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ワンダーワールドⅡ  作者: 白龍
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異空間の二人

「…」

目が覚めると、れなと闇姫は違う空間に飛ばされていた。

周囲を見渡すと、赤い壁に青い蛍光灯がついた、施設のような場所だ。

異空間なのか…?




いや、忘れていた。

今自分達は異空間にいるのだ。

ある戦いの末、空間の歪みを封印する為に、れなと闇姫は異空間へと飛び込んだのだ。


闇姫が先に立ち上がり、黒いツインテールを揺らしながら、まだ倒れてるれなを踏みつけて遠くに目を通す。


ポップコーン売り場にジュース売り場…。


何だここは、映画館か?



「はいはーい」

突然、幼い声が聞こえてきた。

振り替えると、そこには天使のような娘が立っていた。

白い羽衣に白い小さな羽を生やし、頭には天使の輪が浮いている。

その肌は白く、だが月光のような、どこか安心する輝きを放っている。

一目で不思議な娘だと分かるような容姿だ。

「あ、あなたは?」

「気を付けろれな。こいつは強いぞ」

闇姫はれなの前に出て、天使に手の平を向けた。

だが天使は笑いつつ首を振り、敵意がない事を示す。

「警戒なさらないで。お客様に暴力を振るうスタッフなどいませんから」

とりあえず敵意は感じられない…。

闇姫は手を下ろして彼女を睨み付ける。


その時、放送が流れてくる。


「一号シアターにて、『マーダーズ』を公開いたします」


天使はそれを聞くなり、急に慌てた様子で二人に言う。

「あっ!映画が始まりますよ!早く!」

天使に押されるままに慌てて歩きだす二人。

一応天使に聞かれないように、静かに話し合う。

「闇姫、どういうこと…?」

「私にも分からん。だがとりあえずここは雰囲気に合わせるぞ。映画を見るんだ」

「じゃあ…ポップコーンも買おうか!」

こんな得たいの知れない状況でも馬鹿なんだか冷静なんだか…闇姫はつくづく呆れた。





天使に案内され、一号シアターと表示された扉を開けて中に入る。


そこは、赤い椅子が無数に並び、真っ暗な会場に、既に弱い光を放っている巨大なスクリーンがあった。

どうやら本当に映画館と言って間違いはなさそうだ。


「適当な席におかけください!」

天使がそう言うものだから、闇姫は先に見易い真ん中辺りの席に座り、足を広げた。

そんな闇姫に嫌がらせがしたかったのか、れなは彼女の横に座る。

「私の横に座るな!!」

ニヤニヤと歯を見せて笑うれなを殴り、近くにあった真ん中より後ろの辺りの席へ落下させ、強制的に座らせた。



その直後、スクリーンに生気が宿るかのように、明るい光を放ちだす。



特に広告も何もなしに、その映画は早速始まった。

れなは呑気に塩味のポップコーンを食べながら緑の瞳を輝かせ、闇姫は目を細めてスクリーンを睨む。



「…あっ」

れなは、思わず声をだす。


スクリーンに映ったのは森だ。

ただの森なら問題ないが、一つの問題があった。



その森は、いつも自分が行っているテクニカルシティの隣森とそっくり…というかそのものなのだ。

更にシーンはスライドしていき、森の花や木がしばらく映し出された後…れなは更なる光景を目の当たりにする。









スクリーンに映されたのは、自分…。

森の中で、懐かしい博士と顔を揃えながら歩くれなの姿があった。


はじめは異空間での戦いという初期案だったのですが、二人とこの世界での出来事を関わらせあうのは難しいと判断し、映画にしてみました

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