アルディセイム学院
「入学試験まではまだひと月くらいあるからまずは魔法の適正チェックと剣術、座学を学ばないとな」
俺とシィ姉が試験を受ける学校はアルディセイム学院というフラニス最大の学校だ。
「じゃあ一人づつ順番にこの水晶玉に魔力を送ってみてくれ、魔力は出せるだろ?」
「じゃあ私から」
そう言ってシィ姉は水晶玉に手をかざした。
魔力の送り込まれた水晶玉が緑と青、そして少しだけ黄色の光を放った。
「適正は...風と水、土も少し使えるのか!?3つも適正を持っているとは珍しいな」
「普通は1つなんですか?」
「ああ、多くても2つがいいとこだ。じゃあ次はノイターだな」
俺も水晶玉に手をかざし魔力を送り込んだ。
水晶玉は赤と白に光を放った。
「ノイターは炎と治癒魔法か。ん?少し銀色に光ってるな、多分身体強化の魔法も練習すれば使えるはずだ」
俺の適正は実質2つか...
なんかシィ姉に負けたみたいで悔しいな...
「適正が分かったからあとは魔力制御と呪文を覚えれば魔法を使うことができるが、魔力制御が完璧じゃないのに中位魔法を使えば暴走の危険性があるから呪文を覚えても使わないようにな」
魔法は大きくわけて3段階に分かれている。
日常生活に用いられることの多い下位魔法、基本戦闘に用いられる中位魔法、災害級魔獣の討伐や魔族との戦闘などに用いられる上位魔法の3つに分けられる。この3つはさらに下級、中級、上級の3つに分けられ、全部で9段階に分けられている。
「さあ、昼飯を食べたら午後からは魔力制御だ。明日からは剣術と座学もやるから気合い入れて頑張れよ!」
「「はい!」」
〜入学試験当日〜
「緊張するなぁ。ノイターは大丈夫?」
「俺も緊張してるよ、でもそれよりも楽しみなんだ」
「ノイターらしいね」
このひと月で魔力制御もやったし剣術も座学もやった、父さんに言われた通り入学してみせるさ。
〜座学〜
(ほんとに基礎しか出ないな、これなら余裕そうだな)
(あれ?これなんだっけ?ノイターと一緒にちゃんとやれば良かったなぁ...はぁ)
〜剣術〜
「型を披露してもらう、1番から前へ」
「型なら問題ないな。シィ姉も大丈夫でしょ?」
「うん!ちゃんと練習したからね!」
〜魔法適正〜
俺とシィ姉の適性を見て周囲がざわめく。
「なんだあの2人、適性を3つも持ってるかよ!俺なんか1つしか持ってないのに!」
「しかもなんだあの魔力制御はほんとに15歳かよ!」
「あ〜やっと終わったー!」
「いやー長かったね、ノイターは自信ある?」
「うん、頑張ったからね。結構自信あるよ、シィ姉は?」
「私も結構自信あるよ、もしかしたらノイターよりも出来てるかもね」
「じゃあ負けたら昼飯奢りな!」
「負けないもんねー!」
〜合格発表日〜
合格発表の当日のためかなり混雑している。
「うーん、見えない...。」
「ほらね、だから早く行こうって言ったのに」
「あ!発表されたっぽいよ!」
俺達は人混みをかき分けて前に出た。
「やった、合格だ!シィ姉は?」
「私も合格だよ!はやく帰っておじさんに教えよう!」
「おじさん!やったよ、2人で合格したよ!」
「おお!そうかそうかちゃんと教えた甲斐があったな」
「入学式は来月の始めにやるみたいだからおじさんも来てね!」
「もちろん行くさ、仕事をサボってでもな」
「そこまでしなくてもいいよ。じゃあノイター、魔力制御の練習するよ!」
「はーい!」
「あんまり無理するなよ」
入学式までのひと月、魔力制御も剣術も座学ももっと勉強しないとな。
次の話から学校だと言ったなあれは嘘だ
(ごめんなさい許してください何でもしますから)
次からはほんとに学校編です、人が増えると名前が分からなくなりそうで怖いんですよね
次回の更新をお楽しみに