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修行の日々③邪鬼の種類…空



マドカの訓練を受けて一ヶ月。


高校時代は女だてらに喧嘩で鳴らし、山間第二高校の【爆弾娘】の二つ名で呼ばれていた伊藤美咲。


彼女は現在、人間の上位種たる【真人】の実力を見せつけられていた。


勿論、組手の相手はいつもの正人では無い、彼は本日は見取り稽古で有る。


ズブの素人の正人もここ一ヶ月の訓練で格闘のなんたるかが若干分かり始めて来たのか、手に汗を握り固唾を飲み見守っている。


「すげぇ…これがマドカさんの…【真人】の力なのか…あの美咲ちゃんの攻撃が…全く…」


そう、先程から美咲の攻撃は全くカスリもしない、お得意の素早いジャブを打てば足を引っ掛けられて転ばされ、蹴り技、ローキックを打てば後ろに飛び退いて(かわ)される。


大木の前に追い込んでも、軽やかなジャンプで木を蹴りながら背後に降り立ち、美咲の肩を指先でトントンと突付く。


正人との訓練でも最近は使わなくなった美咲の大ぶりなハイキック、これは彼女の得意なフェイントだが…引っ掛かたわけでは無かろうが、マドカは身を屈ませ回避する。


本命の逆足にスイッチしての中段回転回し蹴りは、(かが)んだままの体勢で、足のつま先だけの筋力で飛び退いてみせた。


正人であれば例えフェイントだと理解していても、中段回し蹴りまでは躱せない、ハイキックをカードして回し蹴りは食らってしまうだろう。


「ああっ!もうっ!何で当たらないのっ!ハァハァ…」


「そうだねぇ、相手が達人でもそうそう当たらないよ?…僕の過去生の中には獅子人の様な猫科の獣人もいるからね、彼らは総じて素手での格闘能力に優れている。僕には爪や牙は無いけど真人になれば過去生で覚えた技能も使えるし、身体能力は現人の肉体で言えば最高レベルだろうしね、悪いけど当たったりはしないと思うよ?」


「…それがチートって奴じゃ無いの?!………じゃあ…これはどうっ!?」


会話している途中で、美咲は唐突にその場に飛び上がり、身体を空中で捻りながら、マドカの頭頂部へ向けて蹴りを放つ!


だが…


「うわっ!…危ないなぁ!でも悪くない攻撃だった。言霊を使って身体能力を上昇させてたら良いの食らってたかもね、でもこれ自分も危ないんじゃ無いの?落ちたら受け身取れる?」


頭頂部へ落ちてきた蹴り足を、片手で押さえ、そのまま美咲の胴を抱き抱え注意する。


「わっ!ちょ!やだっ!お尻触らないでぇ!下ろしてよぉ!」


マドカが少し慌てる。


「え?!いや!ここは腰でしょ!?待ってくれ!冤罪だ!」


慌てて下ろした直後、美咲のバックブローが……


当たる訳も無くカッチリとガードされる。


「君、ハメたね〜、でもそう言う計略は、一般的な理性の有る人間にしか使えないから程々にね、邪鬼や魔獣には通じないし、それなりに名の通った冒険者にもこんなの通じないからさ」


「ううっ!そんな、だまし討ちも躱されるなんて…」


普段は超然と、飄々としたマドカが慌てたのは面白かったが、この日の組み手では美咲の攻撃は全くヒットしなかった。


◆ ◆ ◆


午前中の訓練を終え、三人で庵へ向かう。


「あ〜あ〜!全然当たら無かったぁ〜!取って置きも躱されちゃったし…」


「おい、アレ俺には使わないでくれよな?多分躱せ無いし、外れても受け止めれないからさぁ、あれ…落ちたら怪我するだろ?地霊の加護とか無いんだから、あんま無茶するなよな…」


