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5話 みんなを覚えるのきつくない?(忘却)

あれから2年がたった……(白目)

 部屋まで案内されたシンは部屋の状態を確認する。広さは大体10畳くらいで2段ベッドが2つあり、窓からは広場が見えて壁には鏡付きの小さいテーブル、部屋の真ん中にはテーブル1つにイスが4つあった



「そういえば俺、この世界来てからまだ自分の姿見てなかったな。鏡あるし確認してみるか」


 シンが鏡の前に立つと、鏡の前には黒色の癖のある髪で、中性的な顔立ち。背は120センチくらいで細い腕に細い足である


「……これ、元居た世界の俺を小さくしただけじゃん!見た目10歳くらいのころかな?」


 自分の姿を確認して少しすると扉が開けられた。開けた人物は今のシンより大人びた感じの茶髪の少年だ


「お!今度の新入りはかわいいな。俺はリクって言うんだ、よろしくね!君は何て名前なのかな?」


 リクは手を出しながら名前を聞いてきた。シンは少し戸惑った、船に乗る前にギーリックに言われた事を思い出していた


 ――


「シン、確かお前さんの家名はカンザキだったな?これからはその家名を使わない方が良い」

「それはどうしてですか?」

「貴族でないお前さんが何者かは聞かないが、今後出会う人達には不都合だ。お前さん自身のためでもある」


 真剣な眼差しのギーリックにシンは圧倒されていた


「何だかよくわかりませんが、ギーリックさんの忠告受け取っときます」

「おうよ!」


 ――


「……俺は、シンって言うんだ。こちらこそよろしくねリクさん」

「リクで良いよ!俺もシンって呼ぶからさ」


 俺はこの世界で神崎という名を捨て、シンとして生きていくことを決めた。あのときはこの世界に来たばかりで、ギーリックさんの言っている意味を考えている余裕はなかったけど、きっとこの世界では名字があるだけで価値があるのだろう……


「それじゃあ遠慮なくリクって呼ばせてもらうよ。ところでさっき俺のこと新入りって言ってたけど、リクはこの部屋に住んでるの?」

「ああ、3ヶ月前から冒険者になるためにここに住んでるぜ」

「3ヶ月も前から通ってるのに冒険者になれないのか……道は険しそうだ……」

「ん?ほとんどの人は3ヶ月もあればここを卒業して冒険者になってるぞ。俺はみんなよりちょっっっとだけ実力が足らなかったみたいでここに残ることになっちまったが」


 目を細めて指で隙間を作り、ちょっとを強調しているリクを見て愛想笑いで返すことしかできなかった。才能が一切ないシンは自分の心配で気持ちがいっぱいになった、そんなときにまた扉が開けられた。新たに部屋に入って来た2人に気を取られたおかげで気持ちが完全に落ち込むことは無かった


「お!次の新入りは青髪と白髪か!」


 リクは俺としたように2人にも接した。青髪の人はアオという名前で、白髪の人はハクという名前だ。アオは、髪が肩くらいに伸びていて、女の子みたいに綺麗でかわいい顔だけど一応男らしい。かわいいと俺が言うと、頬を染めて嬉しいと恥ずかしいを合わせたような感じの表情をする。


 ハクは、将来イケメンになるとわかるくらい整った顔をしている。アオと違ってあまり感情を顔に出さないタイプみたいだ。


「これから俺たちはこの部屋でしばらく一緒に寝泊まりするし、ゆっくりお互いを知っていこう!」

「そうだね。ところでこの学校ではどんなことを学んでいるんだ?」

「俺たちがやってたことは、身体を鍛えたりスキルを覚えたりアイテムを覚えたりかな。たまに実戦経験として魔物と戦うこともあったよ!」


 ハクは実戦と聞いて興味があるようで、アオは怯えている感じだ。俺はスライムに一撃でやられたことを思い出す。


「実戦といっても10人以上で1匹と戦うし、先生も近くにいるから戦った感じがしないけどな」

「1匹でも魔物だろ?俺たちみたいな子供で何とかなるのか?」

「相手はスライムだから全然怖くないよ!」


 それを聞いてハクは興味を失い、アオは安心している。


「そ……そうなんだ……」


 リクの話し方から、スライムは最弱の魔物と考えられる。そんなことを話して今日は終わった。






 空は晴れ窓から暖かで爽やかな光が入ってくる。最後に目を覚ましたのは俺で、ハクはベッドで読書をして、リクとアオはテーブルで談笑をしていた。


「リクハクアオ、おはよう」

「「「シンおはよう」」」


 みんなからおはようが返ってくる。昨日よりも心の距離が近く感じた。


「シンも起きたし飯食いに行こうぜ!俺腹減っちまったよ」


 ちょうどよくリクのお腹が鳴り出す。俺の準備も終わりみんなで食堂へ向かう。食堂はそこそこ広い空間で、大きめのテーブルがかなり設置されている。来るのが遅かったのか食べている人は少なく食器を片付けている人ばかりだ。


「あそこで食事がもらえるんだ!」


 リクが指さす方に料理人たちがいた。厨房はこちらからでも見えるようになっていて、今は食器を洗っている。


「すいませーん!大盛りお願いします!」


 リクはそう声をかけた。


「いつも一番にここに来るのにずいぶん遅い朝食だな!まだ授業まで時間あるだろ、後ろの三人も大盛り食ってけ!」


 料理人は手を止め笑顔でこちらに答え盛り付けを始めた。まるで給食のようにトレイに食器が乗っている。パン5つに野菜スープにポテトサラダ、飲み物にミルクまで付いている。


「美味そう!早く食おうぜ!」


 俺たちは近くのテーブルに着くとすぐに食べ始めた。それぞれ食べ方が違うようで、

 リクはパンをちぎりスープに付けて食べ、

 ハクはパンをミルクに浸して食べ、

 アオは何も付けずにパンを両手で持ち食べていた。

 リクは凄い勢いで料理が減っていくのに、俺やハクやアオは大盛りを食べきれないので、余った分はリクに食べてもらうことにした。


「食った食った」


 はち切れそうなお腹のリクは満足そうにしていた。しばらくは動けなさそうなので代わりに食器を片付ける。


「片付けてくれてありがとう、少ししたら教室へ向かおう」


 しばらく休み動けるようになったので教室へ向かった。教室へ着くとだいたい50人ほどの子供がイスに座っている。横一列に6人座れる席が左真ん中右とあり、それぞれ縦に5つ同じ物がある。多くが4人で固まっているので、同じ部屋で寝泊まりしている人同士でグループを作っているのだろう。席は後ろの方しか開いていないので、みんなでそこに座った。


 左側に窓があり右側には扉が2つ、前には黒板と机が1つあった。内装を確認し終わると前の扉が開き、ランドさんが入ってくる。


「みなさん昨日ぶりですね、今日から私があなたたちの先生をすることになりましたランドと言います。みなさんに教えるのは冒険者にとって基礎的なことになります。もし基礎を学ばずに冒険者になるととても危険で、最悪命を落とします」


 教室にピリッとした空気が流れ、俺は唾を飲み込む。


「この学校から学び冒険者となっていった方たちは昔に比べて生き残るようになりました。私もあなたたちに死んでほしくありませんので、きっちり教えていきます」


 ランド先生は笑顔で俺達を見た。


「では授業を始めます」

2年ぶりの投稿ですw

作中で2年経ってるわけではないです!

間開けすぎて設定やキャラの性格がふんわりになってます。

次に投稿されるのがいつになるかわかりませんが、がんばります(´;ω;`)


冒険者になるまでがプロローグや!

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[一言] 2年越しの投稿で草
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