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28、草、草、キノコ、草ですわ〜!

よろしくおねがいします。



「ようアルファ、助っ人、ちゃんと連れてきたぜ」


「良く来てくれた、ボタン殿。3日もこのアホの面倒を見させて悪かった。今日はよろしくたのむ」


「よろしくお願いしますわ〜!!」


村の中央にある広場につくられた天幕にて、3人が顔を合わせている。

ひとまず、ボタンはこれから何をするかを教えられる事になる。


「そうだな、ガンマから聞いていると思うが……これらの処理をお願いしたい」


そういって、目の前のテーブルに、この前と同じように草とキノコがおかれる。


「俺がこの目で確認したが、異常なしだった。任せて大丈夫だぜ」


「おまかせあれですわ〜!」


「たすかる。処分しなければいけないが、持ち帰るわけにもいかず、埋めても野盗や魔物に掘り返される可能性が高く、それならと燃やすわけにも当然いかず。こまっていた。……まさか協力者に食べさせる事になるとはおもわなかったが」


呆れたような顔で見られたが、そんな事をボタンに言われても仕方がない。

ボタンとしては、美味しいものをおなかいっぱい食べられる、それだけで来たのだから。……いや、正義感もある。きっと。


「見られてはこまる事もあるだろう。この天幕の中は私とガンマ以外は誰も近寄らないことになっている。広場ごとな。哨戒にでている騎士達もいるが、私の命令には従う。安心して、ここで処理してくれてかまわない」


という事で、大量のクスリを食べて処分するという、まったく意味のわからないイカれた仕事をはじめることになった。


「ああ、在庫が500kgほどあるが、大丈夫だろうか?」


「ばっっかじゃありませんの!?」





というわけで、スライムを2匹召喚した。助っ人だ。

スライムは、こう見えてめちゃくちゃ食える。

この前のストーンゴーレムの時も、体が物凄く大きな岩のようになるまで食事をしていた。

食べる……というより溶かす速度はさほど早いわけではないが、とにかくずっと食べていられる。一日あたりの食事量だと、とんでもないことになる。


ほとんどは、スライムにまかせよう。


「というわけで、じゃんじゃん持ってこいですわ〜!」


「ああそうだ、ドレッシング買ってきてやったんだった。ほらよ」


「わー!助かりますわ〜!!」


火を通して煙を出す訳にもいかないので、全てサラダとしていただくしかない。

スライムは多分大丈夫だろうが、ゴブリンにはクスリは多分ダメだろう。

ボタンとスライムは、一晩かけて500kgのクスリを食べきった。……9割はスライムが溶かしたのだが。スライム、便利すぎる。

草もキノコも、さすが依存性が強いだけはある美味さだ。ボタンには効かないが。





「いやぁ、凄かったなスライム。俺もほしいぜ」


「たしかに、魔物の使役は便利だな。どうだボタン殿、治安維持特殊部隊に入隊しないか?給料だけはとてもいいぞ?」


なんとまあ、勧誘されてしまった。

……魅力的な話ではある。あるが……騎士様か。


「わたくしは……冒険者として一旗あげたいですわ。お誘いはありがたいですが」


「ま、そうだろうなぁ。……給料以外はとんでもなく過酷だからなこの仕事」


「ガンマ、貴様はそう思っているんだな。……ボタン殿、我々はいつでも歓迎する。気が変わったら、王都の騎士団総合相談所を尋ねてくれるといい。隊をあげて歓迎しよう」


「その時はよろしくお願いしますわ〜!」


もし冒険者としてどうしようも無くなった時は、尋ねることにしようと思った。


さて、仕事も無事終えて、報酬の話だ。

今は、最優先で欲しいものがある。


「実は、アルファ様から買ったポーション、使ったんですの」


「ほう、アレを使わざるを得ない状況になったのか。なにをした?」


「ストーンゴーレム討伐を少々……」


「げ、マジかよ嬢ちゃん……あいつは30レベルくらいでなんとかする魔物だぞ?……この辺だと最近見つかった遺跡のやつか?遺物を取り込んでるなら魔法もきかねぇんだぞ?」


「そ、そんな感じですのね……ギリギリ勝てましたけれども、仲間が重傷を負ってしまいましたので、バシャバシャと」


「それなら仕方ないだろう。……報酬は、そうだな、ポーション代の残りの負債をゼロにした上で、もう一本……ほら、これでどうだ?」


およそ金貨4枚分。……物凄い高額になるが、本当にいいのだろうか……


「終わったから言っちまうが、本来なら王都から重犯罪者を連れてきて全部吸わせて丸ごと処分する計画だったんだよな。そしてこの量だと人数連れても日数がバカにならんわな。……燃やせたら早かったんだが、裏の山にはワイバーンが居るからな。魔物に吸わせたら厄介な事になるんだ。めんどくさいぜ」


「王都から人を運んでくる金、処分が終わるまでこの村に滞留する我々騎士団の給金、もろもろを考えると、一晩で処理してくれたボタン殿への報酬としては妥当と考える。受け取れ、また必要になったときに後悔しないようにな」


「それなら……ありがたくいただきますわ〜!」


赤字解消、そして新たな命綱の確保だ。





「では、ご協力に感謝を。エフェリアまではまたガンマが送り届ける。私達は今日の哨戒が終われば王都に戻るので、ひとまずはお別れだ。……ガンマの件も含めて、助かった。騎士団の件でなくとも、王都に来たら、必ず尋ねてくれ。ではな」


「アルファ様、ありがとうございますわ〜!ご健勝で!」


というわけで、アルファと別れ。ガンマと共に、来た道を戻る。

いい仕事だった。美味いものを食べて……途中でさすがに飽きたが……感謝をされて。報酬も高額で。


「アルファ様の騎士団……良いですわね……」


「お、嬢ちゃんもやっぱ入るか?俺の部下になるわけだ」


「それはちょっとヤですわね」


「なんでだよっ!」

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