少し考え事をしていたマドカが口を開く。


「ん~~兄弟も目は瞑らなくなったし、全部は躱せて無いけど、ある程度は防御も慣れて来たみたいだし…美咲ちゃんの今日の攻撃は悪く無かったなぁ、言霊で身体強化して反応速度を上げれば怪我をせずに着地も出来るだろうし、空中戦…か、辺境を歩くならどうしても避けれない、英二君だけに任せるのも負担が大きいからねぇ…とは言え風や空の適性が無いと難しい相手も居るんだけどね」


「ん?やっぱり沼とか森だけじゃ無くて…空を飛ぶ魔獣とか邪鬼も居るの?」


「そうだなぁ、声法の練習もみんなそれなりに周波数の調整出来る様になって来たからね、今日は久しぶりに邪鬼の種類に付いて勉強しようか?辺境を歩けばいつかは出くわすだろうしさ、他の飛行型の魔獣は兎も角として、奴等は僕と同じく風や大気の術に長けている。連中は炎自体には弱いんだけど、風や大気の術だからなぁ、連中が油断でもしてない限りは中々通じない、まァとりあえずは庵に帰ってそれからだね♪」


 ◆ ◆ ◆


【谷の妖女】


谷の妖女、天魔鳥とも呼ばれる人らしき女性の顔と身体に羽毛が生え、鳥類の足が生えた姿の黒き魂の眷属、邪鬼の一種である。


知能は高く、狡猾で支配的な志向を持ち、財宝の類を集める習性を持つ、見た目は邪鬼達の中でも比較的美しい部類に入るのだろうが…


谷の妖女は水を嫌い、嗅覚が殆ど機能しない為か、砂を浴びて汚れを落とす事はあっても行水は行わない、つまりどの個体も非常に独特な匂いを放つ。


その酷い匂いの原因は、捕獲した獲物を木の上に暫く吊るし、腐肉を(ついば)む習性を持つ為かも知れない、或いは素体となった魔獣の生態なのだろうか?


そんな妖女達の発生は邪鬼の中でも古く、二千年以上前から徐々に増え始めたのだと、古い文献に記録されているらしい。


かつて西方地域や南大陸の一部を支配し、その帝国の崩壊と共に絶滅した有翼人達が転生した姿だと考察している者も多い。


獣人や現人、魂を持たぬ一部の亜人達を含む人類は星神達が創造した存在であると【真人】や【神人】神格者達は語る。


我々現人にはそれを確かめる術は無いのだが…


現在、世に溢れる獣人達は現人よりもその発生は古く、いわば人類のプロトタイプとも言える存在なのだと言う。


その数多の獣人の種族の中にあって、飛び抜けて美しい容姿と純白の羽根、高い精神性と霊性、相当な霊力を誇り、風や大気の精霊と非常に高い親和性を持つ事から、最も神格者に近い存在と言われ、事実古代に於いては多くの有翼人が真人への進化を果たした。


高速で空を駆け、振動と音波で城壁を崩し、大気から雷の力を取り出し、武器に変えるなど高度な独自の術を使いこなしたのだと伝えられている。


今は絵画やレリーフでしかその姿を知る事は出来ない。


有翼人の帝国は二千年近い歴史を誇り、当初はその高い精神性で野蛮な部族や国が多い、西大陸西方地域に秩序を打ち立てた。


当時の西方は、東方に比べ文明度が低かったが、帝国の誕生は西方の文化を格段に高めた。


「有翼人の下、全ての種族は等しく平等である」


大帝国時代中期の皇帝、ウリエル=アウ=グストの言葉で有ると伝えられている。


彼らの帝国は、建国から千年後には西大陸西方の殆どの地域を治めていた。


有翼人は帝国創世記にミノタウロス等の大型獣人を真っ先に制圧し組み入れ、陸上部隊として重用した。


それまでは、他の現人達とほぼ変わらない容姿の小型の獣人と違い、獣の容姿そのままの彼等は迫害される事が多かった。


大型獣人が軍人としてそれなりの地位を占め始めたのは、この頃が始まりであったとされる。


希少金属を惜しみなく使った装具で固めた大型獣人の軍隊と、有翼人による空中からの矢弾や雷撃に対抗出来る種族など居なかった。


他種族の部族長や現人達の小国家の王達を武力で制圧、或いは説得と交渉で帝国の勢力化に組み入れ、中には自ら下る国も存在したと伝えられる。


その全ての長や王を帝国の貴族として迎え、広大な帝国を法と秩序で比較的平和裏に治めていた。


本当に全てが等しかったかと問われれば、それには議論の余地が有る現人…獣人…有翼人、人で有る以上は、長い間特権階級に座し、権力に溺れればいずれは腐敗する。


有翼人は何故滅びたのか?


