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昼休憩は

パンの戦争から無事帰還して人数分の飲み物を買った。


「ホントここの理事長はいい趣味してるよ」

「本当だね」


ここには食堂があるからパンを買わないでもいいっていうのはあるけど量をギリギリまで少なくしてパンの争奪戦が見たいんだと。


「ホント好きになれないなここの理事長さんは。あ、後持ってくれてありがとう」

「いや、僕のも買ってくれたんだから当然だよ」

「買ってあげたのは今日の昼の手伝いの前払いだよ」

「あははは、だよね」


飯を食った後も予定があるので早く屋上に戻る。


屋上に着くとみんな待っていてくれていて葵は遅い~と愚痴をこぼしてきたが飲み物を渡してご機嫌を取った。


そこから食事は開始する。


「そう言えば竹下先輩に何時に呼ばれてるの春」

「はい兄貴!一時十五分です」


その答えに反応するようにスマホがつく。


「マスター今の時間は一時五分あと十分です」

「あと十分か全然いけるな」

「早食いはやめてくださいね」


霧からの注意が来る。


「わかってるよ・・・ってこれおいしいな」


煮物を口に運んだところかなり美味しかった。


「それ僕だよ美味しかった」


もじもじしながら言ってる当たり不安だったのだろう。


「ああめっちゃおいしいよお前料理嫌いって言ってたのにすっごくうまいよ」

「それは何だあれだ・・・お前のためにって思って」

「ふ~んならありがとうだなどこの嫁に行っても恥ずかしくないと思うぞこれなら」

「嫁って・・・お前はぁぁ」


お礼のつもりなんだろうけどなんか俺したかな。


「兄貴!僕のお弁当も食べてみてください」

「お、おう」

「直人さん私の煮物も食べてください」

「お、おう」

「なーおーとー、ほらあ~ん」

「はいはいパク・・・おっこれもうまいな」

「でしょお、美味しいよね」


そんなことをやりながら食べているとスマホがつく。


「マスターあと約束まで一分です」


どうやらもうそんな時間らしい、まだ食べ終わってないが仕方ないだろう。


「じゃあ行くとするか」

「あっ兄貴自分も行きます」

「いやいいよ食べてて、みんなも食べててね後美味しかったよ」


そう言って俺は屋上を出て柔道場に向かう。


「いっちゃいました」

「そうですね、では私達も食べてあの人のもとに向かいますか」


そこから談笑しながらお昼を食べ進めていった。







畳の上で今俺は柔道着を着て竹下先輩の前にいる。


「竹下先輩飯食べました。ずっとそうしてたんですか」

「いや、パンを食べて精神統一を始めたから大丈夫だ」


いやそれ大丈夫ではないだろ。


「あとで俺のパンあげますよこれが終わった後待たせたのは悪いと思いますし」

「勝手にやったことだ気にするな。でもパンはくれるとありがたい」

「ええあげますからさっさとやっちゃいましょうか」


俺がそう言うと先輩は構えを取る。


「じゃあどっからでもいいですよ」

「ああいくぞ」


そう言って先輩は掴みかかってくっる。まあ傍から見たら大男が俺につかみかかった構図だが俺は先輩の攻撃をいなし投げ飛ばす。


「先輩一直線に行ってたらそれを利用されちゃいますよ」

「俺が行かねえと仕掛けねえだろうがお前は」

「まあそうなんですけどね」


そう言いながら今度は俺から仕掛けた。足で払ってこかすという初歩的な技だ。それが結構うまくいく。


「どうですか仕掛けてみましたけど」

「やっぱりすげえなって思うよ!」


そこからペースをどんどん上げていくつかみかかりも激しくなりどんどん当身技も激しくなっていく。


傍から見れば喧嘩をしているようにも見えるだろうなと思い、おかしくなってくる。


「笑うとは余裕だな」

「先輩こそ」


そこからは勝ち負けなど存在しないかのように互いに投げ飛ばしたりしていく。


時間にして十五分程でロゼの声で試合を終了する。


「「ありがとうございました」」


互いに礼をして崩れる。


「改めてありがとうな大会が近い分うちの部員じゃ練習にならないからな」

