死にたい僕の決心
自殺願望のある僕が人の命を救いたいなんて
笑ってしまう話だ。
それにきっと僕には救えない。
この手の問題は根深くて、深い。
僕なんかに何ができようか。
そう思うと、自分の無力さにまた絶望した。
とはいえ
きっとこれからも関わることはあるだろう。
「君、名前は?」
「るりっていうの!よろしくね!」
「瑠璃ちゃんか…うん、よろしくね。」
自分の名前がそうとう気に入っているらしく
嬉しそうにニコニコしている
「るりいろって色があってね!すっごく綺麗なんだ!」
「へぇ。どんな色?」
「んっとね、ちょっと紫みたいなあお!」
学校や父親の話をしていた時と一変して
満開のひまわりのような笑顔をする。
名前も色も余程気に入っているらしい。
彼女が嬉しそうな顔をするほど僕はまた
手首を握りしめる。心が締め付けられる。
彼女の痣が艶やかで美しい瑠璃色だったから。
「お兄ちゃんもその色、好き。」
「うん!!」
「そーいえば、おにーちゃんは学校行かなくていいの?」
ついに来たか。恐れていた質問。
「お兄ちゃんはね〜…」
う、言葉が詰まる。正直に言ってしまおうか…
「お兄ちゃんは、病気なんだ。心の。」
「こころの?」
「瑠璃ちゃんは嫌なことがあると何もしたくなくなるでしょ?」
「そうかな?毎日嫌なことばっかりだけど、楽しいよ?」
親に暴力を振るわれながら毎日楽しいなんて
「でもおにーちゃんは、るりなんかよりもっとつらいんでしょ?」
違う
僕は僕はきっと
「心の病気、はやく治るといいね!」
ちがう
君は僕なんかよりよっぽど辛い思いをしている。
なのに
なのにどうして、そんな笑顔でいられるんだ
僕にだって
死にたい僕にだって
死にたい僕だからこそ
できることがあるはずだ。
はじめまして尾無猫です。
2018年始まりまして、
マズイ!!なんか書きはじめないとととととと!
と思い2017年のうちに書く予定だったこの作品を書きはじめまして。
どうか最後までお付き合いお願いします。
なにせ処女作のもので、よろしければご感想をお願いいたします。
1月4日 尾無猫