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束の間の休息①ルーン占い


六区にもほど近い第五居住可能区域、大森林の東部に近い町の宿。


あの小鬼の集落での戦いから数日後…


現在小鬼の奴隷となっていたカレンや鈴華を含む十二名の女性達は、この街の浄化ギルドの支部の冒険者と弥之助に引率され、三区の特別治療院に支配の邪言の解除に向かったらしい。


弥之助はそのまま自分の街へ帰るとの事だった。


焔の巫女は相当に体力が消耗していたらしく、恐らくは一週間ほど食料の供給も無く、暗い石牢の中で裸のまま放置されていた可能性が高いとの事であった。


つまり正人との接触以降は意識が戻っておらず、現在はこの町の治療院で看護をされている状況であった。


焔の巫女に用事が有る正人と、アイラの従士であるジョーイ達は身動きが取れず暇を持て余していた。


涼夏はアイラの看護に治療院へ行っている。


いや、別に優しさからでは無く、美咲に気を使った…と言うより半ば追い出された為だろう。


美咲は女部屋に英二を引き込み最初はチュッチュ、イチャイチャしていたらしいのだが…


徐々に興奮してきたらしく、つまりはそう言う事だ…


ケシカラン……


これだからヤンキーは…ブツブツ…


追い出されたと言うよりは、おっぱじめてしまったので流石に涼夏も堪らず飛び出した次第。


そんなわけで暇を持て余した男二人は、ルーン占いなどに興じていた。


「へぇ~【ケ゚ーポ】…【ウンジョー】か…なるほどね、まぁ俺は占いは専門外だけどね、でも俺は確かに流れを引き寄せ…あの酒場に正人が現れたんだ…それは確かな事実だ」


正人にルーンの知識は無い、ジョーイに意味を問う。


「いや、一人で納得されても俺の事なんだからさぁ、下の世界にもルーンは有るらしいけど外国の知識だし、こっち程は一般的に知られて無いから意味が分からないよ、あと真人の予言はあったけどあの酒場に行き着いたのは本当に偶然なんだ。」


だがジョーイは真剣な顔で返す。


「この世の中に偶然など無いんだ、決められているとかでは無いけど、自分に起こることの全てが自分の行動の結果なんだよ、意識してなくてもね、そりゃ俺だってあの街では絶望して自己正当化の塊になってしまって居たけどね、でも…あの場所でルーンを手にしたって事は流れに乗れって…まぁ良いや意味知らないんだ?こっちだとみんなある程度は知ってるから、え~と…光とパートナーだね」


正人は考え込みながら占いの続きをせがむ。


「光とパートナーか、全然分からん…詳しく教えてくれ」


「ゲーポって言うのは術だと他者に強化を付与する時の繋ぎに使ったりするんだけど、占いの場合は文字通りパートナーの出現、或いは可能性を意味する、この場合は光…ウンジョーと一緒だから、幸せの訪れ、喜び…う〜んパートナーの意味と組み合わせると…そこに到達するには忍耐…対等な関係…但し本人が納得する条件ってのもあるかも知れない、これ以上は分からないな、俺は火の属性特化でBクラス、霊の属性はEとかだったから…霊能持ちの…Cランクならルーン占いとかも詳細に判断も出来ると思うけど…」


占いの結果を聞いて考え込む


「ふぅむ…って事は…やっぱり巫女の…いや、そう簡単に事は運ばないと見た方が良いのか?」


 ◆ ◆ ◆


【霊属性と霊能力】


霊の属性とは霊感に類するモノで、Eランクだと正人達の世界の多くの人々と然程変わらない。


こちらの世界で有るから、霊素や霊体も認識出来るが下の分断された世界に行けば、こちらである程度霊を知覚出来るジョーイでも見ることも意思疎通をする事も出来ないレベルで有る。


因みにDランクになれば個々の霊体との親和性が重要になる、近い性質で有れば意思疎通や言葉を交わす事も出来る事が有る。


と…言っても霊と人の様に言葉を交わすと言うのは霊能持ちの中でもまた少し特殊な才能で有り、ランクが高くてもこれが出来る者は少ない、その辺は個人の認知の在り方にもよる。


一般的なDランクで有れば、精々が霊の伝えたい事や僅かなヴィジョンを読み取るくらいで有ろうか?


