43、4人目ですわ〜!
よろしくおねがいします。
結局、クレアを4人目のパーティメンバーとして受け入れる事にした。
全員の戦闘関連の情報を交換する。
さて、クレアのスペックだが。
一番大事なのは、黒魔法だろう。
これが、大変な癖モノだった。いや曲者だ。
黒「ダメージスワップ」
パーティメンバーの受けたダメージを全て自分が肩代わりできる。
自分が受けたダメージを特定のパーティメンバーに肩代わりさせる事ができる。
「で、この黒魔法にくわえて、ドMでござるか」
「相性ばっちりですわね」
「こわ」
「辞めてくれ、そんな目でみないでくれ……もっと……」
「きっしょいでござるなー!」
性癖は置いておいて、いやまあ多分大事な事なのだろうが置いておく。
このダメージスワップというのは結構有用そうだ。
例えば、スズナがダメージを受けたとする。クレアとパーティを組んで一緒に戦っている状態であれば、スズナが受けるはずだった痛みをまるごと全部クレアがかわりに受ける事ができ、スズナはそのまま戦闘を継続できる。とうぜんクレアは痛いが。
もうひとつの効果としては、クレアの受けたダメージを、パーティメンバーの中で指定した相手に受け取ってもらう事ができる。さっきのとは逆が出来るということだ。
そして、これを組み合わせる事で、スズナの受けたダメージをクレアが受け取り、それをさらにボタンに渡す、なんてことができる……かもしれないそうだ。試したことはないができる気がするらしい。
つまり。
「わたくしたち、運命の出会いかもしれませんわ〜……!」
「か、革命でござるよ」
「クレア、会えてよかった」
「…………ちょ、っともう少し説明してくれないか」
つまりだ、前衛で何度も死にかけているスズナのダメージを、まずクレアが全て受け取る。
そのクレアが受け取ったダメージを、『ボタンの幻影』に肩代わりさせる事が出来たなら。
ボタンの幻影の数が、そのままパーティの体力ゲージになるという事だ。これは、革命だ。
「という訳で実験ですわ〜!の前にパーティ申請ですわね。冒険者ギルドにGOですわ〜!」
冒険者ギルドでパーティ登録をすれば、インスタンスダンジョンにも一緒に入ることが出来るようになる。
どうやらギルドカードに秘密があるらしいが、スキルの効果にもパーティ限定などのものがあったりするので、神関連の秘密だろう。深くは気にしない。
無事何事もなくクレアをパーティに参加させられた。
さて、宿で実験だ。
「ゴブリン召喚ですわ〜!」
「ちいさいな」
ボタンが一番ちいさいゴブリンを召喚。こらなら万が一誰かが急に入ってきてもすぐに消せるので。
「じゃ、レナ、お願いしますわね」
「ボタン殿、拙者じゃなきゃダメでござるか?」
「レナに傷をつけるわけにはいきませんわよ」
「……左様でござるかー」
レナが護身用のナイフを抜き構える。
スズナが腕を差し出し、目を瞑る。怖いので。
その腕に……ズバッ!とナイフを振り下ろす!
「めちゃくちゃ遠慮なくいきましたわね!」
「アハンッ!……どうだろうか」
「聞かなかったことにしてあげますわ。……おお、成功ですわ〜!」
幻影ゴブリンは腕を切り落とされている。が、スズナもクレアもダメージは無さそうだ。
幻影ゴブリンを消し、スズナの様子をみる。
「……終わったでござるか?」
「え、音も消してたんですのね」
めちゃくちゃ怖かったらしい。レナの目がマジだったからか。
「……ほんとに終わったでござるか?なにも感じないでござる。腕もついてるでござるね」
「すごいですわね……大成功でしてよ?」
「すごー」
実験は成功だ。
これで、冒険の危険度が物凄く下がる。ボタンの幻影が増える度に、更に。
クレアと出会えたのは運命だったのだろう。……神に感謝だ。
「ところで、クレアはダメージを受ける前にまるごと肩代わりさせられないんですの?」
「ああ、いや、出来るんだが……一度受けておかないと、勿体なくて……な」
どうやら超ド級のドMらしい。
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