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157話 ☆3『スーパーポイズンスライム』①(投石)

 朝になり、俺はギルドに向かう。スーパーポイズンスライムの討伐クエストが貼り出されているか確認するためだ。


 掲示板でクエストを探していると、それは見つかった。



「あったあった、ちゃんと討伐クエストとして扱われているね。それじゃあ道具屋で必要なアイテムを用意してくるか」



 俺は一旦掲示板から離れて道具屋であるアイテムを探す、解毒薬が置いてある棚を見ていると、目的の物が見つかった。


 俺はそれを2本買って宿に戻った。宿に戻ると、ハクとばったり会う。



「ハク、必要なアイテムを買ってきたよ」


「……もう買ってきたのか」


「そりゃ誰かに討伐される前に俺たちが討伐したいからね。はい、これはハクの分の『上解毒薬』」


「……俺の分も買ってくれたのか。気持ちだけ受け取っておこう、俺は大丈夫だ」



 俺が上解毒薬をハクに渡そうとしたが、ハクはそれを断ると、ハクは自分の袋から上解毒薬を出した。



「……俺は自分の分を持っている、俺に渡そうとした上解毒薬はシンが使うんだ」


「うん、分かった」


「……そんな悲しそうな顔をするな、上解毒薬は大丈夫だが、ポーションは足りなくなりそうだ。そっちはもらって良いか?」


「ああ! 待ってて、今新しいポーション作って数増やしてくるから」


「……俺も手伝う」



 ハクは俺と一緒に水を汲むのを手伝ってくれたので、早くポーションを作ることが出来た。そして、作ったポーションを2人で分けて、ハクと一緒にギルドへ向かう。






 ギルドに着いて掲示板からスーパーポイズンスライムの討伐クエストを剥ぎ取り、ハンナさんに渡す。



「ハンナさんこのクエストを2人でお願いします」


「シンさんとハクさんの2人でクエストですね、分かりました。クエスト内容を確認します」


 ――


 (ほし)3『スーパーポイズンスライム討伐』


 クリア条件:スーパーポイズンスライムを討伐


 報酬金:1500(ゴールド) 3000GP(ギルドポイント)


 参加条件:(ほし)1から(ほし)3冒険者1人以上


 ~依頼内容~


 毒沼にスーパーポイズンスライムが現れたので討伐せよ。


 毒が強力なので、上解毒薬があると便利。


 ――


「このような内容ですが、クエストを受けますか?」


「はい、お願いします」


「それではクエストを受注します、クエスト頑張ってくださいね」


「行ってきます!」



 俺とハクがギルドから出ようとすると聞き覚えのある声が食堂の方から聞こえた。



「毒沼に行くなら俺らもついて行っていいか?」


「ザイゲンさんにイラミさんにコカさん!」


「久しぶりだねシン!」


「久しぶり……」



 ザイゲンたちはコップに入ったミルクを飲み干すと、俺たちの方に歩み寄る。



「……あんたたちも毒沼に用があるのか?」


「毒沼に用があるというより、飯を食ったら『スーパーポイズンスライム討伐』を受けるつもりだったんだ」


「ああ、俺とハクが先に受けちゃったから、ザイゲンさんたちが受けられなくなったのですね」


「そういうこと! だから私たちは別のクエストをやることにするよ」


「何をやるんですか?」


「俺たちがやるのは毒沼を埋めることやポイズンスライムの討伐だ。俺たちはこっちをやることにする、シンたちがスーパーポイズンスライムと戦うなら、そいつが隠れられる場所は少ない方が良いだろうし、邪魔してくる魔物も俺らが片付けよう」


