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早田音さよの超絶物語  作者: 中二病少女
第二章 私達のギルド
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仲良くなりたいです2

「おはようございます」

 学校に到着すると私はクラスのみんなに挨拶をして回ります。神山君は「さすがにそこまでしなくていい」と言われています。ですが、やっぱり挨拶するのはとっても大切だと思います。最初はみなさん私が挨拶するとびっくりされてましたけど今ではちゃんと私が挨拶すると元気よく挨拶を返してくれます。とっても嬉しいです。これも全部生徒会長さんと神山君のおかげです。二人のおかけで最近では私の悪い噂をしてる人はいなくなりました。本当に感謝しきれません。

 そしてクラスのほとんどの人に挨拶を終えて最後の一人――クラスメイトでありながら私と同じギルドに所属している神奈月さん。

「神奈月さん。お、おはようございます」

 少し緊張しながら私は挨拶をします。

「おはよ」

 神奈月さんはいつも私のあいさつに本から目を逸らさずにそう言います。

「えっと、昨日はどうでしたか?」

「別に、普通よ」

 神奈月さんはさっきと同じように本から目を逸らさずに言います。

「は、はい。そうですよね。変わったことなんてそんなにありませんよね」

「…………」

 本を読んでいる時の神奈月さんは全く微動だにしません。

「え、えっとそれではまたあとで」

「うん」

 いつものように話はここで終わってしまいます。そしては神山君が座っている隣の席に着きます。

 同じギルドなのに神奈月さんと話すのはとっても苦手です。別に嫌いじゃありません。もっと仲良くなりたいって思っています。私は神奈月さんと友達だと思ってるんですけど、神奈月さんは私のことどう思ってるんでしょうか?神山君に相談したら「あいつも話すのが苦手なんだよ」と言っていました。

 でも、神奈月さんは生徒会長さんや美穂さんとはかなり仲がいいように見えます。そう思うととっても不安になってきます。私だけ全然仲良くなれていない……そう思ってしまいます。

 それに朝神山君に言われました。生徒会長さんも私が冗談をわからないから困ってるって言ってました。自分では仲良くなっているつもりでも相手からしたら迷惑だと思っているんでしょうか?私にはよくわかりません。もっとみなさんと仲良くなりたいです。一体どうやったら仲良くなれるんでしょうか?魔法の練習は簡単にできますけど人と仲良くなるに一体何をどのようにしたらできるんでしょうか?

「今日はどうだった?ちゃんと話せたか?」

 私を見て落ち込んでるのが分かってしまったのか、神山君が私に聞いてきます。

「それが……今日もダメでした。あはは……」

 私は微笑しながら答えます。

「そんなに気にすることないぞ。はぁ~あいつもっと愛想よくできないのかよ。雛井は悪くないぞ。悪いのはあいつだからな」

 神山君はため息をつきながら私を励ましてくれます。

「そんなことないです。悪いのは私のせいですよ」

 そうです。私が悪いせいでみなさんに変な気を使わせてしまってるんです。

「そもそもこの場合悪い方なんていないか。うーん、神奈月って誰にでもあんな態度じゃないか?」

「そ、そんなことありませんよ。生徒会長さんや美穂さんとはとっても仲良く話しています」

 美穂さんはどうやって神奈月さんと仲良くなったのでしょうか?気になります。

「あ~言われてみたらそうだな。あれは仲良くってのは違うと思うけどな……あいつって生徒会長と仲いいのは分かるけど、なんで時葉姉と仲いいんだろうな?昨日も仲良さそうだったし、雛井とは色々あったし神奈月も緊張してるんじゃないのか?」

「緊張っていつまでするんでしょうか?」

 私は思わず聞き返してしまいます。

「俺にそんなこと聞かれてもな……」

 神山君が困りながらそう言います。また神山君を困らせてしまっています。どうして私はいつもこうダメダメなんでしょうか? 