「ははは、先輩ぐらいですよ何度も本気で来いって言ってくれるのは」


まあ他にもいるけどそれを言うのは無粋だよな。


「ならうちの部員になればいつでも相手してやるよ」

「俺はオカ研の超文系ですよ勘弁してください」

「文系に負ける体育会系か、やばいな」

「そんなことないって先輩」


そんな言い合いをしていると柔道場の扉が開く。


「終わりましたか」


そこには霧たちが来ていた。霧はタオルを先輩に上げ、俺の汗を霧が拭いてくれる。


「ありがとう霧」

「いえお風邪をひかれては困りますから」


ホント霧はクールビューティー何だから。


「兄貴お疲れ様です竹下先輩も」


他の面々からもお疲れ様という言葉をもらう。


「あっ先輩これパンと飲み物ですから、大会頑張ってください」

「ああ悪いな」


午後の授業は三年生は自由選択なのでこのまま授業を受けずに大会に向けて調整をするとのことだ。


「じゃあ俺は次美術だから」

「ああわかってるよ。僕たちは教室に戻るから」

「私はついていきます」


霧は一緒に付いてきてほかのみんなは授業を受けに行くってことで別れた。


「霧は別にいいの授業」

「ええ別に受ける必要はないかと」

「そう」


俺はそれを聞いて美術室へと足を向ける。





美術室には部長さんと副部長さんがいた。


「すいません遅くなってしまって」

「いや別に構わないよ」

「・・・・」


答えてくれた方が部長の理沙先輩、答えてくれず絵を書くことに夢中の人が副部長の入江先輩である。どちらも女性でなかなか綺麗な人たちだ。


「いや~早く君の作品が見たくてね。暇になったら頼んどいてって言ってたんだよ」

「ああの書きかけの作品ですよね」

「そうそうそれ。もうセットしてあるからもうやっちゃってよ」

「はーい」


そこから理沙先輩は霧と話し始めた。進路の事かな。


「隣座りますね入江先輩」

「・・・・・」


やはり集中しているらしく熱心に書き続けている。


これ以上声をかけて邪魔するのも忍びないので、自分の作品を見る。書きかけというには俺にしかわからないだろう。この絵はほかの人が見たら適当な線を書いてるだけって思うだろう、実際俺が改め見てそう思ったんだから絶対そうだろう。


俺は前にある絵の横にスマホを置き電源を入れる。


「悪いけどシル、向日葵の画像出して」

「はい、わかりました」


そういって向日葵の検索画像が開く。お礼をいって俺は前にある鉛筆を持ち書き始めていく。





時間にして五時間目のチャイムが鳴る頃にちょうど絵も出来上がった。


「終わった」


どうやら入江先輩は終わっていたらしくずっと俺の手元を見ていたようだ。


「はい、終わりました」

「題名は何にする」

「そうですねえ・・・・孤独の旅立ちって感じかな」


俺が描いた絵は一輪の向日葵を大きな木が囲っている形で少しだけ太陽の光が向日葵に射している。


「すごい・・・これコンクールに出すの」

「直人さんお疲れ様です」


後ろにいた二人も書いていたようだが何故か俺の絵っていう後で破る気じゃねえだろうなと勘ぐってしまう。


「いや、コンクールに出すために書いたんじゃないよ。先輩に上げるために書いたんですよ」

「先輩って誰」


理沙先輩が真顔で聞いてくる。


「もちろん理沙先輩にです」

「えっ何で!」

「そんなびっくりしなくてもいいじゃないですか。先輩県外行くって言ったから書いたんですよ」


そうこれは県外に出るって言った先輩に勇気を出してもらうために書いていたものだ。


「そう、ありがとう」

「県外に出ても頑張ってくださいね理沙先輩」

「ああ、ありがとう」


ちょっと涙目になってるけどここを出るって考えちゃったのかな。


「でもちょっと気が早くない。まだ五月だよ」

「気が早い方がいいんですよ。先にやって悪い事なんてないと思いますし」


そう言って美術室を出ていく。


「では私はやることがありますので失礼します」


そう言って霧とも別れる。俺はまあ六時間目の授業を受けるために教室に足を運んでいると、ある人物を見つけた。


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