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適性無しの転生者  作者: 福王聖二
第二章
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第四十三話

明人視点


俺達は互いの気持ちを確認した後、改修作業を無理矢理手伝った。皆、俺と飛鳥に改修作業させるのを申し訳無さそうにしてたが、俺達が居るとかなり効率的に進むので皆遠慮なく頼るようになった。全ての死体は俺が浄化した事により綺麗サッパリと消失しており、仕事は倒壊した家とテントの改修だけだった。昼休みとなりシェフ達が作ったサンドイッチを貰い、シートを引いていつもの八人で集まっていつも通り食べる。が、いつもではない事がある。


「はい、あ〜ん♪」


飛鳥は甘々な声で言い、彼女の手から運ばれたサンドイッチを口に含む。


「うん。美味い」

「じゃあ、御返し♪」


俺も自身のサンドイッチを飛鳥の開かれた口へと運ぶ。


「〜~~♪美味し♪」


飛鳥はそう言いながらギュッと俺の腕を抱き締める。全員に見せ付けるように。


「あら、積極的ね」


確かに飛鳥は先程から俺からずっと離れない。いつも一緒に行動していたが、ここまでビッタリ引っ付いてるのは初めてだ。お蔭で俺に話し掛けてくる女性は減ったから助かってる。愛人でも構わないと言って話し掛けてくる人も居たが「俺には飛鳥が居るんで」と断った。


「何で長嶋さん…あんな上機嫌なんだ…」

「マーキングよ。マーキング」

「そうなんっすか?」

「そうよ。まぁ、実際に嬉しい事があったのは確かでしょうけど」


なんか清水さんと大和がなんか話してるな。まぁ、それは良いんだけど……この嫉妬、羨望、悲壮、愉快、愛憎を含んだ色んな視線が俺達に集中して食い辛い。けど、飛鳥が楽しそうだから良いか。


昼休みを終えると再び作業に戻る。俺達八人はテキパキと作業を進め、清水さんは壊れたテントと家を使って新たな家を作製したりと活躍した。


「では、今日の改修作業は終わりだ!!各自、夕食まで自由時間とする!!」

『『『『『はい!!!』』』』』


ふぅ…と一息ついて右肩を回す。


「明人♪部屋に行こ♪」


飛鳥は左腕へと抱き着いて引っ張り、御屋敷へと戻って飛鳥の部屋へと連れ込まれる。そして、扉が閉まった瞬間に飛鳥はプハーーッと息を吐き、気を一気に抜いた。


「疲れた…。人前であんな甘々な態度……凄く恥ずかしくて死にそう///」


飛鳥は恥ずかしさで熱された頬を冷ますよう両手で抑える。


「だったら何であんな態度を?」

「…だって……ああしないと女の子達が寄って来るし。事実、私が居ない隙に女の子達が近寄って来てたし。それに…」

「それに?」

「明人が私の事を誰よりも好きでいてくれるって改めて理解して……恥ずかしくても私がしたかったから…」


あーっと…。不味いな。ニヤニヤが止まらない。嬉しすぎる。これ隠してもバレるな。なら、いっそ笑顔で飛鳥の顔を見よ。


「へ〜~…。まぁ、俺は俺で楽しかったよ。今の飛鳥含めて」

「…意地悪」


ツンッと俺の脇腹を突くので俺も突き返す。


「ワヒャッ!や、止めてよ!セクハラだよ!」

「…弱いんだな。脇腹」


飛鳥はビクッと肩を震わせ、視線を斜め上へと目が泳ぐ。


「い、いやぁ…。ち、違ううよ…?」

「震えてるし、裏返ってるぞ…声」


しかし、脇腹が弱いのか。ふ〜ん…。


「な、何よ!その顔は!」

「良いこと知ったなって」

「へ、変な事をしないでよ!本当に!」

「しないよ。楽しみはとっておくから」

「そ、それはそれで嫌」


飛鳥は脇腹を庇い、警戒する。俺はその様子を見て小動物みたいだなと考え、思わず吹き出して笑い、飛鳥も不満げな声を上げた。


一週間経つと全ての改修作業が無事に終わる。多くの食料品は勇者の船にあった為、村人を含めても四日位持ったが、食料が底を尽きそうになり、飛鳥と清水さん…勇者達が魚を大量獲得した事で解決、何とか持ち堪え、新たなに王国からの大量の食料品や野菜の種と農具が輸入される。そして、村人と共に農地を新たに開拓する。木々を伐採、根っこを抜き取り、土地を耕し、余った魚の部位や糞尿を肥料にし土地に混ぜる。


二ヶ月の月日が経つと資源や少人数ではあるが人も食料品と共に送られ、一年経つと生活基盤が安定し始めた。その半年後に次の村へと目指す事が決定した。


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