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転生しました。  作者: さきくさゆり
第一章
15/104

ウザいめんどいあと……めんどい……

 部屋に戻ると軍団が二人いた。

 幼馴染さんと王女さん。

 なんなんだよぉー……。


「説明してもらえる?あんた何者?」


 そう聞いてくるのは幼馴染さん。


「何なんすかー。俺はただの荷物持ちっすよー」

「ただの荷物持ちがオーガと意思疎通してその上あんな謎の乗り物まで出すなんて……。どう考えてもおかしいのよ」

「えーオーガとなんか意思疎通できるわけ無いじゃないですかー。謎の乗り物?あーアレは俺の作った乗り物っすよー。アイテムボックスと一緒ですってー」


 ちぃっ。

 グンとの会話聞かれてたか……。

 鬼人語で話しとけばよかったかな……。

 内容はバレてないようだから問題ないか?


「それに私達の怪我は簡単には治るとは思えません。治ったとしても傷跡一つ無いというのもおかしいです。あなたが治してくださったんですわよね?」


 と続けるは王女様です。

 一番重症だったろうに……。

 先に結構丁寧に治したから意識も早めに戻っていたのか?

 マズったなあ……。面倒だなあ……。


「ところで他の方々は?」

「みんな疲れて寝てるわ。チェニックは混乱していたからナナとマリーが無理やり寝かしつけてそのままね。私はあんたに聞きたいことがあったから部屋で待ってたらエリーが部屋に来たの。エリーもあんたに聞きたいことがあったみたいでね。それで二人で聞いてしまおうって話になったのよ。わかった?」

「はい。それで一体何なんでしょうか。別に隠すことなんかないっすよー」


 時間遡行魔法に関してはばれたくないんだよねー。色々と面倒になりそうだから。


「本当にないのですか?」

「ないないなーい。あーもー面倒だなあ」


 なんかめんどくさすぎて素が出そう。


「なんか随分と軽薄な態度になったわね……。そっちが本性?」


「ハァ……。あのさぁ、さっきから何者とか本性とかさあ。失礼すぎじゃね?そっちの王女さんは俺が治したと思ってるんでしょ?だったらまずお礼とかさあ。大体あんたら自分たちの名前すら俺に言ってないことについてはどうなんすかねぇ。そっちこそ何者?王女なのにそんなんでいいんすか?あ、平民風情に名乗る名前などないってか?うーわ……ないわぁ……。そっちの女はあいつの幼馴染だかなんだかしらんけどなんでそんな上から目線?意味わかんない。あーうっざ。マジでうっざ。こんなんだったらこいつらの怪我治さねーでそのまま放置しておけばよかったっつーか追っかけなきゃよかったわ。なんで追っかけたんでしょー俺。どうせ意識もねーだろーから別に感謝してほしいとか思ってなかったよ。ただ、意識があって断片的に覚えていて何があったのかちゃんと知りたいなら頭の1つ下げてもよさそうなもんだがねぇ。あーあーあーあーもうなんなんすかねー。あーあれ?もしかして友達いないボッチな男の子なら可愛い女の子2人で詰め寄れば喜んで教えると?ないわぁ……ないわぁ……。顔が可愛くても性格がさぁ……ないわぁ……。他のやつらじゃわからんけどね。だって馬鹿だし。顔が良ければいい時もあるけどこういう時は性格が良くなきゃなんにもならんてー。ありえんてー。つか俺眠いんだわー疲れてんだわーだからもうよくなーい?依頼達成したんだしさー。どぉせこの試験終わったらもう関係ないんだしー。お前らもそう思ってたろ?ね?ハイ終わり終わりつか面倒くさいただただ面倒くさいお前ら面倒くさいなので終わりおやすみまた明日」


 なんか思いつくままに喋り倒してからベッドにダイブ。

 本当に面倒くさい。

 それしか思わない。



 気がつけばまだ夜みたいだ。

 なんか気絶したみたいに寝たんだな。

 窓から月明かりが漏れてる。

 満月かな?

 綺麗じゃのお……。

 ふと隣のベッドを見るとあいつら二人が寝ていた。

 部屋に戻れよ……。

 つか布団くらいちゃんとかけて寝ろよ。尺足りてねーじゃねーか。

 あーもう!

 俺の使ってた布団をかけてやる。


「寝顔は可愛いいんだがねぇ……」


 思わず呟いてしまった。

 いや、黙ってりゃ本当に見た目はいいんすよ。黙って寝てればな。黙ってるだけじゃ目つきヤバイ時あるから。


 あーあ。

 せっかくだし月見酒でもすっかな。




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