漆黒の殲殺天使
彼は笑う。
愉悦を感じているかの様に。
彼は謳う。
何かの歌を。
地上に出てきたのは…まさに漆黒の天使だった。
顔は誰かに似ていて…
生徒771「…まさか…リオネット……か?」
そう…リオネットと、瓜二つなのだ。
背中の一対の翼は、濡羽色で…光すらも吸い込むかの様な色。
衣装は漆黒。
闇の中で襲われたら、何が起こったのかさっぱりわからないだろう。
…今は真昼間だ、安心しろ;
てなわけで、昼間に黒装束は目立ってます;
でも、周りの生徒達は倒れないようにするのに必死で、攻撃できない。
それを嗤いながら、彼は手にある双剣で切り裂いていく。
大臣4「…まさか―――復活するとは…」
大臣5「しかもこの歌は…あの賢者が……」
大臣1「何も言うな……あの賢者はもういない」
大臣6「…そういえば…賢者の遺体は?」
大臣3「もうないとの事」
大臣2「…まさか――――――!!」
大臣達の話し合い。
そこから漏れ出る声達は…
一斉に、言っていた。
“エンという生徒は即刻排除せよ”
“奴は危険だ”
“危険なモノは即刻殺るべきだ”
そして、最後に小さく言った。
“何としても、真実は知らせてはいけない”
歌は謳う。
“惑星ヨ滅ベ”と。
歌は嘆く。
“主は何処へ?”と。
歌は戸惑う。
“何故ここにいる?”と。
歌は……怒る。
“私を殺したのは誰だ”と。
少しずつ明らかになっていく闇。
闇が明るみに出たらどうなる?
答えは―――――――――――――――――――――




