プールの秘密
今、私達は市民プールにいます。。。
昨日、私の不注意で結構な頭の痛い事故になってしまい・・・。管理人のマリリンには凄く怒られた。それに、桜と尚紀にもみっちり注意を受けた。で、紅も一緒に怒られたわけですが・・・。それを塁のせいにされてしまい、今日は皆暇だからと紅に脅されいま、市民プールに・・・。
(自分でつれてけやーー!!)
紅は小学六年生の子達よりも背が低いのに塁と同じ、高校二年生。しかも!赤山高校で秀才といわれてる小説家!女子に大人気のモテ男子。
自分で連れて行けばいいのに。
累はそういうことをぶつぶつと頭の中でつぶやきながらいやいや皆の文の入場料を払った。
「塁さん、昨日も今日もスミマセン・・・。」
礼儀正しい晴香がすまなそうに言った。その表情といったら!子猫みたいに瞳をウルウルさして・・・・。可愛いい!
「いいんだよ~。責任はすべてあいつにある!!!」
塁は鋭い目つきで紅を睨んだ。
「は?俺?」
紅はアイスココアを飲みながら塁の視線を感じたのか、塁のほうを見てきょとんとした。
「最初に紅が私に逆らわなければこんな事にはならなかったはずだ!」
塁はどうどうといった。
「お前が俺のことを忘れてるからだ。」
!!そうだった。塁は自分のクラスメイトの大の人気者の名前と顔をすっかり忘れていたのだ。それを言われては言い返せない。
「うう・・・・。」
「なら、黙って俺の言いなりになっとけ。」
「(カチン・・・。」
(本当!こいつマジむかつく!なんで薫はこんな奴好きになったんだよ!)
累の脳内はもう紅への怒りでいっぱいいっぱい。すると、怒り狂っていた塁の服の桜が引っ張った。
「塁さん、はやく入ろうや!あっつくて死ねる・・・。」
桜は自分の着てきた服を脱ぎ始めて言った。
「そうだね!皆入っておいで!」
塁は明るく言った。けれど。。。
「塁は泳がないのか?」
桜とは間逆に居た尚紀が不思議そうに言う。
「あ、うん・・・私ここで皆ぼバック見守ってるよ!」
実は私、塁はお、泳げないのです!!!
この事を紅にはばれてはいけない!そう思い、私は念のため水着は着用してきたが、泳ぐ気は無い。
「紅も泳がないの?」
尚紀は紅にも聞く。紅は暗い顔をして・・・。
「俺は・・・・。」
今にも消え入りそうな感じに声を出した。でも・・・・。
「俺は泳ぐ気満々だ!」
紅はばっと服を脱いだ。そこそこ、スタイルはいいな・・・って!見とれてちゃダメだ!
「晴香ちゃん、ごっつかわええな~」
桜が羨ましそうにつぶやいた。塁もその方向をみると、晴香はすごくきれいだった。スタイル抜群の髪の毛を解いていたので大人っぽく見えました。
「・・・?」
塁はその場で見てしまった。
櫂が晴香に見とれていた事を・・・・・・。
櫂は塁に見られていることに気がつくとパッと表情を変えて服を脱ぎ始めた。
「そ、そんな事ないわよ////」
晴香もさすがに桜に褒められうれしいのか顔が赤い。でも、チョコチョコ尚紀と紅の事を見ている。
(この少年少女は結構恋愛けいなんだな・・・・。)
一方、桜もちょこちょこと櫂の事を見ている。はあ・・・。何画関係だこりゃ・・・。
「おい、塁。お前も来い。」
紅が無理矢理プールに誘おうと腕を引っ張る。
「嫌だ!絶対!だ、第一に水着もってきt」
言ってる途中で紅が塁の服。まあ、半そでのパーカーを思い切りチャックを下に下げた。
「これは水着といわないのか。」
紅がドヤ顔。ちょっとイラときた。
「水着着てるから何か?」
「入れっつってんだよ。」
「入らない。」
「なんでだよ?」
「やだから。」
「理由。」
「嫌だから。」
塁と紅のままにしておくとこの会話が一生続く事を察知した尚紀。すばやく間に会話を挟む。
「はいはい!塁、入ってくれるよね?」
私は嫌と言おうとしたが、尚紀が目で私にお願いという感じに合図を出していたので、尚紀のタメと思い、仕方なく入ることにした。
累は上に着ていた服を脱いで、水着。大人っぽい、ビキニ。夏休みに入る前、高校でスタイルいい奴ナンバー1だったのだ。でも、自分ではそれが恥ずかしい。普通に泳いでいたいが・・・。塁は泳げない・・・。
「塁さん大人っぽい・・・。」
櫂が塁にうっとりした。
「そお?ありがとう」
塁は照れがら櫂の頭をなでた。以外に櫂は弟みたいな感じになっていた。
「よっしゃ!泳ぎまくるでぇ!」
桜は泳ぐ気満々!晴香も少々泳げるらしい。櫂も小学校で一番の泳ぎ・・・。紅も自信満々・・・。頼れるのは・・・。
「尚紀君は泳げるの?」
塁は控えめに聞いてみた。尚紀はニコッと微笑んで。
「うん!全然泳げる!」
この笑顔に私は心ごと負けたような気がする・・・。悲しいなぁ~・・・。
塁は持ってきた浮き輪で流れるプールでぷかぷか浮く事にした。
「なんだ、お前泳がねえのかよ?」
紅が塁の浮いていた浮き輪にドスンと乗ってきた。
「う、うわっ!」
塁はびっくりして紅にしがみついてしまった。
「!?//////」
紅は驚きすぎたかそのときにプールにもぐった。
累はそれどころじゃない!浮き輪が不安定で怖くなりぐらぐらなってついに・・・。
バッシャーン!
