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「何か分かったのか?」
「小野寺兄弟が二人でずるをしていたということが分かりました」
「ずる?」
「ネットを使ってカンニングをしていたようです。それに、確証はないのですが、犯行は昨夜一時から四時の間だと思います。パソコンの使用記録からの判断と、課題の消化状況からの推論です」
「たいした進展じゃないな。こっちはこっちで少し話を進めておいた。あの三人が殺された理由についてだ」
「動機ですか?」
「そう。この中の誰かが三人を殺す動機を持っていた、はずだ」
「三人に共通する何かがあったのですか?」
「ない。強いてあげれば、三人とも実家から通っているくらいか。だが、それは俺もそうだし、含めていいのなら芹沢お嬢様もだ」
「でもそんなの動機にならないって話」
「教わる側だったという共通項もあるが、それも夢宮さんや田村さんにも繋がる。最悪、まだ殺人を続けようってことなのかもしれない」
「ありえないね、もうすぐポリスも来るし、シンボルは出尽くしている。こうしてみんなで待っていれば」
「僕は死体を三つとも見ましたが、抵抗した様子がありませんでした。そこがすごく気になります」
「顔見知りの犯行なのだろう」
「そうで……」
甲斐の頭が止まる。
どうして三人なんだ? 違う、象徴は四つあったし、事件も四つだ。
それに、顔見知りの犯行であるのは間違いないことだ。
そんなことは最初から分かっていた。
けれど、すべての状況を考え合わせれば、
それが可能なのは、
今一人しかいないじゃないか。
あの時の全員にアリバイがある。
それに、実際の犯行時にアリバイのない一人でもある。
来栖都も疑問をもったじゃないか。
動機になりえそうなことも、
すでに提示されている。
それだと、自分や柳ヶ瀬だって殺されておかしくないのでは、ないか?
問題はそれだ。
あの三人だけが殺される動機がない。
あるいは、自分は篠塚桃花のことも知っているし、
それで殺したところで無駄なことだ、という考えだろうか?
脅された?
だが、それを知っていたのは夢宮さやかではない。
夢宮が脅すはずがない。
だとすればすべて、
演技だとしか考えられないではないか。
それに、どう考えても一時間でこなせる量ではない。
夢宮に罪を被せようとしたのではないのか?
「どうしたの、雪くん?」
「だとすれば、可能性は二つしか残らない」




