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映り込む君は。

 


 真っ白になりたくて



 穢れのない、白い君。


 ただ、笑ってた君。


 純粋に、笑う君。


 戻りたいな、その君に。



 もう、真っ黒になった僕を。


 ただ、吠えるだけの、負け犬を。


 君は、笑って、見つめている。


 ただ、笑う君を。


 僕も、見つめている。




 ×+×+×+×+×





 ふと、顔を上げる。


 そこには、TVに映った、君がいた。

 真っ白なフリルに包まれて、軽快な笑顔で笑う君が。


 そっと、顔を下げる。


 そこには、僕がいた。

 真っ黒なスーツを見に纏い、ぎこちなく動く自分が。


 本当に、嫌になる。眩しくて、掴めない君は、いったいどれだけ遠くに行ってしまったのだろうか。


 あれほど近く、手を伸ばせば届いた君は、もういないのだろう。


 少し、空が濃く感じた。


 果てしなく……



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