大きい水しぶきとともにプールにもぐった。
「お、おぼおおおお・・・・」
塁はそのときに後悔した。泳ぎ覚えておけばいいなと。
でも、誰かが塁を助けてベンチに運んだ。
「ん・・・・・。」
塁が目を覚ますとそこにいたのは尚紀だった。
「あ、尚紀君」
塁はぱっと起きると、またくらっとしてベンチに横になった。
「あ!そんなにむちゃしない!塁泳げなかったんでしょ?」
ギクッ!
「うん・・・。でも、紅にばれたらまた」
「馬鹿にされるか?」
紅がいきなり現れた。そして、塁の首に買ってきたアイスココアを当てた。
「ひゃっ!」
「ほら。やるよ」
塁は紅の手からアイスココアをもらって飲んだ。
「あ、美味しい!ありがとう」
塁はちょっと嬉しく感じた。紅がこんな事をしてくれるなんて・・・。結構仲良くなったのかな・・・?そう思うとにやけがとまらない。
「何一人でにやついてるんだよ。キモイ」
ピキ・・・。
先ほどの言葉取り消しで。むかつきます。本当に心から。
「てか、俺泳げないだけでバカにしねえし。」
紅が予想外の言葉を発した。
「そうだよ。紅は人の出来ない事を馬鹿にする奴じゃない。」
尚紀も微笑ながら言う。尚紀が言うのだから間違えない。
「そうなんだ・・・。疑いすぎた。ごめんね」
塁は少し素直になり紅にあやまった。
「いいよ」
紅は目を合わせずに塁の頭をクシャッとなでた。で、そのまま櫂たちのいるプールに早歩きで行った。プールは走っちゃダメだからね。
「尚紀君は紅の事よく分かってるね」
「そうかな?まあ、いとこだしね」
「え?」
塁は耳を疑った。いま、尚紀はいとこと言った。
「俺、紅のいとこなんだ。」
尚紀はニコニコ笑いながら言う。
「ええ!?そおだったんだ!全然ふ陰気違うから分からなかったよ」
塁は苦笑。本当にいとこなんだ~・・・。塁には弟と両親しかいないからいとことかが羨ましい。
「仲良くていいね!」
塁は思い切り微笑んだ。そうだ。せっかく一緒に入れるのに仲良くしないのはだめ。でも、この二人にはその心配はなさそうだ。すっごく仲がいいらしいもん。
「ありがとう!さ、俺が泳ぎ教えてあげるから行こう?」
「うん!」
塁は尚紀の手を握るとプールへ向かいました。
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「んー!尚紀君のおかげで結構泳げるようになった!」
塁は満足げに帰り道を歩いていた。
「犬掻きが出来るようになっただけだろ?」
紅がつっこむ。
「う、そ、それでもすごいんだぞ!」
塁は結構な進歩だと自分自身で思った。これも尚紀のおかげだ。
「尚紀君!ありがとうね」
塁は後ろで歩いている尚紀の方に振り返って笑って御礼を言った。
「犬掻きだけど」
紅が尚紀が言おうとする前に犬掻きの事を言った。
「このやろーーー!」
塁は紅を追っかけて先に帰った。
「あの二人、仲がええんやか、悪いんやか・・・。」
桜はあきれてとぼとぼと歩いている。
「た、多分仲がいいんだよ!」
「多分やんかww」
桜は少し笑った。櫂も同じに笑った。
「二人とも高校せいなんですよね・・・。」
何かの相談をしながらこの四人は帰っていった。
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「はぁ・・・。ただいまでーす」
塁は管理人室に顔を出してマリリンにあいさつをした。
「あ、お帰り~!」
マリリンは微笑みながら塁の部屋の鍵を渡した。
「え?鍵なんてありましたっけ?」
塁はいままで無かった鍵を持ってちょっと不思議の気持ちになった。
「なんか空き巣が入るらしいから鍵をつけようって校長が・・・。」
マリリンは面倒くさそうだった。そうだな。当たり前か。毎回鍵をもらったり返したり・・・。マリリンの仕事も大変だ。
「じゃ!」
塁はその鍵をもらって自分の部屋に行きました。
「さ!今日の小説書こう!」
塁は毎日の事を架空人物を作ってその人物に自分に起きた事を小説にかいているのだ。これはナイスアイディアだと思う。宿題も進む!日記もできる!一石二鳥!
これで、今日の小説終わりっと!
小説投稿!
塁はその話を投稿した。
その小説がいきなりナンバー1になるのはまだ、もうちょっと先のお話♪
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