表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/12

エピローグ 

以前、拍手お礼として載せていた文章をちょっと書き替えたものを載せています。エピローグとしてお送りします。

 

 ○深夜の看護士詰め所にて

 

 A:あの寝言のすごい人、目が覚めたらしいじゃないの。よかったわね。

 

 B:ああ、506号室の真田さんでしょ。あの人、実はただの脳しんとうだったからね。

 出血がひどかったけどすぐ止まったし。

 目がなかなか覚めなかったのは不思議だったけど。

 

 A:旦那さんも喜んでたでしょ、心配してたもんね。

 

 B:奥さんの寝言って、滑舌がはっきりしてるから、何を言ってるのか全部わかるのよ。

 それでね、旦那さんが隣でその寝言にいちいち律儀に返事してるの。結構シリアスな寝言もあったんだけど、それにもいちいち。

 

 A:へえ、どんな寝言?

 

 B:「遼クンはスターシャのどこが好きなの?

 腰の細いところ? まつ毛の長いところ? 髪の長いところ?」 っていう奥さんの寝言に旦那さんが「腰の細いところ」って即答してるのよ。そしたら奥さんが、「アタシだって昔はバンビちゃんって呼ばれてたんだから」ってまた寝言で答えてるのよ。

 あれは絶対目覚めていると思ったんだけどなあ、目が覚めなかったわね。

 

 B:へええ、他には?

 

 A:「遼クンのイケナイ秘密知ってるんだ、あたし」って奥さんが寝言で言い出すから、旦那さん泡食っちゃって「ちょっと飲み物買ってこようかな」って、行こうとしたのね。そしたら奥さんが寝言で「待ってよ、遼クン。実家の押し入れの天袋に裸の女の人の写真がいっぱい隠してあること、言わないから」って。

 あんまり面白くて、笑っちゃいそうになって逃げちゃった。それで感動的な目覚めのシーンを見逃しちゃったのは残念だったわね。

 

 A:そっちもすごかったわよ。

 奥さんが寝ぼけて、「まちがえたー、天国に来たつもりだったのに、また遼クンのとこ戻ってきちゃったー」って叫ぶから、旦那さんが「寝言は寝て言えー」って、怒鳴ったの。

 

 B:なんなのそれ、夫婦漫才?

 

 A:ううん、奥さんはエンターテイナーよ。

 夜の見回りしてたら、熟睡したまま歌ってたもの。

 

 B:えっ、何の歌?

 

 A:宇宙戦艦ヤマトのエンディングテーマ。

 

 B:うわ、またマニアックな。

 それでどうしたのよ?

 

 A:同室の人たちがみんな起き出しているのに、真田さんだけがぐっすり眠ったまま大声で熱唱してるから、起こしたわよ。

 サビのところで、乳児室に持っていこうとしていた粉ミルクの缶をボールペンで叩いて、残念でしたーって。

 

 B:アンタもイイ性格してるわね・・・

 

 

 ***

 深夜の看護師詰所でこんな話題が話されているかどうか、当方は関知しておりません。

 創作ですので、悪しからず。

 

 謹んで

 桐原草 拝 

お付き合いありがとうございました。

初めての作品でした。

皆さまのお言葉などいただけましたら嬉しいです。


拍手ボタンを設置いたしました。

お礼の小話も入れておきましたので、よろしければどうぞ。

お礼の方は、カルいノリでさくさく仕上げております。よろしく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