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魔法発表会にきてみたらなにやら余計な人までやってきて、そして驚きのイベントが起こりましたわ。

「どうしてついてくるのです!」


「面白そうだから!」


 横にいるのは殿下、楽しそうだよねえといいながら私にぴったりと寄り添い、魔法研究発表会の会場を興味深げに見ています。楽しそうに笑うのはやめてほしいですわ。


「あ、殿下はなし、リアムでいいよ」


「……はあ」


「身分がばれるといやだしね」


 出店で買った肉をほおばる姿を見て、そんなの王太子と思われませんわと思ってしまいました。

 

「今回の議題は魔石に代わる代替品はあるか? だったっけ」


「そうですわ」


 魔石はわが国において、重要な石です。

 魔力持ちが充填した石を加工してアクセサリーにしたり、魔道具にして、魔力がない人でも発動できるというものです。

 しかし石なので、そのままだと持ち運びが不便、なので加工をして持ち歩くのですが。

 どうしても魔力を込める量が少なくなるという難点がありました。それを私は改善したのですわ。


「代替品として、石ではなく、どんな道具にでも魔力を込めることができる魔法を構築しましたの!」


「便利そうだねぇ、でもどんなものって……」


「あ、いい方が悪かったですわ。貴金属に限ります。鉄や銅でも可能ですわ」


「あ、なるほど、武器やアクセサリーに使われる貴金属にかければいいってわけだね」


「はいそうですわ、魔法をかければ魔石と同じく魔力をためることができます。ひとつ残念なのは1つのものに一度だけということですわね。魔石は10回程度は使えますが」


でも魔石はお値段が高いのです。魔法は一度構築すれば、ある程度の魔法使いでしたら、何度も使えます。これで1位は頂きましわ! と私がにんまりすると、それって石とあまりかわらないようなと殿下が首をかしげます。


「魔力石はそれほどは数が採れませんのよ、だから代替品ができたらという話になりましたの。鉄や銅、あとは宝石などで代替できれば、これまで以上に効率が」


「あ、わかったなるほど、魔法使いさえいれば魔石と同じ効果がある道具が生み出せるというわけだ」

 

殿下はあんぐりと口を開けて出店で買ったパンを食べています。侍女長を説得してくれたのはよかったのですがね、面白そうだからとひっついてきたのは少しねえ。

 それにどう見たって王太子には見えません、パクパク食べる姿は庶民のようですわ、貴族がちらほら会場にはいますが、殿下、一応変装はしてますし、色彩は貴族には金髪碧眼は実は多いですしね。


 私は蛇を守護に持つ魔法狂いなのが有名なので、変装はしてませんけど。

 歴代1位が隠れても仕方ないですし。


「あ、はじまるね」


「おとなしくしていてくださいまし」


「わかってる」


 それぞれ与えられた席に座っています。助手として同席が1人は可能。

 役に立たない助手が私の横に一人いますがね! お腹すいたなって食べたところでしょう!

かー君は懐の中でくうくう寝てますわ。退屈なんでしょうねぇ。


「……これから第178回の魔法……」


 司会者が開催と言いかけた途端、会場の扉がばんと乱暴に相手、黒づくめの剣を持った男たちが入ってきました。

 護衛はどうしたのですか!


「おい、おとなしくしろ、お貴族様たち! ここは俺たちが……」


「俺たちがなんだい?」


 あ、殿下、おかしそうにあはははと笑い、立ち上がるのはやめて、目立ってます!

 私が止めるのも聞かず、退屈していたからちょうどいいかな、相手をしてあげるよと殿下はにやりと笑ったのでした。口にパンのかすをつけたままですけど……。

 殿下は手のひらに火とみられる魔力を集めはじめたのですが、ここは屋内、部屋の中!

 私が慌てて止めると、大丈夫だよとウインクして男たちにそれを殿下は放ったのでした。

 赤い光がさく裂して、慌てて私は目をつぶってしまったのでした。


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