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どこかのあなたは。
いろんな色に、なりたくて。
感情豊かに話すあなたは。
少し、俯いているあなたは。
どこか、呆けているあなたは。
私に、感情を教えてくれた。
それでも、真っ白な私を。
ただ、嘆くだけの私を。
あなたは、笑って、見つめている。
ただ、俯くあなたを。
私も、見つめている。
×+×+×+×+×
ふと、周りを見渡す。
そこには、木陰で休む、あなたがいた。
堅苦しいスーツを着こんで、うるさく愚痴をこぼすあなたが。
そっと、顔を上げる。
そこには、虹が出ていた。
単色な私が、なることのできない七色が。
本当に、嫌になる。暗くて、わからないあなたは、もう私に会ってくれないのだろうか。
あれほど近く、手を伸ばせば届いたあなたは、もう離れてしまった。
少し、空が淡く感じた。
果てしなく……
それも、真っ白なほどに。