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異世界に残った、ただ一人  作者: 梅道
第1章 魔王編
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5.魔王軍四天王メイメイ

ギィスたちの計画は見事に成功した。ついにメイメイを倒したのだ。


ギィスたち:「やったぜ! メイメイを倒したぞ!」

歓声が上がり、勝利の喜びに満ちあふれていた。


だが、戦場の片隅で、メイメイの体は光の粒子となり、ゆっくりと空へと昇っていく。


エルフ:「消えないで、メイメイ……」

声が震え、胸にこみ上げる悲しみを抑えきれない。


ドワーフ:「あなたがいなければ、この国は……」

言葉が詰まり、視線を落とした。


メイメイ:「……みんな、ごめんね」

儚げに微笑みながら、声はかすかに震えていた。


小人:「あんたは魔王軍かもしれないけど、俺たちにとっては英雄だよ」

瞳に涙を浮かべながら、心からの言葉を贈る。


メイメイ:「……ありがとう」

その言葉はまるで風に溶けるように優しく響いた。


そこへ、サクナが一歩前に出て問いかけた。


サクナ:「メイメイ、一つ聞いていい?」

胸の中に湧き上がる疑問と優しさを込めて。


メイメイ:「ええ、なあに?」

静かに応じ、空を見上げる。


サクナ:「どうして、あなたは平和を求めたの?」


メイメイ:「どうしてだろうなぁ……

私は魔王様から生まれた存在。

でもね、魔王様は――きっと昔は人間に恋をしていたんだと思うの」


「今はもう、人間を憎んでいるかもしれない。

でも私は、その失われた心の一つ……なのかもしれないね」


翌日、メイメイの光の粒子はなかなか成仏せず、ふわふわと漂い続けていた。


メイメイ:「ここでひとつ。布団が吹っ飛んだ。」

どこか気まぐれで、ふざけたような口調。


エルフ:「早く、消えてください。」

苛立ちと焦りが混ざった声が響く。


2日後。


メイメイ:「どうやら、ここまでのようだ。」

少し疲れたように呟く。


ドワーフ:「うるさい。」

簡潔に一喝。


3日後。


メイメイはついに完全に消えた。


その直後、ギィスたちはドワーフ、エルフ、小人たちに襲いかかり始めた。


ギィス:「ラララー! 王国は人間様のものだ!」

凶暴な声が響き渡る。


空から光の粒子が降り注ぎ、メイメイが復活する。


メイメイ:「ブレス。」

口から炎の息を吐き出した。


ギィスが斬りかかるが、メイメイは幽体のまま。攻撃はまったく効かない。


4日後。


ギィス:「差別しません。成仏してください。」

嘲るように言う。


メイメイは静かに消えたかと思うと、再び復活した。


ギィス:「うそだよ!」

叫びながら、メイメイは再び火のブレスを放つ。


アイカはあきれ顔でため息をついた。


アイカ:「サクナ。次の魔王の手下のところに行こうか。」


サクナ:「そうだね。」

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