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プロローグ
「今 このときを 愛してる」「愛する君へ」のシリーズものです。
この物語は、圭介と瑞希の息子の、爽太のお話です。二つの小説とあわせてお楽しみください。
いきなり、天使に会った…って思った。
その笑顔に魅せられた。
だけど、
私の人生は、もう終わりってほど最悪だった。
すべてを憎み、すべてをうらみ…、
でも、私が1番嫌いだったのは自分。
私ね、
だれかにいつも、認めてもらいたくて、だれかに愛されたくて
いつも、心が空っぽで…。
人に優しくしてたのは、優しくされたかったから。
頑張っていたのは、認めてもらいたかったから。
愛されたくて、孤独が嫌で、ずっと、演技をしてた。
ずっと、仮面をかぶってた。
それに疲れて、仮面をはずして、自分自身もなくしたくって
消したくって、すべてを捨てたくて、
そんな時に、出逢ったんだ。
本当に、天使だって思ったんだよ…。