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亜生物と人間と
ひぐらしが鳴く季節になった。ぼーっと天井を眺めていると下の階からカレーのにおいが立ち上ってきた。
「あのばばぁ、これで何日目だと思ってやがる。」
何日も同じものを食べさせられている俺は同じご飯に嫌気が、怒られることと天秤にかけた結果として下に降りることを決めた。俺の家は古くからの地主の家系で階段は黄ばみ、歩けばぎしぎしと音を立てる。
「あさみのき、きみしか、、、で、、?」
空耳だろうか、なにか聞こえた気がした。
いつもと同じようにマイ箸とスプーンを用意して黙々と単調な味のカレーを食べ始める。最近はまっているヤンキーアニメをみながら、この総長とはんみ刃牙とはどっちが強いんだろう、、、まぁ俺の方が強いけどねとかニヤニヤしていると、いつの間にかアニメは主人公がタイムリープする場面へと移り変わっていた。