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第4話 イベント 諸葛亮孔明との出会い  3

 どんなゲームにもイベントが存在している。イベントがないゲームなんて、この世の中には存在しない。それは、そのイベントが発生するのをきっかけとして、ゲームは進行していく為なんだけど、基本的には、モブキャラには発生することはない。しかし、バグっているせいか、それが発生してしまった。

何が何だかよくわからないんだけど、ただ、目の前の現実を直視するしかない。しかし、このことは私にとっていいことであることは間違いなかった。それは、私のパラメータの中に、知力80というのが付いたのだから、これだけは、いいことに違いなかった。しかし、まだ、目の前に諸葛亮孔明がいた。


「ぴょんぴょん」


 相変わらずなんだかな微妙な会話なんだけど、それが続いていた。


「フォフォフォフォフォフォー・・・そうか、そんなに喜んでいるのか。勇者タニグ殿は」


 諸葛亮孔明はうんうんと頷きながら、納得しているんだけど、目の前にいる私は、モンスターR、ウサギによく似たやつが頭から血をダラダラと流しているという瀕死の状態にもかかわらず、イベント拘束のせいで立っているんだけど、彼は気付いている様子は微塵にも感じられなかった。

 

「ぴょんぴょん」


「そうか・・・それでは、勇者殿のご武運を祈っておる。フォフォフォフォフォフォー」


そんな笑い声とともに目の前がまぶしくなったと思ったら、諸葛亮孔明はすでに消えていた。


 お・・・終わった。

 

 長いイベントが終わり私は、ようやく座ることが出来とというよりへたり込んだといった方が正しいかもしれない。か・・・体が動かない・・・目もかすんできた。やはり死ぬのかな・・・そんなことを考えていると、急に目の前に見たことのない、女の子だろうか?それとも?ピクシー?よくわかんないんだけど、そんな雰囲気の人が急に話しかけてきた。


「だいぶやられましたわね。そんな時は、これよ」


 そう言って、虎の子のポーションを勝手に取り出して使ってしまった。体力は全部回復したのはいいんだけど、これで、ヒールポーションがなくなってしまった。


「ぴょんぴょん(さ・・・最後の一個が・・・)」


 わなわなと震えている私を見てにっこりとしているピクシー


「よかったわね。元気なって」


「ぴょんぴょん!!」


 あ~鬱陶し~!!叫んでいる私にピクシーの顔は真顔になった。


 「御用ですかぁ?」


 「ぴょんぴょん!!」


 どうすんだよ。お金もないのにどうやって生きていくんだよと叫んだんだけど、真顔になった彼女は、急に説明口調になった。


 「あ・・・食料ですね。それは、その辺で調達するか、イーストランドでカップ食品を買ってくださいね」


 そう答えたピクシーは残酷にも満足そうなにっこりとして笑顔をした。悪気を全く感じていない笑顔、しかも、自分はいいことをしたかのように微笑みかけてくる。更に彼女は怒りに震えている私に対して


「御用があったらいつでも呼んでくださいね」


 そう言い残して彼女は姿を消した。


「ぴょんぴょん!!(誰が呼ぶか~!!)」


 こうして、私が1週間かけて作った5つのヒールポーションがすべて消えたしまった。


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