新たな戦力
戦は非情だ。
親しい友が敵になれば撃ち抜かなければならないし…
嫌いな奴が味方になれば守らなければならない。
戦が終わるのは…イツ?
とある天幕の中…ミズガは溜息をついていた。
元々ミズガは、争い事が好きでは無かったからだ。
それに、ホヅキの方がふさわしい、と思っているから。
そんな折、ドア(コラそこ、ツッコミしない!)がノックされた。
ミズガ「何だ?」
聞くと……予想しない答えが返って来た。
リャス(元、生徒9)「それが…エンが行方不明になり…新たな人物が名乗りを上げていて…」
ミズガは首をかしげながらも、いれてやる事にした。
その人物は…何というか…黒かった。
…そうとしか表現できないくらい黒かったのだ;
ミズガ「お前…名は?」
念の為に聞いておいた。…恐らくはアサシン部隊からはぐれたのだろうが…;
??「己れはフォウ。この戦を終わらせに来た。」
表情も分からない様な覆面で言われた。
だが、発した言葉は間違いなく望んでいたモノ。
ミズガ「…終わらせに…か…。……今から闘いに出られるか?」
フォウ「己れはいつでも準備は良いのサァ。」
ニヤリ、と笑った気がするが……ミズガは考えながら、言った。
ミズガ「なら…今から出てくれ。そして…そうだな…二十人倒したら今日は休め。」
フォウ「了解。」
そしてフォウは音も無く消えた。
ミズガは僅かに驚きつつ、椅子に深く座った。
己れは…何故…生まれてきた…??
一歩ずつ終わりへと近付いていた戦…。
それはフォウが参戦した事によって、一気に加速した。




