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232話 2回目の☆2『ウッドォ討伐』⑤(灰色)

 ウッドォのいる場所まで気が付かれないように近づいていく。


 ギルド職員と2人で先に進んでいたが、ウッドォとの距離が近くなると、ギルド職員はその場で屈んで身を潜める。



「ここから先は冒険者さんの仕事です」


「はい、すぐにウッドォを倒して来ます」



 俺は『パンプア』を唱えて力を上げていく。戦う準備が整ったので、走る構えをして一気にウッドォの元へ駆け出した。



「アァッ? アァッ!」


「今更気が付いても遅い、はぁ!」



 俺の接近に気が付いたウッドォが、俺を攻撃しようと枝を伸ばすが、それよりも早く俺がウッドォに一撃を入れる。


 ウッドォは枝を伸ばして俺に触れようとするが、その前に力尽きてしまい動かなくなった。



「ふぅ……前回ウッドォのクエストをやった時はアイテムを使いながら戦っても苦戦したけど、今回は苦戦らしい苦戦はなかったな。武器が良くなっているってのもあるけど、俺もしっかり強くなっているんだね」



 俺は自分が強くなったことを喜び、剣を鞘に納める。それと同時に、ギルド職員が倒したウッドォを回収しに来る。



「お疲れ様です、あとはギルド職員に任せてください! おっ、他の冒険者さんが魔物を倒したようですね。ではそちらに向かいますので失礼します!」



 ギルド職員はそう言って森の奥へと消えて行った。この場に残っているのは俺だけのようで、急に周りが静かになったように感じた。



「ウッドォを見つけてくれたお礼を言いたかったけど、もういなくなっちゃった。さて、クエストも終わったし帰ろう」



 俺は森を抜けるために来た道を戻っていく。


 その途中で、ゴブリンを追いかける冒険者たちに遭遇するのだった。



「ゴブッ」「ゴブブ」


「いたぞゴブリンだ、倒せ!」


「うぉぉ!」


「逃がすな!」



 ゴブリンたちは全力で逃げていて、冒険者たちは攻撃を当てられないようだ。


 俺は見ているだけで加勢する気はない。そう思っていると、ゴブリンたちが俺のいる方に近づいて来る。俺がここにいることに気が付いていないようだった。


 ゴブリンの方から来るなら話は変わる。


 俺はゴブリンたちの前に立って足を止めさせた。



「ゴブッ!」「ゴブッ!」



 ゴブリンたちが足を止めている間に、追いかけていた冒険者たちがゴブリンの周りを囲んだ。



「これでもう逃げられない」


「足止めありがとう」


「もう俺たちだけで大丈夫だ」



 冒険者たちは一斉にゴブリンたちに飛び掛かり、ゴブリンを倒すのだった。


 それを見届けた俺は、アルンに帰るために歩き始める。






 ■






 あの後、冒険者とは遭遇しても魔物と遭遇することなく、無事にアルンに帰ることができた。俺はギルドに向かいクエストクリアの報告に行く。


 ギルドの扉を開けて、ハンナの所へ向かった。



「ハンナさん、クエスト終わりました」


「シンさん、クエストお疲れ様でした。シンさんが倒したウッドォは、5体回収されたことをギルド職員が確認しています。こちらが報酬金となります」



 俺は400(ゴールド)入った袋を受け取り、ギルドカードには1200GP(ギルドポイント)が追加された。


 倒し方に条件があったけど、そんなに難しくないクエストだったので嬉しい。俺は自分の部屋に帰ろうと動き出すと、ギルドの入り口からハクが入ってくるのが見えた。



「ハク!」


「……シンか。まだ森でウッドォを探しているのかと思っていたが、俺よりも早くクリアしたんだな」


「まあギルド職員さんがウッドォの場所を教えてくれたってのが大きいかな」


「……なるほどな、俺もあと1体ゴブリンを倒せばクリアできそうってところで、仲間からはぐれて隠れているゴブリンの場所を教えてもらった。っと、これ以上は長くなりそうだな。俺はクエストの報告に行ってくる」


「うん、じゃあ俺は先に帰っているね」



 ハクはハンナの所へ向かい、俺は自分の部屋に帰るのだった。






「ただいま」



 俺以外誰もいない部屋に向かって言う。返事は帰ってこないが、俺は安心したように気持ちが落ち着いてくる。


 装備を外したあと魔法書を手に取りベッドに向かう、魔法書を枕元に置いてベッドに寝転がった。しばらく寝転がった状態でいたが、満足したので顔を上げて、枕元に置いた魔法書を手元に持ってくる。


 魔法書をパラパラと捲って、目当ての魔法を探していく。



「えっと……『サーチ』はどこかな…………あった!」



 索敵魔法の『サーチ』を見つけた俺は、早速試しに使ってみる。魔法書を閉じて立ち上がり魔法を唱えてみる。



「『サーチ』!」



 だがしかし、何の変化もなかった。



「やっぱりね。成長したからって、いきなり新しい魔法が使えるわけじゃないか。よーし、頑張るぞ!」



 俺はそう思って、魔法書を広げて『サーチ』の完全詠唱の所を読み、詠唱を覚えていくのだった。



「我が魔力を一つに、魔素の輝きを強め、大いなる魔素を集い、不純なる魔を我に、我に適応し糧となる。サンラ、オルク、アイド、ケブン、バイタ……『サーチ』!」



 完全詠唱で唱えると周囲の色が消え、視界が灰色に変わった。だがそれは一瞬の事で、灰色だった視界は元の色に戻った。



「はぁ……一瞬だったから何が起こったのか索敵できたか全然分からなかった。でも使えはするみたいだね。もっと鍛錬して、街の外でも使えるようにするぞ!」



 俺はこのあと何度も『サーチ』の鍛錬をするのだった。

ギルド職員に見つけてもらったウッドォを倒してアルンに帰る。


ギルドにクエストクリアの報告をした後、自分の部屋に戻って魔法書を開き『サーチ』を調べる


『サーチ』を使うと一瞬だけ視界が灰色に変わった、このあと何度も『サーチ』の鍛錬をするのだった。

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