「まだまだ時間はあるんだからお前は自分のペースで仲良くなってけばいいと思うぞ。どうせギルドマスターなんだからもっとみんなと仲良くならないとって思ってるんだろ?」

 私は神山君の言葉に無言で頷きます。私の考えはどうやらばれていたようです。美穂さんにもよく考えがばれてしまいますが、どうして私の考えてることはすぐにばれてしまうんでしょうか?自分では上手く隠せてるつもりなんですが、不思議です。

「そんなこと考えずに自分らしくしとけば勝手に仲良くなれるぞ。俺と雛井だってそうだっただろ?友達なんてそんなもんだぞ。変に気を使うと逆に距離が開くこともあるし、あんまり難しく考えなくていいんじゃないか」

「は、はい。わかりました」

 神山君のアドバイス。自分らしく。自分らしくって一体どういう意味なんでしょうか?今の私は自分らしくないってことなんでしょうか?でも、神山君は私にできるって言ってくれました。それだけで十分できる気がしてきます。



 午前の授業が終わり昼ご飯の時間になりました。待ちに待ったこの時間がやってきました。今日からはギルド室でみんなでご飯を食べることになっています。神山君と二人で食べるのも楽しいですが、やっぱり食事はみんなでしたいです。

「相変わらず凄いな……」

 授業が終わるとほとんどのクラスメイトがこの教室から出て行きます。学校の前にある喫茶店は数に限りがあるらしく皆さん授業が終わると同時に物凄いスピードで教室を出て行ってしまいます。それ以外の人も私達みたいに少し教室に残って、おしゃべりをしてから自分のギルド室へ向かいます。

「神山君さっそく行きましょう」

 私は高まる気持ちを少し抑えながら神山君に話しかけます。そう。私達も今日からギルド室でご飯を食べます!

「そうだな、行くか。神奈月と直也も誘っていこうぜ」

「は、はい」

 ですが、神山君の前の席にいるはずの時葉君が居ませんでした。さっきまでいたんですが……。どこにいったんでしょうか?

「――その必要ないわ」

 いつの間にか神奈月さんが私達の後ろに来てそう言います。どういう意味なんでしょうか?

「神奈月さん、どうしたんですか?」

「ご飯をみんなで食べるのは来週からにしましょう」

 一体どういうことなんでしょうか?私が何かしてしまったんでしょうか?少し不安になります。

「あの一体どうして……私が何か……」

「あ、雛井さんのせいとかじゃなくてね。うーん、まあ言ってもいいかな」

 腕を組んで少し考えながらそう言います。

「これは絶対に時葉君には言わないでね。でも、口を滑らせたならしょうがないけどね。さよと時葉君についてのこと。神山君はここまで言えば何となく分かるわよね?それともそういったことは苦手なタイプ?」

「そんな言われ方したら大体予想がつくけど……でも最初に断っただろ?」

 どうやら神山君は今の話で神奈月さんの言っていたことが分かったようです。さすが神山君です。

「さよも乙女ですからね」

 神奈月さんはなかなか見せない少し笑った表情をしながらそう言います。生徒会長さんが乙女。確かに完璧な生徒会長さんにはぴったりな言葉だと思いますけど、それでも私には神奈月さんの言ってる意味が理解できません。

「あの……申し訳ないんですけどそれってどういう意味なんでしょうか?」

「えっと、それはだな……なあ雛井にも教えていいのか?絶対にすぐにばれそうなんだけど……雛井に隠し事とか無理だぞ?分かってるよな?」

 どうやら隠し事のようです。確かに隠し事はできないかもしれないですけど。面と向かってい言われてしまうと少しショックです。

「別にその方が盛り上がるから私は全然構わないわ。秘密はばらすためにあるものなの。美穂にも許可をもらってるから大丈夫よ」

「最低だな。お前ら……」

「ありがと」

 最低と言われてお礼を神奈月さん。神奈月さんは最低って言うと喜ぶんでしょうか?それも何か違う気がします……。やっぱり神奈月さんはよくわかりません。

「どうせいずれわかることだから今言っておくわね。それでもできる限りこのことは内密にお願いね。出来る限りでいいから」

 神奈月さんはとってもいきいきしているような気がします。そんなに楽しいことを言おうとしてるんでしょうか?

「は、はい」

 そして初めて見る彼女の笑顔。神奈月さんは言いました。

「――さよは時葉君のことが好きなの」

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