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サードパーティー  作者: なつ
第四章 選択肢は限られる
25/28

 4

「何か分かったのか?」

「小野寺兄弟が二人でずるをしていたということが分かりました」

「ずる?」

「ネットを使ってカンニングをしていたようです。それに、確証はないのですが、犯行は昨夜一時から四時の間だと思います。パソコンの使用記録からの判断と、課題の消化状況からの推論です」

「たいした進展じゃないな。こっちはこっちで少し話を進めておいた。あの三人が殺された理由についてだ」

「動機ですか?」

「そう。この中の誰かが三人を殺す動機を持っていた、はずだ」

「三人に共通する何かがあったのですか?」

「ない。強いてあげれば、三人とも実家から通っているくらいか。だが、それは俺もそうだし、含めていいのなら芹沢お嬢様もだ」

「でもそんなの動機にならないって話」

「教わる側だったという共通項もあるが、それも夢宮さんや田村さんにも繋がる。最悪、まだ殺人を続けようってことなのかもしれない」

「ありえないね、もうすぐポリスも来るし、シンボルは出尽くしている。こうしてみんなで待っていれば」

「僕は死体を三つとも見ましたが、抵抗した様子がありませんでした。そこがすごく気になります」

「顔見知りの犯行なのだろう」

「そうで……」

 甲斐の頭が止まる。

 どうして三人なんだ? 違う、象徴は四つあったし、事件も四つだ。

 それに、顔見知りの犯行であるのは間違いないことだ。

 そんなことは最初から分かっていた。

 けれど、すべての状況を考え合わせれば、

 それが可能なのは、

 今一人しかいないじゃないか。

 あの時の全員にアリバイがある。

 それに、実際の犯行時にアリバイのない一人でもある。

 来栖都も疑問をもったじゃないか。

 動機になりえそうなことも、

 すでに提示されている。

 それだと、自分や柳ヶ瀬だって殺されておかしくないのでは、ないか?

 問題はそれだ。

 あの三人だけが殺される動機がない。

 あるいは、自分は篠塚桃花のことも知っているし、

 それで殺したところで無駄なことだ、という考えだろうか?

 脅された?

 だが、それを知っていたのは夢宮さやかではない。

 夢宮が脅すはずがない。

 だとすればすべて、

 演技だとしか考えられないではないか。

 それに、どう考えても一時間でこなせる量ではない。

 夢宮に罪を被せようとしたのではないのか?

「どうしたの、雪くん?」

「だとすれば、可能性は二つしか残らない」


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