「私頑張るよ!」


「私も……頑張る……」



 イラミとコカはやる気を出している。



「そうなんですね! それじゃあよろしくお願いします!」


「……よろしくな」


「任せろ!」


「それじゃあクエストを受けてくるから待っていてくれ」


「分かりました!」



 ザイゲンたちがクエストを受けると、俺たちの所に戻って来た。



「それじゃあ行きましょうか!」


「シン待ってくれ、どうやら俺たちが受けたクエストにはギルド職員も同行するようで、少しだけ待ってもらえないだろうか」


「それじゃあ仕方ないですね、ハク、あっちでミルクでも飲んで待ってようか」


「……そうだな」



 こうして俺とハクは食堂でミルクを飲みながら十数分待っていると、荷物を持ったギルド職員が数人扉から出てくる。



「我々ギルド職員の準備は整いました、毒沼に向かいましょう」



 こうして、ザイゲンとイラミとコカの3人とギルド職員たちと共に毒沼へ向かうこととなった。






 ■






 毒沼に着くと、イラミが嫌そうな顔をしている。



「うわっ……私たちが前に来た時よりもひどくなっているよ」



 イラミの言うように昨日よりも毒沼が広がって来ていた。



「では、我々は毒沼の洗浄に向かいます、冒険者の皆さんは、辺りの警戒をお願いします」


「分かった、魔物が出たら俺たちが何とかするさ」



 ザイゲンがそう言うと、ギルド職員たちは毒沼の方に向かい始めた。



「さあ、俺たちはもっと奥に向かうぞ」



 俺たちは奥に進んでいった。






「スラ」


「っ! ポイズンスライムが出たよ!」



 イラミが叫んで俺たちは一斉に武器を構え戦闘態勢に入る。だが、距離が離れているからか、ポイズンスライムは俺たちに気が付いていても攻撃しようとしなかった。



「俺が攻撃を仕掛けます!」


「いや待てシン、ここは俺たちにやらせてくれないか?」


「……何か戦う方法があるのか? 拳で戦うあんたには、ポイズンスライムは相性が悪いと思うが?」


「確かにそうだな、だが俺は殴るだけしかできないわけじゃない。コカ、あれを頼む」


「分かった……『ストーン』」



 コカはザイゲンの周りに石を出現させる。ザイゲンはその石を拾うと、ポイズンスライムの方に投げつけた。


 ザイゲンが投げた石から風を切るような音が聞こえ、凄い速さでポイズンスライムまで飛んで行き、ポイズンスライムに直撃する。


 ポイズンスライムは石に当たった衝撃で身体が飛び散り、経験値を吐き出した。



「殴らなくても、俺にはこのように魔物を倒すことが出来る」


「ザイゲンさん凄い……」


「……俺の矢とは威力が違いすぎる」


「あいにく俺たちはギルド職員を守らないといけないから、これ以上離れられない。ただ、この辺りの魔物は、俺の投石で援護してやる。頑張れよ!」


「はい!」



 俺とハクは、ザイゲンたちをその場に置いて、更に奥へと進んで行った。

スーパーポイズンスライムを倒すために、上解毒薬とポーションを用意してクエストを受注した。


しかし、ザイゲンとイラミとコカも実はそのクエストを狙っていたようだが、俺たちが先に受けれしまったことで、別のクエストへ変更して、ギルド職員たちを連れて俺たちと一緒に毒沼に行くことになった。


毒沼は昨日よりも広がっていて、ギルド職員たちは毒沼の洗浄に向かった。


拳を使って戦うザイゲンがポイズンスライムと戦う時に、コカが『ストーン』で石を出すと、ザイゲンは石を拾って、それをポイズンスライムに投げつけて倒した。



キャラ紹介


・ザイゲン

褐色の肌に筋肉ムキムキの大男で、灰色の逆立つ短髪。

武器は拳で殴ることだが、物を投げることで遠距離攻撃もできるようになっている


・イラミ

透き通るような白い肌の細身の女性で、

赤とピンクの間のような髪色をしていて、背中まで伸びている長い髪は外ハネ。

武器は槍。


・コカ


見た目はおっとりとした優しい顔つきに、黒髪ロングのストレートで腰くらいまで髪が長い。

武器を持っておらず、魔法を使い攻撃をする。服はローブを着ていて、ローブの隙間からチラッと見える足はムチムチしていて柔らかそう。



アイテムの紹介


・上解毒薬


解毒薬のよりも解毒効果が高い解毒薬。

また、体力も回復させる効果があり、傷ついた身体を癒し、女神の加護を少し治す。

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