高い精神性を持つ者は生殖本能や生殖能力が落ちる。


進化し【真人】となった者は最早、人間とは言えず、知覚は広がり、世界を深く知り、独自の視点を持つに至る。


つまり…有翼人が固執した種の優位性にさえ拘らなくなり、完全な別種となってしまう。


それはもう、有翼人では無く、進化した存在…【真人】とは元の種族に個室しない、別の種族と言っても良い。


そしてもう一つ、権力の座に有った殆どの有翼人は、長い時を数世代に渡って特権階級として過ごし、かつて高かった精神性は種族全体を通して低下の一途を辿った。


恐らく有翼人達はこの二つの理由により、ゆっくりと絶滅して行ったのだろう。


片方は神格者として、種族と言う枠組みから外れ、やがて昇天し高い次元に移動し、もう片方は精神性を落とし魂を黒く染め上げた。


建国して千年前後に、世界宗教を帝国の統治に取り入れた頃から、徐々に有翼人は数を減らして行った。


神格者達の話では、有翼人が悪神の力を利用して転生の法則を捻じ曲げ始めた後からであると言うが、これも我々に確かめる術は無い。


世界宗教を政治に取り込んだ後から有翼人達の中に、上位進化をする者はいなくなったとも伝えられている。


有翼人が減り始めた頃に、このアシハラの地、いや…世界の各所では谷の妖女と呼ばれる有翼の邪鬼が増え始めたのだと言う。


西大陸ではハイ=ハーピィ、セイレーン、人面鳥、魔天鳥、或いは天魔鳥などと呼ばれる事もある。


この邪鬼の素体となったのはハルピュイアと呼ばれ、星神達の失敗作が魔界の瘴気で魔獣化したものであるらしい、人面で有るだけの知能は殆ど無い魔獣が元になっていると言われているが、真偽は分からない、現在は元の魔獣を観測する事すら難しい。


と…言うのも、ハルピュイア自体は西大陸西方の南部に生息する魔獣であって、気候等の要件により現在もその地域にしか生息していない。


だが、現在は【魔王種】の多数の出現により、大陸西部へ陸路で踏み入るのは非常に困難である為、ハルピュイアの生態を確認する術は無いからだ。


谷の妖女はその名の通り女性型の邪鬼であり、素体となったハルピュイアは人の頭に鳥の身体と乳房のみの魔獣であったのだが、黒き魂が宿った結果、随分と人に近い身体になっている。


黒き魂を宿す者は、最後に人であった時の形態と近い形になるのだと言う。


彼女達は風と大気、そしてその複合型で有るらしい空間をねじ曲げる邪言を得意とする。


つまり…ワープが使えるらしい、この術は普通の人類のレベルでは未だ使えない、【真人】などの、ごく一部の上位者がそれに近い事を出来る者がいるらしいのだが…


兎も角、その為に、【谷の妖女】が世界中のアチコチに生息する様になったのだろう。


一説には世界の壁を破壊して並行世界を旅するで有るとか、何も無い空間から出現して襲われた…等々と云った眉唾な話も存在するのは、その不可思議にして卓越した多彩な邪言を駆使する為だろうか?


果たして、彼女らに上位種で有るとか進化の概念が存在するかは謎で有るが、その能力には相当の個体差が有る。


かつての有翼人の様に高速で空を飛び回る者もいれば、陸上を走り回り時々木から木へ飛び移る、或いは…短距離の滑空程度しか出来ない者まで様々な個体が存在する。


もしかしたら過去生が有翼人で無い者も混じっているのだろうか?