であるので、通常Dクラスは霊の姿を人が透けている様な姿で認識出来る。


伝えたい事を言葉、或いは表情ジェスチャーで読み取る事が可能なランクと言う認識で間違いない。


但し霊の生前の人生や、本当の所や内面的な記憶などを読み取る事が出来ないので、下の世界で有れば霊に騙される能力者もいるので注意は必要とされている。


こちらの世界では意思を持った霊体が彷徨くのは違法、と言うより結界による摂理に反するので皆慰霊の森に向かい、或いは魔界へ向かい、そこで過ごす様になる。


憑依の術を使う者はこの霊能力のランクが高い程、霊体の生前の力を発揮しやすくなり、更には人の認知から生まれた精霊や、或いは神霊さえも憑依させる事が出来る様な強力な術者も存在する。


精霊に関しては得意属性で憑依の術を使える者も存在はするが、それは意思を通じると言うよりは古来から伝わる術式に依って精霊に対して働き掛ける方法を使っている。


但し霊属性で、これを行えるのは巫術と呼ばれ霊能力の中でも性質が別れる為、全員が使えるわけでは無い。


例えば弥之助は大気の系統が得意で有るが、空間操作は出来ず雷系統に特化してるのと同じ様なものだろうか?


嘘を見抜いたり過去の記憶を覗いたり出来るのはCランク以上で、霊法に類する術を学べば除霊や霊避けの結界を張る事も可能で有る。  


ジョーイのかつての仲間、鈴華(リンファ)はこのクラスに相当する。


勿論このクラスになれば、その肉体の内に霊を備える人間の内面を覗く事も可能となるわけだが…


この世界の人間は勝手に覗けば感知出来てしまうし、当然覗かれるのを防ぐグッズも販売されて居るので、同意が無ければ勝手に覗く様な者は居ない。


万が一勝手に霊視している者は、変質者扱いされてしまうので霊能力を持つ者は己を制御する精神性が必要でも有る。


下の世界ではその手のリテラシーが薄い能力者が多く…と言うよりは霊能持ちが少ない為、リテラシーに類する程の文化が無いのと同じで有るので仕方無いのかも知れない。


但し、仕方無いとは言え、本人の同意無く勝手に覗いて、個人の主義思想などのバイアスが掛かった認知のみで、特定の誰かを評価する霊能者もいるので注意が必要だろう。


Bランクになれば、遠隔で所謂(いわゆる)リモートビューイングが可能となり。


浄霊も可能となる。


つまりは赤く穢れた霊体や瘴気を浄化して、綺麗な霊素に戻す事が可能なランクになる。


霊を払えると言う事は、霊を呼び寄せ他者に仕向ける呪詛を生業にする者もいるのだが…


その様な者の行き着く先は魂の劣化…魔界…地獄でしか無いので行う者は少ない。


誠に残念な事ではあるが、下の世界での霊能者の末路は悲惨な物が多い、人より多くの情報を得ると言う事は、それだけ他の念に晒されると言う事でもある、狂ったり、金儲けに邁進して身を持ち崩す者も非常に多く、また残念ながら傲慢の大罪に陥る者も非常に多い。


で、あるので下の世界では、霊能者だからと言って善人だと、優れた人だと、盲信しない方が良いだろう。


己の見ている認知の世界を不変の、真の正しい視点で有ると信じて疑わぬ霊能者も多いのだ、引っ掛からぬ様に注意した方が賢明であろう。


物事の見方や感じ方、正しさは全くの別物であるのだから…


全ての真人や神人達は皆、このBクラス以上の資質を持っている。


Aクラスなら下の世界の人間で有れば.こちらの世界の真人や神人に相当する上級霊や神霊、聖霊とコンタクトが取れるレベルだろう。


こちらの世界の場合は、更に上位の光の世界と繋がる事も可能で有る。


Bクラスから使用できる浄化とは?

