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91話 ☆2『雷の魔法石』②(素材)

「ここがアルガル山か……」



雨の影響で頂上に続くであろう道は、川かと思うほど水が上から下へ流れていた。俺はそこを歩いて登って行く。



「うわっ!」



水の流れでと滑りやすい地面なこともあり、足を取られて転びそうになる。



「気を付けて進まないと危ないな」



俺は歩幅を狭くすることで、転びにくくして先へ進んで行った。


少し進んでいると、前の方から地鳴りが聞こえてくる。その音はどんどん大きくなり、目の前から大量に濁った水が流れ込んできた。



「うわぁぁぁ!」



俺は逃げることも出来ずに水の流れに巻き込まれて流されてしまった。流れが落ち着き、動けるようになると周りは見覚えのある景色になっていた。



「流されて最初に戻されたのか……」



ため息をついたが、流された場所はここから近い位置だったのでそれほど落ち込んではいない。ただ、またあそこまで歩かなければいけないのかと思っただけである。






再び頂上を目指して進んで行く、俺が流された所と同じ場所まで戻ってくることができた。さっき大量の水が流れてくれたおかげか、流れてくる水の量が少なくなっていて簡単に来ることができたのだ。


また水が流れてくる前に先へ進んで行く。すると、空がピカピカっと光り大きな音を聴かせてくる。音はうるさいけど、これのおかげで目的地を見失わないので助かっている。


ドドドドドッ!


「ん? なんだこの音は? 雷にしては変な音だけど」



音はどんどん大きくなっていく、音がする方向を探すと、どうやら上から聞こえてくるようだ。


「!? い、岩!」



上から大きく丸い形をした岩が降ってきた。その岩は俺の後ろに落下して、地面を削りながら転がって落ちていった。



「もう少し進むのが遅れていたら、あの岩に潰されていたのか……危なかった……でもどうしよう、さっきの岩が道を壊しちゃったせいで、ここからは戻れなさそうだ」



俺は前を向き目的の場所を目指す、帰ることは帰るときになってから考えよう。そう考えて歩き始めた。






「ここが頂上かな」



ドコォォォン!


雷は塔のような建物に向かって落ちているのが見えた。そして、身体がビリビリとしてくる。この距離まで近づくと、雷の電気がこちらにも来るようで、ほんの僅かにダメージが入る。装備した服とズボンが軽減してくれなかったらどれほどのダメージを受けていたのだろうか。


そんなことを考えているとまた雷が塔に落ちた。



「まずは近くまで行ってみないと」



塔のまで行くと中身は何もなく、真ん中の地面が焦げたように黒い所があるくらいで、ただ高さがあるだけの塔だった。


ドコォォォン!


焦げたように黒かった所に雷が落ちる。あそこ魔法石を置けば、雷が落ちたときに、雷の魔法石が完成するのだろう。


背負った箱を下して中に入っている魔法石を置いた。しばらく待っていると雷が落ち、魔法石の半分くらいがバチバチっと電気を纏わせていた。



「よし、これで雷の魔法石はできたな!」



雷の魔法石だけを回収して、残った魔法石も雷の魔法石に変えていく。そして残った全ての魔法石も雷の魔法石に変わっていった。



「これでクエストはクリアだ! あとは無事に帰るだけ」



雷の魔法石を箱に入れて背負い、下山方法を考える。ここまで来るのに使っていた道は、途中で落ちてきた岩によって崩されてしまい通ることができなくなっている。


辺りを歩いていると、水が下に流れて行っている場所があった。そこに近づくと、長いけど一本道で坂も緩やかな道だった。なぜこんな道に気が付かなかったかと言うと、この道は、アルンの街とは反対の方向にあり、アルンの街からkのアルガル山に来たら、回り込まないと見えない位置にあったからだ。



「この道の存在を知っていれば、もっと安全に着いたのに……」



俺は次ここに来ることが合ったらこの道を使おうと決めてギルドに帰っていった。











ギルドに着くと、受付にいるギルド職員にクエストクリアの報告をする。



「クエストお疲れ様でした。こちらが報酬金となります」


俺は700(ゴールド)と1500GP(ギルドポイント)を受け取った。






多めのGP(ギルドポイント)が入ったので、ギルドの食堂で食べる料理を奮発して頼んでみた。いつも食べている料理よりも当然美味しくて、クエストの辛さが吹き飛んだ。


食べ終わって帰ろうとしたときにドラコニスさんが話しかけてくる。



「シンくんクエストお疲れ様です。雷の魔法石とても助かりました。これでしばらくの間は上位冒険者たちが魔王軍に向けての装備強化がしやすくなりました」


「魔王軍……最近忙しくて忘れていましたが、今どのような状況なのでしょうか?」


「そうですね、最近天気が悪くて上手く調査が進んでいないというのが現状です。しかし、思うように動けないというのも魔王軍側も同じこと。いくら知性があるからと言って、雨に打たれながらの活動はしてきません。なので、今のところはそこまで被害はない……と言ったところですね」


「なるほど、ありがとうございました!」


「どういたしまして。僕はそろそろ仕事に戻るとするよ」



そう言ってドラコニスさんはその場から立ち去った。魔王軍、まだまだ被害は出ていないみたいだけど、これから先は活発に動き始めるだろう。今の俺にできることは素材を集めたりすることだ。



「明日も頑張るぞ!」



俺は気合を入れてから食器を片付け、部屋に戻りうるさい雨と雷を聴きながら眠りについた。

雷の魔法石を作ることに成功。上位冒険者が魔王軍と戦いやすくするために頑張った。

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