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本当の、愛

　女子高校生だからといって、毎日が楽しくてしょうがない、なんてあるはずもない。

人間関係とか進路とか親とか…一番面倒な時期で、そりゃあ私だって楽しかったり辛かったり色々あるけれど、それでも私はー。

　都内の高校に通う私は、心はいつもどこか別の場所にあって、ああ早く大人になりたい、とばかり毎日思ってた。

「あかりー聞いてよー、孝介がさー」

いつものように、いつもの友梨が私にクラスメイトの藤永孝介の話をしてくるから、いつもの私が対応をする。

「何、また孝介ー？もう早く付き合いなよー笑」

「もう、だからそんなんじゃないってば！あかりは分かるでしょ？」

「ごめんごめん、分かってるって！」

本当は、全くわからない。絶対に友梨は藤永孝介の事が好きだし、藤永孝介も満更じゃないのを毎日見てるこっちとしては、二人が未だに付き合ってないのが不思議でしょうがない。