 

浄化の光、焔、風、水、大気(空間も)を使うにはそれぞれの属性の才能以外に霊属性の資質もBクラス以が上必要だと云う事になる。


これ以下の場合は浄化では無く、正確に言うなら空属性で有れば一定の空間から瘴気を除去する、邪霊を近づけさせない、であり、浄化とは少し違うかも知れない。


また浄化とは霊属性のみの浄化で有れば人に対する防御か…悪霊の浄化。


邪鬼の黒き魂の破壊関しては直接触れる必要が有る。


但し炎属性を持たずして、仮初の浄化の焔を作る技は真人以上で無いと使えない、マドカが使った浄化の焔はこれに相当する。


焔の巫女とは上位者の子供であり、高天宮殿の上位者からその認定を受けた女子の事を指す。


【焔の巫女】と呼ばれるには霊属性と火属性のランクがそれぞれBクラス以上と高くなければならないのだ。


大気は設定した空間を浄化し。


水はゆっくりと流れ染み入るが如く浄化する。


風は赤き霊素を吹き飛ばし同時に浄化を行う。


炎は…炎が触れた部分の霊素を浄化し、更に黒き魂さえも、浄化の炎で燃やし尽くす。


大地はどちらにもよらず、基本的には瘴気の多い土地では汚れ地、霊素を含んだ土地は癒し地と呼ばれる。


その本質はどちらでも無く、ただ透過し通過させるのみ、重い瘴気は下へ、下の世界に沈み、軽い霊素は下の世界から上へ更に上へ…と…


◆ ◆ ◆


【魔王種】


黒き魂は同じく黒き魂を持つ者で無ければ破壊は出来ない、浄化の焔はそれを可能とする唯一の手段で有る。


但し黒き魂を破壊するには、邪鬼でも呪力操作に長けた上位の邪鬼で無ければ無理だろう。


但し自身と同質の黒き魂の核を破壊するだけで、浄化では無い。


魂の観測が普通の邪鬼は不可能である。


【呪力】穢れた欲望の、歪んだ願望…或いは呪詛の力でなければ触れる事も叶わない。


とは言えそれが出来る邪鬼は限られており、魂のロックが外れてしまった禁忌を犯す者達に限られる。


連中は浄化など当然出来無いしするつもりも無く、エネルギーとして取り込み…やがては魔王種への進化を果たす。


通常の邪鬼なら放置しても構わない。


と言うのはあくまでも神人視点ではあるが、魔界は絶対に無くならない、それはこの地球の全ての並行世界が魂の学舎であると知っているからである。


魂を持つに至った存在には試練が必要なのだ、甘さや優しさだけでは成長など出来ない。


不浄、悪から改心する事が最も精神性を高める事だと理解しての事ではあるのだが…邪鬼に堕ちればそれも叶わない。


それでも神人達でも放置出来ない事象が一点ある。


それは大鬼や魔王種などの魂のシステム…ロックから外れた逸脱した存在。


これらは因果の法則の外に有る欲望と欲求の果てに、無理矢理願望を叶えた存在。


カルマを解消せずに実現しようと足掻いた者の成れの果てであり、異次元の想念…


悪魔と呼ばれる精神体の影響を多大に受け同化した者達である。


必ず滅ぼさねば、やがては因果の法則さえ破壊する。


上の世界であれば魔界に覆われた世界、下の世界であれば見えない物は完全に否定され物理編重の極致になった世界。


そうなってしまえば…リセットされる事になる。


上の世界であれば並列から外れ、その世界そのものが人知れず最初から無かった如く、次元の狭間で…何者も存在出来ない世界ですり潰されるだけだが…


下の世界は少し注意が必要かも知れない、一番下の世界で滅びに瀕すると…その段階に有る並列世界へと波及する。


その全ての並列世界はつまり…次元の狭間に消える事になる。


電気のスイッチが切れた様に…突然終わりを迎える事になるのだ。


今世界に現存する魔王種で最も多いのが小鬼…大鬼から進化した種が最も多い。


邪鬼達は一部を除いて、他者を隷属させ影響化に置き、人間たちを奴隷化する事に非常に熱心で有る。


特に小鬼はその傾向が強い、果てぬ欲望と上昇志向、支配欲…或いは物欲…愛欲…


それは己が高みに居る事を当然考える傲慢な谷の妖女や、他人を騙し…掠め取り…自身は優雅な生活を送りたいと望む欺瞞の象徴たる青鱗の魔女とは一線を画す。


支配欲…それが強い小鬼は異次元の悪魔達の想念を受け取りやすいとされている。


そもそも異次元の悪魔とは何者なのか?