例えば小鬼達の中でも、稀に背中に役に立たないであろう小さな羽根を生やした個体もいるので、谷の妖女の過去生が必ずしも有翼人では無いかも知れない。


だが彼女らの邪言は、空を飛ぶだけでは無いので、油断は出来ない、陸上を走る者の中には飛び上がり、空中から硬化した羽根の矢を飛ばす、または腕に生えた羽根を刃に変化させるなど、物理特化の邪言を使う者も目撃されている。


山岳地帯へ出掛ける方は注意されたい。


翼無き人類が空を飛べる事が出来た時代、今から三百年前〜二百年前の短い時代、それは人類の黄金期であった。


その点は神格者とその他の人類で意見が割れる所では有るが…


多くの小型獣人や現人に取っては、確かに黄金時代で有ったのだと誇りたい。


遡る事…約四百年前、神格者達は大戦の始まりと言うが、その時代以降は人類の技術が大いに進歩した時代であった。


確かに戦争は増え、国々の対立は深まり、神聖魔法を使える者がいなくなった結果、魔界は侵食し人類の生息領域は狭まった。


だが、技術の発展はそれ無しではあり得なかったであろう。


人類の技術革新の中で開発されたのが航空機の誕生であった。


魔界を避け、上空から海を越え他の土地に移動出来る。


ルーンを刻み、船体を軽量化し、羽根やプロペラにはルーンから派生した魔法技術が惜しみなく使われた。


世界宗教全盛の時代で有れば、異端と呼ばれ絶対出来なかった事では有る。


一部の真人達が魔法の使用に付いて危険だと警告して来たが、大国の為政者は鼻で笑い耳を貸さなかった。


今でも考えてしまう、何故世界宗教と対立していた筈の神格者達が、魔法を毛嫌いするのか良く分からない。


ルーン自体は元々は古代の西方の神人達が力を込めた文字であろうに。


だが…空を飛ぶ人類には脅威も存在した。


そう、谷の妖女と呼ばれる魔鳥はこの時代、空を行く者には大きな脅威であったのだ。


彼女達の精神支配で操られた鳥の魔獣達は、プロペラに平気で突っ込んて来たし、投げつけられるイカヅチの槍は船体に穴を穿ち、電気系統をショートさせる。


あの魔鳥さえ居なければ、人類は今頃…大型旅客機を作って誰しもが空の旅を楽しめたであろう。


現在は大戦の最中にその技術も失われ、人類が絶滅寸前まで追い込まれなければこんな事にはならなかったかも知れない、残念な話で有る。


彼女、或いは彼らの生殖に関する謎が有る、精神支配で人間の奴隷を使役はするが【小鬼】や【青鱗の魔女】の様に他種族の異性と子作りをするわけでは無い。


奴隷の使用は主に生息地の警備や非常食として確保しているに過ぎず…


恐らくは素体となったハルピュイアがそうであった様に、女性の顔と乳房の特徴はあれど、雌雄が存在しているのかも知れない。


だが、どちらにしろ姿は女性そのもので有るので【谷の妖女】と呼ばれている。


また家族や夫婦と言う概念を持っていないが、短期間他の同族と共に過ごす事があるので、その時に子作りをしているのだと考察されている。


それは、かつての有翼人達の特徴や風習とも似ている。


彼らは皆、中性的な容姿で他種族からは、男女の見分けは付かないが、確かに性別は存在しており。


一時的に同族の異性と交際する事はあっても、別れるのも早い、数年の交際で別れ、また別の相手を探す…

【個人への愛は永遠では無く、種への愛は永遠で有る】

…有翼人の格言とされる言葉である。


そして、夫婦であるとか、産まれた子供も誰それの子供と言った区別は無く、種族全体の子供として育てられた。


基本的には卵生で有る為だろうか?帝政の時代は最も優れた者が投票で皇帝に選出されて居たのだと言う。


有翼人の帝国で皇帝家と言うのは有翼人全体を指し、貴族と言うのは他種族の王や部族長の事であった。


