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「しかし、たった二週間で探し出せるものかね。」
「なんで?その辺の帰宅部にでも声をかければいいじゃないか。」まだ高校に入って3時間とたたないのだから部員なんてすぐ集まるだろうに。
「お前、いきなり[笑顔追求部にはいりませんか!]なんて言われて、はい分かりました。なんて言うと思うか?」
「うむむ、たしかにそんな部活、聞いただけで入りたくはないねー」まあ僕はその1人なんだが。
「なら、聞いただけで入りたくなる要にすればいいじゃない。」突然、ミヤちゃんがそんな事を言い出した。
「でも、どんな事をするつもりなの?」 「何でもよ。とにかくこの部活の本質を分からせないとね。」
「ならいいイメージを与えないとな。下手に動いたら悪影響を与えかねんがな。」優希の言い分はもっともだ。でもなにをやるのだろう。
「まさか、屋上からバンジージャンプとか…?」
「あのね、私は言ったでしょう。したい。じゃなくて起こしたいって。」そうだった。でもあれ?最初に会ったときは泣いているふりであってそれはつまり、なにかを起こしてはいないよね。
「ねぇミヤちゃん、最初に会ったとき何で泣いているふりをしていたの?」
「ッ…!べ、べつにいいじゃない!関係ないことは、話さない!」
なんだ、なんか怒ってる?
「そんなことよりも決めたわよ。最初にやる事を。」
「何にするんだ?」
「笑顔追求部とは違う部を創るわよ。」