異次元とはつまりこの地球の並行世界や上や下の世界にも…何処にも存在しない…存在する事を許されていない領域。


下の重い世界は下に行くに従って物理偏重の傾向が強くなって行く事になる。


全てを物理現象のみで捉え…


見えない世界を妄想や想像の産物と判断する人間の割合が多くなって行く…


それは、例えば霊視やリモートビューイングの能力者は個人の認知の影響を受けやすい、そう言った多分な曖昧さを許せない者が多い為だろう。


制度を高めるには偏った主義思想に染まらない事で有るのだが、人で有る以上はどんな高位の霊能者もそれは多少は有るだろう。


避けられない事では有るので致し方ない、が…


懐疑論者は確実性を求める者が多く、科学至上主義に陥ってしまう、そうなると霊能力の不確かさや曖昧さなどは許されず…


曖昧さを許せない、それは世界は一つで有ると信じ、他者の多様な認知の世界を認めない者でも有る。


見えぬ部分を一切汲み取らず、彼らが言うところの事実と真実のみ、彼らが信仰する【科学的な論拠】を積み上げ、不可解な部分は全て【偶然】で片付ける。


この世に偶然などは存在しないのだが…


視野は狭くなりやがては、神や精神性を否定し始める。


何故なら魂や精神を否定する頑固者が突き詰めれば、科学の世界では人間の感情など全ては偶然、偶発的な肉体の反応、脳の電気信号に過ぎない事になってしまうからだ。


否定者達は頑固に、偏執的に他人のやる事に口を出し否定する事で、支持を得て承認欲求を満たす者が多い。


その為に…その考えが主流となり数世代も得れば、魂どころか霊による意識や、心の存在も所詮は意味の無い電気信号や偶然の産物として片付けられてしまう事になる。


それはあくまで霊が肉体と云う器を操作する過程の現象が、物理的には電気信号として現れているのであるが、霊を認めぬ者達からすれば、それは結局の所偶然の電気信号と云う結論の先に進めないのだろう、そこで霊や精神、人の心の存在を無視し結論としてしまうと…


理屈に合わない物は認めない、と言うスタンスで有ればどうしようも無い。


ボタンを掛け違わなければ、その様な事も無く、いつかは科学は霊界や魂の証明に到達し得るのだが…そうでない世界はどうなるのかと言えば…


陰陽とは突き詰めれば相反する要素を指す。


一見相反して分かれて見えても神々の視点ではどちらも欠けてはならぬ物で有る。


相反しては居るが別れてはいけないもの…と云っても良い。


だが物理偏重に傾けば、人々は自らが世界の主だと誤認し、力と物だけを追い求める様になる。


相反する理屈に合わぬ物を排除しようとする。


やがてはやりたいから、と言った理由で科学を突き詰める様になる。


心や感情はは意味を持たないので有れば非道な生体実験も厭わない世界が誕生する。


目に見えぬ、或いは見たくない物を科学的論拠、或いは一つの思想で、嘘、無駄、偶然と片付けて行けばそうなってしまう。


そうなればいずれは滅びる、何故なら宇宙、世界が作られた意義に反する…恐らくは超越者達がいるとすれば、彼等にに取っての失敗作…宇宙の異物と言った扱いになるのかも知れない。


そう、電気のスイッチが消えた様に滅びた世界はどうなるのか?


