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ワンダーワールドⅡ  作者: 白龍
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姉妹参戦 新たな悲劇

葵が二人に散弾銃を構え、発砲するが、二人はそれすら手の平だけで受け流す。

当たってもびくともせず、逆に飛んできた弾丸のうち一つを受け止めて投げ返してくる!

葵は避けながら声をかけた。

「二人とも!この音を聞いても何も思い出せないの!?」

葵はひたすら発砲を続け、粉砕男は投げ返された弾丸を豪腕で弾き飛ばしつつ、ラオンに飛び込むように近づく。

「俺の拳でも思い出せないかぁ!!」

粉砕男の大きな拳に込められた闘志が、ラオンの顔面を殴り付ける!

吹き飛ばされるラオンの目は、やはり殺意に満ちていた。


必死の葵たちの後ろで、リューガはゲラゲラと笑い転げていた。

「おいおい何にも効果なしじゃんか!こいつはもう殺すしかないな!」



「黙れ!!」

リューガのすぐ横から、怒りに満ちた声がした。



立ち上がったれなだ。

れなは両手の拳を握り、怒り、そして僅かな殺意に満ちた目を見せた。

「黙れ…糞外道がぁ!!」

れなは地を蹴り、草を嵐のように巻き上げながら拳をリューガに突き出した!


「頭の悪そうな突きだ」

リューガは背中を少しそらすだけで、れなの全力の攻撃を回避し、逆に頭突きをお見舞いする。

痛みのあまり、地面に身を叩きつけるれな。

「俺を倒してもあいつらはもう戻らんぞ?殺すしかないって事。だってお前ら、弱すぎるし」

リューガは笑いながら、足元にうつ伏せになったれなを軽く蹴り、仰向けにした。

れなは、ひたすらリューガを睨み続けていた。


れなが視線を移すと、そこには倒れた葵と粉砕男。そして、そんな二人を踏みつけるドクロとラオン。


れなの目から、涙がこぼれた。


「可哀想になぁ」

リューガは、ポケットに手を突っ込んだ。


そして、悪の結晶を取り出す。


れなは震えながらひたすら涙を流した。

(私は…諦めない)



れなの全身に、人工の細胞に、決意が走る!


仰向けになっているれなの両足が、リューガの顔に凄まじい勢いで蹴りをぶちかました!

その勢いは、リューガの背後の木が大きな音をたてて折れてしまう程だった。

蹴りの勢いで立ち上がるれな。

同時に、今まで溜め込んだ怒りを全て両手の拳に集め、リューガに目に止まらぬ速度で叩き込み続ける!



拳がリューガの皮膚に擦れると、そのまま摩擦で皮膚を切り裂き、直撃すれば圧縮した衝撃波を一点に集中させてぶちこんでいく。

いずれも、大気の全てが揺れるような勢いだった。


れなは、そのまま三分ほど殴り続け、ようやく息をきらした。

リューガは殴られ過ぎて、拳の摩擦熱で体から煙が出ている。

周囲には、いつの間にか拳の衝撃波で軽い地割れが起きていた。


大地が、威力を物語っている…。










「嘘だろ?これだけか」






リューガは、両目を青くしてれなに笑顔を見せる。

その顔は切り傷だらけになっているが、まるで痛みを感じていないかのよう。

傷は一瞬にして出血が止まり、みるみるうちに塞がってしまう。

れなに恐ろしい笑顔を見せるリューガ。れなが怯んでいる隙に右手のひらを向け、そのまま魔力を凝縮した桃色のエネルギー波を放つ!

吹っ飛ばされるれな。


「ぐああああ!!」

森一番の大木に背中をぶつけ、そのままへし折ってしまう。ドクロとラオンはそんな満身創痍のれなにも容赦なく、拳を握って襲いかかる!

れなは仰向けの状態で二人を相手するのだが、当然ながらこの二人を倒れたまま相手するなど苦難の極み。両手で可能な限り攻撃を防ぎ、立ち上がる為に足を少しずつ立たせていく。

それでもダメなものはダメだ。段々と集中力が切れてきたのか、れなの顔面に二人の拳がぶつかる頻度が多くなる。

リューガは、冷たい声でれなに言った。

「お前は仲間の手で死ぬのが一番だ」

突き出される二人の拳!




れなは、目をつぶった。





「…ん?」

いつまで待っても、痛みは来ない。

何が起きたのか?れなは目を開く。

自分に拳を振りかぶってるドクロとラオンは、全く別の方向を見ていた。


震える足で立ち上がるれな。自分もその方向に視線を向ける。






「これは…また派手にやっていますわね」





黒い髪と黒い着物を着た女性と、黒いツインテールで赤い目を持つ女…。





闇姫の妹たちが立っていた。




着物の女性が影姫、闇姫とそっくりなツインテールの女は黒姫だが、れなは二人を知らない。

「貴女たちは…?」

「れな、あくまでこれは御姉様の為よ」

影姫は腰元につけていた鞘から黒い刀を取りだし、足を踏み込む。

周囲の空間に息を潜めるように繊細な呼吸になる影姫。

そんな二人に飛びかかるラオンとドクロ!



その直後、影姫はドクロとラオンの攻撃を避ける事なく、逆に飛び込んだ!


同時にドクロとラオンの体に無数の斬撃が炸裂し、地面にねじ伏せる。

倒れたところへ黒姫が両手を構え、黒い光弾を連射!



ドクロとラオンは、煙をあげながら倒れていた。

(す、すごい。こいつら何者なの?)

思わぬ助っ人に、れなの心には少し希望が浮かんだ。リューガも興味深い顔で二人の闇の姫を見つめる。

影姫は、リューガに刀を向ける。その刀は一片の光をも通さず、真っ黒に染まっていた。

リューガは、倒れていた葵と粉砕男に手のひらを向け、そのまま彼らを浮かせる。

念力だ。

自分の前に二人を運搬し、憎たらしい笑顔を見せた。

「今度はこいつらの心をやっちゃおうかなぁ」

リューガの両手には、悪の結晶が握られている。


歯を食い縛る影姫と黒姫。



れなは、今度は怯まなかった。

(…これ以上仲間を失ってたまるか)

緑の目をつり上がらせ、葵たちを助ける為にリューガへと飛び出す!


「かかったな」

リューガは、悪の結晶を飛び込んでくるれな目掛けて投げつけてきた…!

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