。
「建物の屋根の上でお願いしますわ。下は危険ですので」
バンが一気に戦闘モードに入った。
スグルはそのオーラに気圧された。
「いくぞ!!」
そして、ガルガンディアのそばの建物の屋根に着陸した。




