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247話 ☆2『ツチノテ討伐』②(四肢)

 歩いていると数体のツチノテを見つけて、不意打ち気味に攻撃を仕掛けて倒していく。また近くに数体のツチノテがいたので、そこに向かって走り出して一刀両断。


 3体ずつだったので、合計6体倒すことができた。


 新たなツチノテを探しに移動をすると、俺が倒したツチノテは、どこからか現れたギルド職員によって袋に入れられて回収される。


 それを見ていると、足元の地面から現れたツチノテたちに両足の足首を掴まれた。



「くっ……離せ!」



 両足を掴まれているので上手く引き剥がすことができない。捕まれた足を振られて、俺は立っていることができなくなり、前のめりに倒れる。


 顔が地面に当たらないように、剣を持っていない手で顔を守った。


 ツチノテは俺の足首から太ももを掴んで、立ち上がれないようにしてきた。



「近づいてくれたくれたおかげで狙いやすいよ、『ファイア』!」



 俺は左側の太ももを掴んでいるツチノテに『ファイア』を放ち、ダメージを与えることで掴む力を緩めさせた。俺自身にも熱さは伝わってくるが我慢する。


 反対側にいるツチノテにも同じように『ファイア』を放ち、掴む力を緩めたところで立ち上がり、地面すれすれに剣を薙ぎ払って2体のツチノテを倒した。


 そのツチノテもギルド職員に回収され、ギルド職員は別の場所に移動するのであった。



「ふぅ……これで14体倒したかな。他のツチノテはどこにいるかな…………いた!」



 目を凝らすと、遠くの方に何かが動いているのが見え、それがツチノテの群れだった。



「10体以上いるよね、あそこに攻め込んで倒せるかな?」



 そう思っていると、群れを作っていたツチノテたちの中で、群れを離れ始めた個体がいた。それに付いて行くツチノテも4体ほどいる。


 俺はチャンスだと思い、効果が切れかかっている『パンプア』をかけ直して、群れから離れたツチノテを狙った。


 他のツチノテが付いて来ている気配はない。俺はツチノテの所まで駆け出した。


 ツチノテもこちらに気が付いたのか、地面を掴んで土を手に持ち、それを握りしめて固めた土を作ると、それを俺に向かって一斉に投げて来た。


 俺はその固めた土を避けながらツチノテに近付いて、剣で攻撃をする。


 5体のツチノテは簡単に倒すことができた。続けて、このツチノテたちと群れを作っていた他のツチノテが俺に気が付き攻めて来る。


 ツチノテは毒沼を手で掬い、こちらに投げつけてくる。


 範囲が広く避けられないが、毒耐性の指輪を装備している俺には、この程度の毒は効かない事は分かっているので、目に入らないように腕で目を守りながら進む。



「ぐっ!」



 俺のお腹に固めた土が当たった。


 目を守りながら進んでいたので、前があまり見えず、避けることができなかった。だが、固めた土を当てられながらも進み、武器を構えてツチノテに攻撃する。


 1体2体3体と次々に切り、ツチノテが足を掴もうとしたら、ジャンプをして空に避けながら、地面に向かって『スマッシュ』を放つ。


 俺の足を掴もうとしていたツチノテに当たり、怯んでいる隙に攻撃しようと、着地した後に動き出すと、近くにいたツチノテに足を掴まれた。


 ただ、今俺の近くにいるのはこのツチノテ1体だけのようなので、剣先をツチノテに付けてから一気に押し込み、切り裂いていく。


 手を離したツチノテを振り払い、怯んでいるツチノテに攻撃をする。



「えい、やぁ、はぁ!」



 途中から何体倒したか数えていなかったので、数は分からないが、倒れているツチノテはいっぱいいるので、恐らく30体ほど倒しただろう。


 ちょうどギルド職員がツチノテを回収しに来たので、俺が何体倒したのか聞いてみる。



「すみません、俺ってどのくらいツチノテ討伐したのかって分かりますか?」


「冒険者さんが討伐したツチノテは今のところ19体です。ここに倒れているツチノテの数を数えれば、今何体討伐したか分かるので少々お待ちください」



