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適性無しの転生者  作者: 福王聖二
第二章
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第十八話

明人視点


船が無事に停止した事に安堵していると船長が舵から手を離す。


「お前等!!勇者様を下船させた後、直ぐに荷物を下ろせ!!」

『『『『『分かりました!!』』』』』


船長の指示で護衛騎士含めた勇者達が下船して、次々に港へと下り立つと仲間の船が入港する。その間に食料含めた荷物が下ろされ、出来るだけ港から離れた場所に運ばれる。

そんな時、海の方から砲撃音が聞こえ、まだ入港出来ていない船に直撃する。クソッ!もう波が止んだか!!


「今度こそ俺達の番だ!行くぞ皆!!」


井上が自分達のパーティーを引っ張り、小高い海へと突き出した崖を目指して走り始める。一体何を始めようとしてるんだ?


そちらに視線を向けてると突如バキバキッと木が薙ぎ倒される音が聞こえて、音の方向を見る。そこは森林が広がり、木々の陰に正体が隠されているが、森の奥から数え切れない程の赤く輝く瞳が見え、一斉に森から飛び出す。


「ま、魔物だ!!挟まれた!!」


まだ全員の騎士達の下船が出来ていない!しかも…その数を船の撃墜により減らしている。これでは大事な食料が踏み潰される所か全滅もありうる!!


「僕達に任せろ!!」


そう爽やかな笑顔で相羅達パーティーが迫りくる魔物達の前に立ち塞がる。


「行くぞ!皆!!」

「「「「「「「はい(ああ)!!」」」」」」」


相羅達のパーティーは全員武器を抜き放つ。


「先ずは俺が身体能力を上げる!【軍神(コンダクター)】!」


野村が剣を掲げると黄金の粒子が彼を中心に八人に降り掛かる。


「支援は私達もするわ!【礼拝聖贈(ブレッシング)】!」


名護さんが膝を折り神に願うかのように勝利を祈る。すると、名護さんの背後から後光みたいな物が輝き、この場に居る勇者や騎士問わず光の粒子に包まれて、身体能力が向上する。


「ありがとう牡丹さん!…なら、先ずは私が数を減らす!!

一里一閃(カリヴァーン)】!!」


兼本さんが振り上げた剣から巨大な黄金剣を生み出し、横に寝かせ、左一文字斬りする事で、森から出現した魔物達をスパンッと切れ味良く両断した。


「では、僕も!!【勇王降臨(ギルガメッシュ)】!!」


相羅は黄金の鎧と剣を身に包む。


「全員!持ち堪えるぞ!」

「相羅!お前だけに良い顔はさせない!【王命(オーダー)】!!魔物達よ!!皆を守る為に迎撃せよ!!大型の獣型の魔物十体は此方に来て、黙って動くな!」


そうすると此方に向かっていた前方の魔物達は反転し、後続の魔物達に立ち向かい、指示された熊や虎等に似た魔物十体が山形の隣に座る。


「山形君!…絶対に勝つよ!」

「ああ!…勇太!」

「分かってる!【回生回死(ギブアンドテイク)】!」


木下は短剣を抜き、魔物を斬り刻み始める。すると、木下の左手からポコンと黄金のサクランボが生まれる。


「これを全員に渡していってくれ!」

「それは私がやります!誰かが怪我するまで私の仕事はありませんし」


宮田さんがそう言って木下から生まれたサクランボを騎士達に渡していく。


「では!総員!迎撃だぁ!!!」

『『『『『おおおおおぉぉぉーーーーー!!!』』』』』


騎士達の雄叫びに空間が揺れる。俺は飛鳥が起きないように両耳を抑える。此方は大丈夫そうだ。けど、崖に向かった井上達は……此方程ではないが魔物達が襲っている。しかし、青山の能力である聖心力の壁を作り出す能力を迫ってくる魔物達側と海側に設置している。そこから飛翔する剣が次々に魔物達を斬り捨て、黄金の槍が魔物達の集団に接触すると枝分かれするみたいに槍が伸び、繋がって編み目状の黄金の玉が出来上がる。飛翔する剣は村田の能力、枝分かれする槍は笹枝さんの能力か。


津川さんは海側に向けて、周囲に展開した黄金の玉を壁に通して倍加し、黒船の下部に激突させ、爆発によって沈没させる。更に井上は頭上に黄金の超螺旋の竜巻を発生させ、そのまま黄金の壁を斬り裂くように振り下ろし、竜巻の大きさを倍加させて海諸共多数の船を呑み込んで沈める。その上、螺旋による副産物なのか大きな渦潮を生み出し、複数の船は渦潮に捕まり、海の底へと吸われる。残った船達は彼等に狙いを定めてるみたいだが大きな渦潮のせいでそれ以上の進行が不可能となる。それに、追撃で津川さんの黄金の玉が船体の下部に炸裂。黒船達は津川さん、井上の活躍で全滅が出来そう。


崖による黒船掃討見ていると隣に人影が見えて振り返る。


「一応人が居るから明人君と呼ぶわね。…飛鳥はどう?」

「聖心力を使い切って眠ってるだけですよ。今直ぐは起きないけど、大丈夫です」

「私達が大丈夫じゃなさそうだけど?」


俺は少し黙って飛鳥を見て、飛鳥の口に入った彼女の髪を取る。


「…守るよ。飛鳥は」

「私達は?」

「………飛鳥が第一優先です。例え、飛鳥に恨まれても」

「それで良いわ。で、勿論私も死にたくないし、明人君も出来るだけ皆を死なせたくないでしょ?……私達のパーティーはどうすれば良い?」


俺は苦笑する。清水さんは凄いな。俺の心を簡単に読んでくる。清水さんの目を見て成すべき事を伝える。


「基本は温存。勇者達の聖心力が尽きるのが先か、魔物達が全滅するのが先か分からない状況。もし勇者達の聖心力が尽きた場合、騎士達の士気が一瞬で落ちる。けど、清水様達が戦える状況なら騎士達の士気もある程度持ち堪えるでしょう。だから、温存。ですが清水様はある程度間引いて下さい。狙う所は…」

「ピンチな場所や魔物の数が集中してる場所ね。分かったわ」

「では、基本待機。他の皆にも伝えて下さい」

「ええ」


さて、魔物達が先にくたばって欲しいが、もしもの時は………俺が出る。


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