あらゆる平行世界から切り離され、次元の狭間に流される事になる。


そこには物質も魂も霊体も存在できない、闇だけが支配する何も無い虚無が広がる世界。


霊体になって己の間違いに気付いた所でもう遅い、世界が滅びた後ではどうにもならない、生きている間そこに…肉体を持ったままで目に見えぬ世界を認知し…触れ…そこに至らねば意味は無い。


その何も無い虚無に霊体諸共引き摺り込まれ、そこに有るのは霊体や肉体、魂を持つ事が出来ない精神だけの歪んだ、生命とも呼べぬ知性体擬(もど)きの、想念のみの存在。


それが悪魔の正体で有る。


勿論…


地球を中心とした平行世界だけでは無く、全ての宇宙…あらゆる惑星の平行世界から切り離された星の想念だけが、個を維持する事も出来ずに、混じり合った結果、生まれる事も出来ず、ただ思念として存在するだけの次元。


悪魔の想念が異質なのも頷ける。


その統合思念、想念こそが悪魔の本体で有るとも言える。


個を維持出来ず誰でも無い思念体、だから奴らは今更ながら己に足りなかった物を欲するのだ。


…魂を、肉体を、霊体を…


歪んだ欲望は奴らの領域に通じやすい、或いはルーンを歪めた魔法の隙間から【有】の世界へ【無】の世界から侵食して来るのだ、かつて自分達が否定した物を求めて、或いは満たされぬ生を求め、己の欲望を果たす為に、その想念はこの世に入るとエネルギーとして現れる。


邪鬼や魔法使い達が幾ら使おうと全く問題ない、エネルギーであり悪魔の本体であり…誰でも無い個を維持できない集合思念体であるのだからどれだけエネルギーとして消費しようが悪魔達は意に返さない、消費されるのは自分で有り誰でも無いただのエネルギーなのだ。 


だが…その無限の欲望と意志だけはエネルギーの使用者…邪鬼達に蓄積され変質を加速させるのだ…


宇宙から見捨てられた歪んだ個を維持できぬ思念…最も哀れな存在…それが悪魔の正体である。


 ◆ ◆ ◆


「まぁ〜そうかも知れないね、この結果だと…どっちにしろ俺は焔の従士だ、巫女が行く所に俺も行く、彼女の目的が俺の目的で生きる意味だ、俺は気付いたんだ。英雄達は英雄になろうとして英雄になった訳じゃない、自分の果たさなければならない使命の果てに英雄と呼ばれる様になったんだ。大昔の【五闘星】然り…ルーンの先達…明星透…俺の師エマ=明星、そして現代の勇者エリック=スヴェルドルフの様に…」


(確かに元の世界に帰りたい…ここに来たのは何か意味があるのか?でも…確かに己の使命…か…いや帰る事が使命かも知れない…父さん…母さん…これは俺の我欲なのか…でも鈴本さんはともかく…美咲ちゃんと英二は…向こうに帰さないと…)


様々な葛藤が交錯する…が…


「でも…結局は焔の巫女が目覚めなきゃ何も分からない話だからわ待つしか無いかぁ〜街に出てもめぼしいトコは既に見て回ったし…こんな辺境じゃな…ジョーイ何か面白い話とか無いの?」


「えーーー?!何かあったかなぁ〜守護ギルドの話ってのもなぁ…そんな冒険地味た話なんか無いし…ある意味今回が一番の事件…冒険だったよ…あ!…そういえば俺が飲んだくれてたスス原の雑居ビルの路地裏にさ…人を襲う赤い霊が出るって…」


「何それ…怖い…取り合えずその話を詳し……」


その時…扉をノックもせず…バーンと派手に開け放ち、鈴本涼夏が駆け込んで来た。


「正人君♪喜んで下さい!焔の巫女が目を覚ましましたよ!」


朗報…で有る事は間違いない。


だが…正人は少し緊張する…何故なら…


(あ…前に会った時は…彼女裸だったよな…覚えて無ければ良いけど…いきなり殴られるとか…無いよね…)


と…そんなどうでも良い事を考えてしまった。


高評価ブクマ宜しくお願い申し上げ奉ります(/ω・\)チラッ


やがて神をオカルトあつかいして、存在しないと思うようになるぞ、その時が来たら神の民と獣がハッキリと分かってくるぞ。岩戸が開く前に改心しておけよ


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