表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
適性無しの転生者  作者: 福王聖二
第一章
31/229

第二十八話

「ではこれより!訓練を始める!!先ずは走り込み十キロ!!」

「「「「「はい!!」」」」」


俺は騎士養成施設へと入って数日経って二月一日となり訓練が開始された。俺は階段に一番近くの部屋で一人部屋だった。同室の人が居ると期待していたのだが、誰も来なかったは正直寂しかった。孤児院では誰かと一緒に寝てたから。それに、この訓練までの間に友人が出来なかった。というか既に入団したてのグールプが既に幾つか出来ており、その輪に入れなかった。あとなんか避けられてる感もあった。何か転校生の気分を味わっている。この訓練を通して友人が出来れば良いが…。


「次に腕立て伏せ百回!!二年目は三百!!三年目は五百!!」

「「「「「はい……!!」」」」」


一年繰り上がる度に二百と増えるのか…。エグいな。まぁ、腕立て伏せ百回はやり慣れてる。孤児院でも筋トレは出来たからな。


「次に腹筋百回!!二年目は三百!!三年目は五百!!」

「「「「「は…はい……!」」」」」


見た感じ一年は既にヘロヘロだな。何人か余裕を見せているのが居るけど、これがウォーミングアップだと分かってるよな?


「これより五分間の休憩となる!!休憩後は一対一の模擬戦を行う!!一年目はこれから一年間は訓練用の兜と鎧に木剣を用意して貰う事となる!!一年目全員付いて来い!!」

「「「「「はい!!!」」」」」


一年目の者達は全員其々のペースで立ち上がる。誰かは平静を装いながら、誰かは立つのもやっとの様子で、誰かは一呼吸を置いて一気に立ち上がる。それでも共通しているのは全員汗だくだ。まぁ、十キロ走っての腕立て伏せに腹筋連続はキツいな。俺も額から汗が吹き出てきて、それを拭う。


教官役の人の後へと付いて行き、外に置いてある孤立している倉庫へと案内される。


「ここに兜と鎧、木剣がある!!台車に乗せて運んで貰う!!そして運ぶのは部屋が奥から順番だ!!先ずはマイク!!エグロ!!お前達二人で運べ!!」

「え、それは…」

「い、いくら何でも…」

「返事は!!!?」

「「は、はい!!」」

「では二人以外は戻って水を貰ってこい!!」

「「「「「はい!!」」」」」


二人は特にヘロヘロだがあの人が監視しているから助けられん。でも、聞くだけ聞くか。


「すいません」

「何だ!!」

「お…私も手伝っては駄目ですか?」


そう言った瞬間、二人の顔は笑顔に、教官の顔は険しくなる。


「駄目だ!!そんな事をしたら甘える者が出るだろ!!そういう訳だ!!そこの二人はさっさと準備をしろ!!お前もさっさと水を飲んでこい!!」

「はい…」


駄目だったか。しかし、これが一年目全員に伝わった。教官の指示が絶対であることが。これが分かっただけでも十分と納得しよう。


二人以外の一年は全員戻って食堂のおじさんからお水を貰う。コップはかなり深く、一発で喉が潤った。ヘロヘロで道具を取りに何度か往復した二人も全部の道具を置くとおじさんからコップを貰って一気飲みしてプハーッと声が出る。


「それでは全員武装して模擬戦をしろ!!相手は其々自分で見付けろ!!マイクとエグロは暫し休んでおけ!!分かったな!!」

「「「「「はい!!!」」」」」


さて、先輩達から武装しているのは良いとして、なんか続々と組み合せが出来ており、ボッチ進行中だ。これは不味い!!下手したら一人になって先生と組むみたいな地獄があるかも知れん!!今回の場合は教官か。非っっ常に不味い状況で心拍を上げていると突如肩を組まれてビックリする。


「おおっ!!」

「おいおい!そんなビックリすんなよ!」

「ご、ごめん…」


謝罪しながら相手の顔を見る。赤髪のような茶髪で短髪で、髪質が硬いのか髪の毛が立っている。そして、地味な印象ではあるが、確かな男前だった。その顔は快活さが全面に押し出ており、友達になれそうと直感する。


「俺はヒューリだ。お前は?」

「俺はアキトだ」

「そうか!アキト、俺と組もうぜ!」

「そりゃあ有り難いよ!ぜひ頼む!」

「おう!」


ヒューリはニカッと笑う。

無事、模擬戦相手が決まり、武装も完了する。それを確認した教官は全員が座る事を命じ、全員が見えるように真ん中で一人を連れる。


「あ、エリスト」


ヒューリは教官に連れられた人を知っているらしい。そのエリストと呼ばれた男は一瞬女性に見えるみたいに中性的で美しい。金髪も艷やかで太陽の光を反射し、肩まで伸びており、貴族の人間かと疑う。


「エリスト!好きに打ち込んでこい!!」

「は、はい!!」


エリストは緊張でガチガチになりながら木剣を構える。あの構えはアースラー流の《気連斬》か。両手で腕を引くと聖心力が木剣へと流れて、キラキラと輝きだす。


「はぁーーーー!!!」


エリストは走り込み、教官と距離を縮めて相手の木剣へと強化した連撃を打ち込むが右手だけで持つ木剣で上手く往なされる。右手一つだけでは十分な力が出ないであろうに…。この人、凄い人だな…。やはり、教官に選ばれるだけある。

エリストは体勢を崩せない事で焦ったのか、早々と《真天斬》を決めようとするが、胴がガラ空きになり、素早く一撃を与えられて崩れ落ちる。


「カハッ…!」

「聖心術を使うのが早い。動きで何をしたいかバレバレ…。決めた!!一年目は模擬戦を俺との一対一にする!!さっさと来い!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