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適性無しの転生者  作者: 福王聖二
第二章
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第六話

飛鳥視点


恵那と樋口君がめでたくカップルとなった。……あれ?そう言えば私と明人と付き合ってるの?……付き合ってくれとは言われてないし……。好きとか愛してるって言われただけじゃん!それに私も胸を触らしてキスしただけで告白してない!!というか、玲子がエリストさんの事を好きっと言ったけど付き合ってるの!!?


「それじゃあ自己紹介も終えたし、連携訓練をした方が良いかしら」


え!?もう訓練するの!?私、気持ちの整理出来てないんだけど!!


「それなら、俺は護衛訓練した方が良いと思う。清水さんと相澤さんは後衛だから騎士二人が守らなければいけないから」

「なるほど……。それは良い案ね」

「攻めるのは二人で」

「それは人数的に不利があるんじゃないかしら?」

「最初だから、慣れる為にこの人数が良い。勿論人数は五日の中で増やしていくけど」

「…そうね。言う通りだわ。では、交互に…かしら」

「それで良いと思う。先ずは連携の手本の為に俺とヒューリがエリストとミカエルを叩くから、二人を守ってくれ」

「ああ」

「ええ」


何かどんどん決まっていく。取り敢えず私は明人とヒューリさんの戦い方を見れば良いの?

明人は木剣をエリストさんとミカエルさんと投げ渡し、ヒューリさんから木剣を渡される。


「じゃあ、二人は構えてくれ。俺とヒューリはもう少し下がって間を開けよう。飛鳥と大和は離れて見てくれ。あっ、そうだ。盾も必要だな。ヒューリ、これ持っててくれ」

「分かった」


明人は木剣をヒューリさんへと渡して「ちょっと待ってくれ」と言ってから取りに行ったが、今度は一瞬で移動することなく普通に取りへ行き、普通に戻ってきた。木の盾はエリストさんとミカエルさんに手渡し、ヒューリさんの場所へと戻って、木剣を構える。これから戦いが始まると思い、私と樋口君は戦いの全容が見えるように離れる。


「相澤さん!清水さん!エリストとミカエルの動きをよく見てて!二人にも盾を使って防御する技術も会得して貰うから!」

「はい…。分かりました」

「分かったわ」

「じゃあ、行くぞ!」


明人とヒューリさんはエリストさんとミカエルさんへと突撃する。防御側の二人は盾を前にし、攻撃に備える。


明人は素直に振り下ろす。それをエリストさんが盾で防ぐが、明人は盾の丸みに沿いながら木剣を地面へと動かしながらしゃがむ。それを隙と見たミカエルさんが明人へと木剣を振り下ろそうとするが、ヒューリさんの薙ぎによる一撃がお腹に直撃し、ミカエルさんは膝から崩れ落ち、明人は立ち上がると同時に武器を振り上げる。ヒューリさんもエリストさんの首を狙い、二人の木剣が二人の首の寸前で止まった。


「参った」

「エリストは悪くなかったと思う。ミカエル、お前…色気出したな?」


ヒューリさんにそう言われてミカエルさんの顔が図星を突かれたものへと変わる。明人は彼女に手を差し伸ばして立ち上がらせる。


「そうだな。確かに俺を仕留めようとして、ヒューリから目を離した。目の前の結果を取ろうとした結果だ。ミカエルも習った筈だ。防衛の基本を」

「……兎に角敵から目を離すな。常に視界を回せ。チャンスを拾うのではなく、大事なのはピンチを広げないこと」

「今の試合では大して見本にならない。今度はヒューリとミカエルを変えよう。自分が攻撃に回れば何か分かる事がある」

「分かった。…ヒューリ。覚悟しておきなさい」


今度はヒューリさんとミカエルさんの立ち位置が逆になり、ミカエルさんはヒューリさんに盾を渡す。


「じゃあ、もう一度!構え!」


再び四人は構え直し、向かい合う。


「行くぞ!」


先程と同じ合図でミカエルさんは駆け出す。明人は一歩下がり、ミカエルさんの後を付いて行くような形で駆け出す。ミカエルさんはヒューリさんの首に向けて突きをするが、彼は直ぐに対応して盾で防ごうとする。しかし、ミカエルさんは突きは引っ込め、体勢を低くして盾でヒューリさんの視界から隠れて薙ぎ払いをしようとするが、エリストさんがミカエルさんに木剣を振り下ろす。あれ…?この展開って…。


その予想通りにミカエルさんの後ろに居た明人がエリストの腹部へと狙いを定めて、左一文字斬りをする。しかし、エリストさんは明人の動きが分かっており、バックステップで一歩下がりながら盾で攻撃を防ぐ。


ミカエルさんは軽く舌打ちをして捻り上げるみたいに木剣を下から上へと盾の間に滑り込ませ、突き上げる。だが、ヒューリさんは後ろへと体重を移しながら左手に持つ盾を彼女の手へと振り下ろす。


「いつっ!」


ミカエルさんは痛みで木剣を落とし、ヒューリさんは木剣を痛みに堪えてる彼女の首へ木剣に当てた。


「終わりだ。勇者様と同じく下がって見てろ」

「くっ…」


ミカエルさんは悔しそうにしながらも、素直に私達の場所へと来る。


「じゃあ、明人。本気出せよ。俺達も出すから」


そう言った瞬間、ヒューリさんとエリストさんの身体の周りに黄金の膜が覆われる。


「分かった」


と、短く言った後には明人の姿は急にブレ始める。分かるのはヒューリさんとエリストさんに木剣を打ち込んでる事。二人は明人ほどの速度ではないが、中々の速さで剣や盾を操る。度々、石同士を打つけたような鈍い音が聞こえる。守ってる二人の下にある砂が不規則に点々と変色してる。多分、あれは汗に濡れたせいだ。二人を見ていると周辺が光を反射する時がある。それが汗なんだと思う。


そして、終わりは突然に訪れる。カカカカンッと音が響き、二人の持ってた盾と木剣が空中へと弾き飛ばされる。


「終わりだな」


明人はトントンと二人の首に木剣を当てる。二人は崩れ落ちたように尻餅を着き、彼らの身体中から汗が噴き出している。対して、明人の額には汗一つない。つまり、まだ余裕なんだ。…なんか…凄く……。


「カッコイイって?」

「ふなっ!」


耳元から囁かれて、ビックリしながら反射的に振り返る。


「玲子っ!いつの間に!」

「貴山君に注視してるから気付かないのよ」

「なっ!べ、別に見てないし!」

「あら、そう?」


玲子はクスクスと笑う。熱くなってきたけど、決して照れてるとかじゃないから!?


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