 ギルド職員は袋にツチノテを入れながら数を数えていく。


 俺はその間に、ツチノテとの戦闘で受けた加護のダメージを回復させるためにポーションを飲んだ。



「お待たせしました。冒険者さんが討伐したツチノテは33体です」


「ということはあと17体か、ギルド職員さんありがとうございます!」


「では引き続きクエスト頑張ってください」



 ギルド職員はツチノテがたくさん詰まった袋を持って草原の方へ移動するのだった。



「よし、このペースなら1時間以内に終わりそうだ。ツチノテはどこだ」



 俺はツチノテを探しにもっと奥へ進んで行った。






 奥に行くほど、地面に土よりも毒沼が多くなっていく。遠くを見ても、ポイズンスライムが見えるだけで、ツチノテは見当たらない。


 この辺りにはいないのだろうと思い、進む方向を変える。


 毒沼が減って来て土が増えたが、ツチノテも見つけられるようになった。


 ツチノテは比較的草原に近い側に出現しているようだ。


 歩き回って『パンプア』の効果が無くなっていたので、かけ直してツチノテに突撃する。



「はぁ!」



 先ほどのツチノテの群れと違い、数が少ないのであっさりと倒せた。


 これで残り14体。


 地面がもぞもぞと動き始めるとツチノテが湧き始めた。


 完全に地面から出てくる前に剣を付き刺して倒していく。


 こうして苦労することなく残り10体。



「さて、もうここにはツチノテはいなさそうだね。次の場所に……」


「たす……けて……くれー!」



 弱々しいが確かに今『助けてくれ』と聞こえた気がしたので、俺は声のした方に向かって走り出した。


 少し走ると声を発したのは冒険者と分かった。だが、両手両足はツチノテたちに掴まれていて身動きが取れないようだ。


 持っている武器の斧を振ることができないでいるみたいだ。


 その斧をツチノテにあっさり手から奪われてしまった。そしてツチノテは斧を冒険王に振り下ろす。



「ぐわぁぁぁ!」



 冒険者は自分の斧で攻撃され苦しんでいた。でもツチノテに拘束されていて動けなかった。


 俺は急いで駆け出し加勢する。


 まず狙うのは斧を持ったツチノテだ。俺は一直線に斧を持ったツチノテに迫ると、ツチノテは斧を俺に向かって投げて来た。



「っ! あっぶない、もう少しで当たるところだった」



 間一髪避けることができた。こんなチャンスを逃すわけにはいかないので、ツチノテを攻撃する。そして、冒険者を掴んでいるツチノテも、冒険者に剣が当たらないように全てのツチノテを倒した。


 冒険者は震える手を自分の持っている袋に突っ込み、解毒薬を取り出した。その解毒薬を飲むと震えは止まり、軽々起き上った。



「いやー助かった。毒に侵されて解毒薬を飲もうとしたところでツチノテに捕まってしまって危なかった」


「無事で良かったです」


「あんたもツチノテ討伐に来た冒険者だろ、残り何体だ?」


「あと5体くらいですね」



 俺はさっき倒したツチノテ見ながら答えた。



「そうか、あっちの方にツチノテがいたから、そこへ向かうと良い。俺はもう十分ツチノテを倒したから必要ない、頑張れよ」



 冒険者は俺の肩をポンと叩くと、ツチノテに投げ飛ばされた自分の斧を拾い、草原の方に向かって行った。


 俺は教えてもらった場所に向かって移動を始めるのであった。

倒したツチノテはギルド職員に回収された。


10体以上いるツチノテの群れがいて、一部が群れから離れたので狙った。


毒沼が多い奥の方にはポイズンスライムはいてもツチノテはいなかったので場所を変える。


場所を変えてツチノテを倒していたら『助けてくれ』と聞こえた気がしたのでそちらに向かうと、冒険者が両手両足をツチノテに掴まれていた。


そのツチノテを倒すと、冒険者は解毒薬で自分の毒を治す。


助けたお礼にツチノテの場所を教えてもらって別れた。


俺は教えてもらった場所に向かうのであった。


ツチノテ討伐数約45体、残り討伐数5体以上。

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