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適性無しの転生者  作者: 福王聖二
最終章
111/229

第一話

魔の領域を分け隔てる境界の前でサエタル騎士団長が全員の前へと移動すると全員が見易いよう、自分が何所に居るか分かり易くなるよう剣を天へと翳す。


「今日は我々人類の勝利の日である!!魔王を倒し、人類の再びの安寧を取り戻すのだ!!希望は常に我等の心にあり、絶望は自身の武器で切り拓くもの!!例え誰かが力尽きようとも!!その意志は尽きる事はなく引き継がれる!!その意志を引き継ぎ、奮い起て!!この戦いに身を投じる者全てが勇者である!!さぁ!!勇者達よ!!今こそ雄々しく、勇ましく戦おうぞ!!」

『『『『『おおおおおおおおぉぉぉーーー!!!』』』』』


全員の決意の咆哮は空間を叩き、その全てを飲み込もうとする魔物達の雄叫び。互いの咆哮に空間が振動しているような錯覚に全員が陥る。しかし、両者の声による重圧(プレッシャー)は互いの戦意を削ぐ事はなく、寧ろやる気に満ち溢れさせるものだった。だが、魔物達のやる気を塵へと還す、黄金の壁により強化された超螺旋の黄金の渦が、黄金の聖球から発せられる爆風が、黄金の槍の棘で出来た球体のような檻が、魔王城までの道を切り拓いた。


「先ずは第六と第七!!作戦通り三角状に進み!!第一と勇者様達を魔王城へと案内してくれ!!」

『『『『『おおおおおぉぉーーー!!』』』』』


第六と第七の騎士団が勇者達の為に魔物の大群の中を進み、進行を防ぐ魔物の死体を両脇に築き上げる。第一と勇者達は少しでも速く駆けようと防具も軽装で胸部と数十人が盾を持っているだけの姿で魔物の中へと、第六と第七に続いて突入する。


「次に第三と第九は第六と第七が作った道の維持!第七と第六が無事に戻れるようにするんだ!!」

『『『『『おおおぉぉぅーーーー!!』』』』』


第三と第九は俺達の後ろの道を広げるように魔物達に襲い掛かり、次々に斬り伏せていく。しかし、同時に沢山の人々が傷付いていく。だが、ここで木下がここ最近貯め続けた能力の回復の木の実が効いてくる。深刻な傷を負った筈の者達が直ぐに戦線に復帰する。けれど、即死した者も居る為、その数は確実に減っている。


「振り返るんじゃない!!進め!!」


俺達は魔物と人間の戦闘音と悲鳴を聞きながら魔王城の中へと目指す。


魔王城までの道は勇者達のお蔭で開拓されているが押し寄せる魔物という圧倒的な物量に道が押し潰され、ドンドンと狭まり始める。


「野郎共!!死んでも道は閉じさせねぇぞ!!人類の命運が掛かってんだ!!ここで勝って死んじまった奴等に自慢してやるぞ!!」

『『『『『おおおおおーーーーー!!!』』』』』


ゼキア第六騎士団長が自身の騎士団の士気を底上げさせて、迫りくる獣型の魔物達を手に持つ武器で葬り、邪魔な魔物を蹴倒す。第六の活躍はあるが魔物達による肉壁で徐々に俺達は進行速度を落として行く。


「「俺・私達の出番ですね」」


そんな細やかな声が戦場から聞こえ、俺達の背後から二つの影が飛び出し、前方を塞がんとする魔物達を二本の鎖で一纏めにして釣り上げ、釣り上げられた魔物達は槌となって他の魔物の群れを叩き潰す。


「アルノア第八騎士団長!!メルノメ第八副騎士団長!!」

「「さぁ!サエタル団長!!早く進め!!」」


第八の団長と副団長は長い鎖を使った見事なコンビネーションで魔王城までの魔物を容易く跳ね除けていく。


「総員!!今こそ全力で突入する時だ!!!走れぇぇぇーー!!!!」


俺達は速度を上げて、全力疾走で魔王城の門を目指す。魔王城の門は時間経過の為、ボロボロとなっており第一の騎士達が体当たりでぶち壊して敷地内へと入る。多少の罠が有るかと思い周囲に目線を巡らせながら城の中へと入る。


城内は暗く視界の確保が限られ、誰かが松明を着けようとした時……。


「危ない!!」


マイクがその団員をタックルで弾き飛ばし、自身の持つ剣で影に隠れて振るわれた爪による斬撃を防いで跳ね返す。


「チッ!やるじゃねぇか…」


その台詞とは裏腹に楽しそうな声音が聞こえると周囲に、突如として城内を照らす炎が現れ、一階全ての松明を着火させる。景色は炎の灯りにより広がり、攻撃を仕掛けてきた人型の魔物……十八体の魔人達の姿が露わになる。


「城の前に居ないと思ったら…。お前達!!俺達はここで魔人の相手をする!!勇者様達は上へ!!魔王の元に!!」

「はい!任せて下さい!!名護さん達のチームは残ってサポートして上げて」


清水さんの命令に名護さんは頷く。


「分かった!」


俺達は騎士達と名護さん達のチームを一階のフロアに残し、清水さんがサエタル団長の言葉に応えて、俺達を先導するように一番前を走り、目に入った階段を上って二階へと目指した。


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