かつての皇帝の言葉通り、有翼人の下、全ての種族は平等なのであろう。


それは谷の妖女にも引き継がれており、黒き魂の眷属で有れば、貢ぎ物次第で知恵や力を貸す事も有るのだと言う。


黒き魂の眷属以外は…捕食対象でしか無いのだが…


 ◆ ◆ ◆


英二がメガネを、クイッと上げで呟く。


「有翼人の帝国か、法と秩序…文明を発展させた…」


「今で言う天使のイメージにもなってるんでしたっけぇ?もしかしたら私達の世界に転生した人々の魂の記憶から、あの天使の姿が生まれたのかも知れないデスね♪」


涼夏が恐らくオカルト的な何かを刺激されたのであろうか?


嬉しそうに考察する。


(しかし)し、(おご)れる者は久しからず、国…か、そう言えばさぁ、アシハラは国じゃ無いんだろう?神人達が統治してるってわけでも無さそうだし、法律とかってどうなってんの?」


マドカは何でも無い様な雰囲気でサラッと答える。


「ん?法律?そんなもの無いよ?」


「はぁ?そんなんで人の集まりが収まるわけ無いじゃん?!じゃあアシハラは無法地帯ってわけ?」


「おいおい、兄弟…本当にそう思うのかい?…でもまぁ…下の並行世界はそう考えるのが当たり前だもんなぁ、確かに現人や小型の獣人達が統治してた頃はそんなモノもあったけど…」


美咲が目を謎マークにして問いかける。


「今は上位者が力を持ってるから何か有れば間に入って、とかそう云う事?でも人類にはあんまり干渉しないのか?ん…分かんない…」


「僕らは確かに統治してないし法律も無い、でも結界と大まかな決まり事は有るし、西大陸の解放をする為に人類に声を掛けて、短期的に軍隊を組織する事も有る。それと…守るかどうかは個人の判断だけど道徳もね、結界、龍脈のシステムも、取りあえずはそれぐらいかな?後は、そうだなぁ…来月辺りから山を下りて実地訓練と課外授業をしようか?その時に街を少し見て回れば良い、美咲ちゃんの組手の相手を探しに慰霊の森に行くのも良いかもね♪」


英二が疑問を挟む。


「慰霊の森?何ですそれ?あんまり訓練に関係しなさそうですけど?」


「わかった!英二!多分アレよ!過去の達人と手合わせするのよ♪……でも幽霊なんて見えるの?」


「まぁ、下の世界は分断世界だからねぇ、見えないだけでそこら中にいるよ?こっちの場合は霊能持ちじゃ無くても薄いモヤとして視覚で分かる。ただ下と違ってそこら中に溢れてるってわけじゃない、霊体が拡散してただの霊素に分解されるか、魂に進化して他の世界に旅立つまで待機する場所、それが慰霊の森だよ」


「へぇ…でもただの霧みたいのが相手じゃなぁ、訓練になるのか?」


「そこは言霊だよ♪霊と交渉して付き合ってくれる様なら、一時的に偽骸に憑依させて動けるだけの力を与えれば良い」


「偽骸、そんな道具も有るのか…流石は異世界だなぁ…」


「はぁ?何言ってんだ兄弟?偽骸は君が作るんだよ!パワーを与えるのもね!霊体との交渉は僕がやるけどさ♪あぁ!分かりやすく言えばゴーレムって奴?」


「………あ……そうなんだ……まぁ…良いけど、手順は教えてくれるんだろ?」


「よし!じゃあ夜からは偽骸の作り方に付いて学ぼうか♪色々と応用効くからさぁ!霊体の変わりに一時的に精霊に動かして貰うとか!高度な技だと霊素を集めて疑似人格を付与するとかさ………」


流石は異世界、下の世界とは色々と異なる。


訓練を始めて一カ月目の夕刻であった。



いや手直し完了、相当酷かった…まだ酷いと思うけど今の俺の限界ッス…

ペコリm(_ _)m

高評価ブクマ宜しくお願いします…


法を増やせば盗賊も増えるby老子だか孟子だか…忘れた

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